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「ポケモンFPS事件」に見るポケモンの著作権(写真付)

出典:YouTube

 

1. ポケモンFPS事件とは

2022年1月17日、海外の個人プログラマーが、自ら製作した「Pokémon First Person Shooter」というゲームのプレイ動画を、YouTubeや、Twitterなどにアップロードし、ポケモンファンの間で大きな話題となりました。

 

公開された動画は、ポケモンを銃器を使って射殺することを内容とするゲームとなっています。

 

以下の画像(いずれもモザイク加工しています。)のように、オープンワールド型のゲームで、ポケモンの技を避けながら、ポケモンに対して発砲し、体力ゲージを減らしていくもので、初代のポケモンがそのターゲットになっています。

 

出典:YouTube

 

銃火器を持ったプレイヤーの視点でオープンワールド内を移動することができ、ポケモンに向けて発砲すると、血しぶきをあげます。

 

ポケモンには体力ゲージが表示されており、そのゲージが0になると倒れる、というショッキングな内容になっています。

 

ミュウツーなどの伝説キャラはもとより、ピカチュウなどのかわいげのあるキャラクターなどもその標的とされています。

 

出典:YouTube

 

この動画を見た感想としては、やはりショッキングで、ポケモン好きからすると、複雑(不快)な気持ちにさせられるものと言わざるを得ない内容であったと思います。特に、ポケモンと「血」というミスマッチが、ショッキングで、また、話題性を生んだものと思われます。

 

これらの動画は、2022年1月17日に投稿され、1月24日頃にはYouTube、Twitter上のすべての動画が削除されました

 

わずか1週間の間に、対策が取られ、かつそれが完了したことになります。任天堂等のポケモンの著作権者が、この手の動画を許さない態度をとっていること、そして、許すべきでない動画については極めて迅速な対応がとられていることがよくわかります。

 

Twitter上では、以下のように、「このメディアは、著作権者からの申し立てにより無効になりました。」と表示されます(モザイク処理をしています。)。

 

出典:Twitter

 

また、このプログラマーのYouTube動画にアクセスすると、以下のように、「The Pokémon Company International, Inc.(TPCi)」からの申し立てにより動画が削除された旨が表示されます。

 

【YouTube上で表示した場合】

f:id:step-pedia:20220129111013p:plain

出典:YouTube

 

【埋め込み動画の場合】

f:id:step-pedia:20220129111006p:plain

出典:YouTube

 

このプログラマーのYouTubeチャンネルは、2022年1月29日現在、すべての動画が削除されており、ポケモンの対応の早さ、徹底さがうかがえます

 

出典:YouTube

 

この事案は、ポケモン初のオープンワールド型のゲームであるアルセウスの発売直前の出来事であり、同じオープンワールド型の動画について、任天堂としても迅速に対応したかったという背景もあるかもしれません。

 

しかし、それ以上に、キャラクターイメージを毀損するものであること、子供の目に容易に触れるものであり、かつ子供への悪影響が懸念されることから、迅速な対応が行われたものと思われ、この点が特に重要であると思われます。

 

加えて、ポケモンに関してこのような話題性のある問題のある動画を投稿すると、世界的に話題に上がり、その影響の大きさがよくわかる事案といえるでしょう。

 

2. 法的責任

ポケモンFPS事件は、海外のユーザーにより行われたものであり、当該地における法令に従い、任天堂等が一定の対応をとることになると思われます。

 

任天堂の対処により、動画自体は迅速には削除され、子供を含むユーザーへの悪影響や、ポケモンイメージの棄損といった点は、早急に排除する措置が実現できています。

 

そのため、これ以上の追及を任天堂等が行わない可能性もあります。とはいえ、日本でも、過去にポケモンの同人誌を販売していたポケモンファンが逮捕された事案があり、模倣犯を防ぐという観点からは、厳格な対応をとることも考えられます。

 

日本で、日本のゲームのゲーム実況を考えている方は、日本法上の問題を正確に理解しておく必要があります。

 

詳しくは以下の記事で解説しているので、ぜひ参照してみてください。

 

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3. ポケモンゲーム実況の危険性

日本や海外で行われているポケモンゲーム実況については、どうでしょうか。特に今ゲーム実況をやっている、これから始める方は気になるところと思います。

 

この点は明確ではなく、以下の記事で詳細に分析しているので、ぜひ確認してみてください。

 

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4. この記事の結び

著作物の活用については、著作権侵害となる側面がある一方で、著作物の宣伝になる側面や、ユーザーによる楽しみ方の一つとなっている側面もあり、法的な側面だけで切り分けるのはなかなか難しい部分があります。

 

そのため、著作権者の各社の対応は、各社が指針を示すような場合でない限り、当該著作権者の考え方や行動を良く分析する必要があります。

 

その意味で、ポケモンFPS事件は、一つの参考になるものと思われます。

 

Step-pediaは、その他もゲーム実況者にとって有意義な情報を発信していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

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【メール文案付き】ゲーム実況の配信許可・収益化許可の取り方を徹底解説!

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1. はじめに

年々盛り上がりを見せるゲーム実況ですが、常に著作権侵害の問題を孕んでおり、許可を取りたいもののどうすればよいのか迷ったり、ゲーム実況をしながらも不安を感じているゲーム実況者も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、ゲーム実況の許可の取り方を徹底的に解説します。

 

2. 著作権の基本

「ゲーム」は、著作物法上の著作物に該当します。そして、日本法では、著作権法の保護を受けるためには、何らの手続きも必要ないとされているところ、市場で流通しているほぼすべてのゲームが、著作権法の保護を受けている状態と考えて良いでしょう。

 

そのため、著作権者に無断でゲーム実況を行うと、原則として著作権侵害となります。

 

著作権侵害は、最悪の場合には逮捕・起訴され、刑事罰が科せられる可能性があるため、注意が必要です。

 

この点の詳細は以下の記事にまとめているので、ぜひ参照してみてください。

 

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3. ゲーム実況できる場合

もちろん、現状行われているゲーム実況の全てが違法なわけではなく、著作権者の許諾の範囲内でゲーム実況を行えば、ゲーム実況を合法的に行うことができます

 

そして、著作権者が許諾しているパターンとしては、概ね以下の5つが存在し、以下のいずれかに該当する場合、ゲーム実況を合法的に行うことができます。

 

① 著作権者が広く認めている場合(ガイドラインの公表等)

② 著作権者が個別のタイトルについて認めている場合(ガイドライン公表等)

③ 動画投稿サービスの提供者等が著作権者と契約している場合

④ ゲーム実況者と著作権者が個別に契約している場合

⑤ 著作権者が黙認している場合

 

上記の許諾に関する詳しい解説は以下の記事で詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

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上記に加えて、著作物が共有著作物である場合(著作権者が複数存在する場合)は、注意が必要です。

 

共有著作物は、その共有者全員の合意によらなければ行使することができないとされており、この「行使」には、第三者への著作物の利用許諾も含まれます。

 

すなわち、ゲーム実況をする場合、一部の著作権者の許諾では足りず、すべての著作権者から許諾を得る必要があります。

 

著作権法65条2項

 共有著作権は、その共有者全員の合意によらなければ、行使することができない。

 

4. 著作権者が誰であるか確認する

著作権者の許諾を得る前提として、まずは著作権者が誰であるかを確認する必要があります。

 

多くの著作物には、「Copyright 2022 XXX All rights reserved.」や「© XXXX」などのコピーライト表示がなされており、これにより著作権者を確認できる場合が多いです。

 

ゲームの販売・配布を行っている者と著作権者が異なる場合があるため、この点はしっかりと確認する必要があります。

 

コピーライト表示は、ゲームの説明書や公式ホームページの最下部、ゲームのダウンロードページのゲーム説明部分や、アプリの情報を記載している部分などに記載がされています。

 

以下は、スーパーマリオランのページに記載されているコピーライト表示で、任天堂が著作権者であることを示しています。

 

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出典:スーパーマリオラン

 

市販のゲームには、ほとんど記載されているようですが、スマホアプリなどの場合には記載されていない場合もあります。

 

その場合は、発売元・販売元として表示されている法人や個人、ディベロッパーとして記載されている法人や個人に問い合わせてみると良いでしょう。

 

5. ガイドラインを探す

⑴ 著作権者が広く認めている場合

まずは著作権者が広く認めているかを確認してみましょう。

 

ゲーム実況動画は、ゲーム売り上げに貢献する側面もあり、任天堂やセガなどの多くのゲーム会社が、ガイドラインを設定し、その範囲内で、自己の著作物であるゲームの利用を広く許諾しています。

 

2018年末に任天堂がガイドラインを公表して以降、他社もこれに追随する動きがあり、今後も広がっていくものと思われます。

 

ゲーム制作者が個人等の場合でも、このようなガイドラインを設定している可能性があるため、当該個人の開設しているホームページや、ブログ、SNS等を確認してみましょう。

 

なお、主要なゲーム会社のガイドラインの設定状況とその詳細については、以下の記事にまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

 

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⑵ ゲームタイトルごとに個別に認めている場合

著作権者が広く認めていない場合でも、個別のゲームタイトルごとにゲーム実況に関するガイドラインが設定されている場合があります。

 

個別のゲームタイトルの公式ホームページなどを確認してみましょう。

 

なお、スクエニなど、一部の個別のゲームタイトルについては、以下の記事にまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

 

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⑶ チェックポイント

① 許諾の対象の著作物

まずは、ゲーム実況を行おうとする著作物が、許諾の対象となっているか、という点を確認する必要があります。

 

個別のタイトルごとに設定されている場合には問題となる場合は少ないかもしれませんが、ゲーム会社が広く設定しているガイドラインの場合、多くの場合は、その著作権者の著作物が許諾の対象となっており、共有著作物や、他者の著作物が含まれている場合の当該他者の著作物は対象外とされています。

 

例えば、任天堂が公表しているガイドラインでは、「任天堂が著作権を有するゲームからキャプチャーした映像およびスクリーンショット」が対象とされており、①任天堂が著作権を有するゲームであること、②当該ゲームからキャプチャーした映像及びスクリーンショットであることが必要となります。

 

任天堂は、個人であるお客様が、任天堂が著作権を有するゲームからキャプチャーした映像およびスクリーンショット(以下「任天堂のゲーム著作物」といいます)を利用した動画や静止画等を、適切な動画や静止画の共有サイトに投稿(実況を含む)することおよび別途指定するシステムにより収益化することに対して、著作権侵害を主張いたしません。ただし、その投稿に際しては、このガイドラインに従っていただく必要があります。あらかじめご了承ください。

出典:任天堂ガイドライン

 

特に、①の点は、任天堂が他の著作権者と共同で著作権を保有しているものがガイドラインの対象外となる点で注意が必要です。

 

② 投稿主体

次に、ガイドラインの対象となっている主体を確認しましょう。ガイドラインを公表している場合、少なくとも「個人」を対象にしていることが通常であるため、個人でゲーム実況を行っている場合は、問題なく対象となる場合が多いでしょう。

 

もっとも、法人の場合には、多くのガイドラインでは、法人が対象外とされているため、注意が必要です。また、法人や事務所に所属している個人は、個人として扱われることが明示されている場合と、法人と同視することが明示されている場合、どちらともいえない場合があるため、この点も注意が必要です。

 

例えば、「FINAL FANTASY VII REMAKE 生配信及び動画・画像投稿に関するガイドライン」では、以下のように個人が対象になっていることが明示されており、また、この場合には、法人に所属する個人も「個人」に含まれることが明示されています。

 

【利用いただける方】

日本在住の個人のユーザー(ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方を含みます)

出典元サイト

 

③ 投稿先

ゲーム実況ガイドラインを公表している場合でも、投稿先がYouTube等に限定される場合があります

 

この場合、指定された投稿先に投稿する限りにおいて許諾されているので、他の投稿先に投稿した場合には、ガイドライン違反となります。

 

例えば、「FINAL FANTASY VII REMAKE 生配信及び動画・画像投稿に関するガイドライン」では、法人から給与等を得ていない個人については、以下のように投稿先が限定されており、「動画配信や生配信をする場合は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)」以外でのゲーム実況はできないことがわかります。

 

個人のホームページやブログ、動画共有サイト、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどで「利用対象」を利用すること。但し、動画配信や生配信をする場合は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)での配信に限ります。

出典元サイト

 

④ 収益化の可否と方法

多くのガイドラインでは、非営利目的に限って許諾したうえで、一部の収益化についてのみ例外的に許容するという形式を採用しています。

 

したがって、指定された収益化方法以外の方法によって収益化した場合には、ガイドライン違反となります。

 

YouTube等の広告収入に限って許諾しているケースが多く、反対に、動画の視聴自体に対価が生ずる場合は許諾の対象外としている例が多いです。

 

例えば、「FINAL FANTASY VII REMAKE 生配信及び動画・画像投稿に関するガイドライン」では、営利目的は禁止されているものの、YouTube等における収益化は許諾されています。

 

商用・営利目的に利用しないでください。但し、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用する場合は問題ありません。収益化機能を利用した動画配信及び生配信につき、動画共有サイト側から照会があった場合、本ガイドラインをご案内ください。

出典元サイト

 

⑤ 著作権者の表示

どちらかというと少数派ではありますが、権利表記が義務付けられている場合があるため、その場合は指定の方法に従い、権利者を表示する必要があります。

 

例えば、「FINAL FANTASY VII REMAKE 生配信及び動画・画像投稿に関するガイドライン」では、以下のような表示が義務付けられています。

 

•掲載・配信に際して、以下の権利表記を表示してください。

© SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA / ROBERTO FERRARI LOGO ILLUSTRATION:

©1997 YOSHITAKA AMANO

出典元サイト

 

⑥ ネタバレ禁止・禁止区域

ゲームの個別タイトルごとにガイドラインが設定されている場合には、配信可能なパートが限定されていたり、ネタバレになる場合にはその旨を明記する必要があるとされているケースがあります。

 

ゲームの章ごとに細かく配信可能か否かが設定されているようなケースもあるため、個別のガイドラインをしっかり読む必要があります。

 

⑦ ルール改正の可能性

また、ガイドラインは随時更新され、常に最新のガイドラインを遵守する必要がある点に注意が必要です。あくまでも、他者の著作物を利用させてもらっている以上、この点はやむを得ない制約といえるでしょう。

 

このガイドラインおよびQ&Aは、随時更新されますので、投稿前に必ず最新のガイドラインおよびQ&Aをご確認いただきますようお願いいたします。

出典:任天堂ガイドライン

 

⑧ その他のルール

その他、著作権者ごと、ゲームタイトルごとにルールが定められていることがあるため、個別のルールをしっかり確認する必要があります。

 

6. 動画投稿サービスの提供者のルールを確認する

著作権者や、著作権を管理している団体が、YouTubeなどの動画投稿サービスと包括契約を締結している場合には、当該動画投稿サービスにおいては、一定のルールで当該著作権者の著作物を利用することができるようになります。

 

楽曲の例ではありますが、YouTubeは、JASRACと包括契約を締結しているため、一定のルールのもと、JASRACの管理している楽曲が使用できるようになります。

 

www.jasrac.or.jp

 

もっとも、主要なゲーム会社は、ガイドラインの公表によって対応している場合が多いでしょう。

 

なお、このケースに該当する場合は、投稿先の動画投稿サービスが設定しているルールをしっかりと遵守する必要があります。

 

7. 個別に許可を取る

⑴ 問い合わせ先

まずは問い合わせ先を確認しましょう。

 

著作権者の公式サイトや、各ゲームタイトルの公式サイト、アプリ等のダウンロードページなどに記載されていることが多く、専用の問い合わせ窓口が設置されているのであれば、当該専用窓口から問い合わせをしてみましょう。専用窓口がない場合には、問い合わせ先として記載されている連絡先から連絡してみましょう。

 

⑵ 問い合わせる際のポイント

① 自己紹介

個別に許諾を取得する以上、一通目のメールから、ある程度の情報を記載する必要があります。礼儀として、また、相手への情報提供として自己紹介を記載することは必須です。

 

著作権者からしてみると、急に見ず知らずの人から連絡が来るのであり、また、他にも同様の連絡を複数受けている可能性もあります。

 

まずはあなたがどのような人で、どのような魅力があるのかをしっかりと伝えられるようにしましょう。

 

仮に、これからゲーム実況動画を投稿する方で、特に肩書も何もないのであれば、まずは広くゲーム実況を許諾されているタイトルでYouTubeチャンネル等を大きくしてから、トライする、というのも有効な戦略かと思います。

 

② 相手にどのようなメリットがあるのかを明確にする

次に、相手にどのようなメリットがあるのかを明確にしましょう。

 

この点は自己紹介と重なる部分ですが、登録者100人のチャンネルなのか、登録者100万人のチャンネルなのかでは、著作権者にとってのメリットは雲泥の差です。

 

後者であれば、お金を払って宣伝をお願いすることもありうるところ、無料でゲーム実況動画を配信してもらえるのであれば、著作権者としてもメリットが大きいと言えます。

 

③ 相手に何を求めるのかを明確にする

最後に、何をお願いされているのかがわからなければ、著作権者も反応のしようがありません。

 

そのため、いつどこで何を配信するのか、何を許諾してほしいのかを明確にしましょう。特に、収益の分配をしないのであれば、言いにくいかもしれませんが、お互い時間を無駄にしないためにも、その点は最初から明確にしておきましょう。

 

もっとも、詳細な条件については、相談のうえ詰めたいということもあるかと思いますので、この点はできる限り記載するということになる場合も多いかもしれませんが、最初の提案で具体的な提案ができる方が、交渉のステップに入りやすくなるでしょう。

 

⑶ 問い合わせ時メールのサンプル

上記のポイントを踏まえ、比較的簡素なメールサンプルを作成してみました。

 

【XXXXX株式会社】

ご担当者様

 

はじめまして、【ゲーム実況動画を中心に動画配信をしている山田太郎】と申します。

貴社の【ゲームタイトル名】につき、ゲーム実況動画の配信をさせていただきたく、ご連絡させていただきました。

 

当方は、【XXXXXXというYouTubeチャンネル】を運営しております。

当チャンネルでは、【●●をコンセプトに動画配信をしており、様々なジャンルのゲームの実況動画を配信させていただいております。2021年12月頃にチャンネルを開設し、2022年2月現在では、10万人の方にチャンネル登録していただいております。】

 

【サンプル動画①:URL】

【サンプル動画②:URL】

 

当方は、上記のようなゲーム実況動画を配信しており、貴社の【ゲームタイトル名】についても、同じようなテイストの動画として制作し、配信させていただきたいと考えております。

詳細な条件については別途ご相談させていただきたいと考えておりますが、現時点では以下のような条件で、ゲーム実況動画の配信の許諾をお願いできればと考えております。なお、収益については分配しない条件で考えておりますが、【貴社のゲームは、当チャンネルの視聴者の趣向とあっており、貴社のゲーム売り上げに貢献できるものと考えております。】

 

【① 動画投稿先:YouTube、ニコニコ動画】

【② 収益化:YouTubeの動画広告プログラムを利用したもの】

【③ 収益の分配:なし】

 

【当方の連絡先は以下の通りですので、ご都合の良い方法でご連絡いただけますと幸いです。

メール:XXXXXX@XXXXX

電話:XXX-XXXX-XXXX】

 

【山田太郎】

 

【】内の部分を任意の内容に変更するイメージですが、その他の部分もご自身の状況等にあわせ、適宜修正してみてください。

 

⑷ 契約書の作成

個別の許可を取れた場合には、形に残るようにしておきましょう。一番良いのは、契約書を締結することですが、そこまで難しい場合には、メールなど、あとでお互い見返せるような形にしておくことが重要です。

 

契約書の詳細については、以下の記事にまとめていますので、参照してみてください。

 

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8. 黙認されているかを判断する

⑴ どのような場合に黙認しているといえるか

ガイドラインが公表されておらず、また、著作権者からの回答が得られなかった場合には、著作権者が「黙認」しているかを判断し、「黙認」しているとの判断のもと、ゲーム実況を行うということも考えられます。

 

もっとも、著作権者が黙認しているのか、著作権侵害の事実を知らないのか、単に放置しているのか、権利侵害に対する手当ができていないだけなのかは、かなり慎重な判断が必要であり、「黙認している」と判断した場合には、自己責任でゲーム実況動画を配信することになります。

 

そのためには、まずはゲーム実況動画による著作権侵害時のリスクを正確に把握しておく必要があります。

 

詳細は以下のページで紹介しているので、ぜひご覧下さい。

 

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では、どのような場合に黙認しているといえるのか、見てみましょう。

 

まず、そのゲームの知名度や、ゲーム実況動画の数及び配信されている期間を見てみる必要があります。知名度がそもそも低いゲームであったり、ゲーム実況動画の数が少ない、又は投稿されてから間もない動画しかないような場合には、そもそも著作権者がそれらの動画を認知していない可能性があります。

 

次に、投稿されている動画数と削除活動の有無を調べてみましょう。仮に動画の削除申請を積極的に行っているのであれば、現にゲーム実況動画が多数投稿されているとしても、それらの動画の削除申請が間に合っていないだけで、黙認はしていない、ということになるでしょう。これは、ゲーム実況者が、SNSやブログなどで、削除された旨を述べていたりするので、そのあたりの情報を調べてみましょう。

 

ゲームの知名度があり、投稿動画数も多く、かつ期間も長いにもかかわらず、削除活動を行っていない場合には、黙認している可能性が出てきます。

 

ただし、この場合でも、単に対応ができていないだけの可能性もあるため、黙認していると即断することはできません特に個人や小さい法人の場合は、対応できていないだけの可能性も極めて高いです。大手の場合でも、単に放置しているのみで、黙認しているとまでは言えない可能性もあります。

 

この辺りは、総合的な判断が必要であり、かつ各自でリスクを取る必要がある部分です。

 

参考までに、ポケモンシリーズに関する許可状況を詳細に分析してみましたので、こちらもご参照ください。

 

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⑵ 「黙認」と判断して動画投稿する場合の注意点

① 一般的なゲーム実況の動画のルールを遵守する

仮に、著作権者が黙認という判断をしていたとしても、黙認の対象は、「一般的なゲーム実況のルールを遵守している動画」に限られるものと考えられます。

 

すなわち、過度な商業化、一般的に認められていない収益化、法人の宣伝のための利用、ゲームの本来の趣旨から逸脱した動画、チート技の動画などは、著作権者が黙認するはずもありません

 

現在公表されているさまざまガイドライン等を参考にしつつ、一般的に許容されている水準でのゲーム実況動画とする必要があるでしょう。

 

② 著作権者の最新の動向を確認する

著作権者が、実は黙認しているわけではなく、動画の削除等の活動を始めた場合には、速やかに対処する必要があります。

 

また、著作権者が後になってガイドラインを公表した場合、当該ガイドラインを遵守する必要があります。

 

不明確な状態でリスクを取る以上、このあたりの情報収集は必要不可欠といえるでしょう。

 

9. この記事の結び

ゲーム実況動画は、広く社会に、かつ世界的にも受け入れられており、過度に不安になる必要はありませんが、ゲーム実況動画は、多くの場合収益化を目標にしており、そのような活動は社会的にも責任の生ずるものです。

 

著作権者の許諾を正しくとり、適切にゲーム実況動画を配信することが重要であり、ゲーム実況者として飛躍するには基本的かつ重要な点といえるでしょう。

 

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【弁護士監修】『ポケモンユナイト』ゲーム実況ガイドラインを収益化まで徹底解説!

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1. はじめに

2021年7月21日に、Pokémon UNITEに関するゲーム実況ガイドラインが公表されました。このガイドラインは、ポケモンシリーズ初となるゲーム実況ガイドラインで、ゲーム実況者にとっても重要なガイドラインと言えるでしょう。

 

そこで、この記事では、Pokémon UNITEのゲーム実況ガイドラインの要点を解説しています。

 

2. Pokémon UNITEの概要

ポケットモンスター、略称ポケモンは、1996年に「ポケットモンスター 赤・緑」を発売して以来約26年続いているゲームソフトシリーズで、全ポケモン関連ゲームソフトの出荷累計本数は3億8000万本以上にのぼり、9つの言語に対応しており、世界的な超人気シリーズです。

 

corporate.pokemon.co.jp

 

Pokémon UNITEは、2021年7月・9月にNintendo Switch、iOS・Androidで無料で遊べるゲームとして配信され、現在でも配信されています。

 

Nintendo Switch 本体 (ニンテンドースイッチ) Joy-Con(L) ネオンブルー/(R) ネオンレッド

 

Pokémon UNITEは、MOBAと呼ばれるジャンルで、チームにわかれたプレイヤーが、リアルタイムで対戦するジャンルのゲームで、ポケモンとしては初めてのジャンルのゲームになります。

 

www.pokemonunite.jp

 

3. Pokémon UNITEに関するガイドライン

⑴ ガイドラインの公表状況

www.pokemonunite.jp

 

Pokémon UNITEについては、2021年7月21日に制定された著作物の利用に関するガイドライン(以下「本ガイドライン」といいます。)が公表されており、本ガイドラインを遵守すれば、ゲーム実況を行うことができます

 

ゲーム実況に関するガイドラインの公表は、ポケモンシリーズ初であり、その意味で注目されている存在といえるでしょう。

 

⑵ ガイドラインの概要

投稿先制限:特になし

収益化可否:YouTubeやニコニコ動画等が正式に提供するパートナー機能等を使用する場合に限り可

個人:可

法人:一部可

 

⑶ ガイドラインの要点

① 個人について

本ガイドラインにおいては、「お客様」に対して、著作物の利用を許諾する旨を明示しているにとどまり、「お客様」の属性については何ら言及がありません。もっとも、「お客様」にエンドユーザーたる個人が含まれることは疑いなく、個人のユーザーは、本ガイドラインの対象となります。

 

また、「お客様」に関して何らの限定をしていないことからすると、事務所等に所属する個人であったとしても、本ガイドラインの他の事項を遵守する限り、「お客様」に該当するものと考えてよいものと思われます。

 

お客様に本ガイドラインを遵守いただいている限り、当社は、お客様が『Pokémon UNITE』をプレイしている際にキャプチャーした映像・スクリーンショットおよび当該映像・スクリーンショットを利用して制作された動画や静止画(総称して、以下「Pokémon UNITEに関する動画や静止画」といいます)を利用することに対して、著作権侵害を主張いたしません。

出典:Pokémon UNITEの動画や 静止画の利用に関するガイドライン

 

収益化については、「非営利目的」に限定されるものの、「YouTubeやニコニコ動画等が正式に提供するパートナー機能等を使用する場合には、投稿による収益化」は可能とされており、広告等の表示による収益化は可能となります。

 

YouTubeとニコニコ動画以外の動画投稿サービスにおける収益化については言及されておりませんが、あくまでもYouTubeやニコニコ動画「等」であり、主要な動画投稿サービスが正式に認めている広告による収益化プログラムであれば、利用できるものと思われます。

 

収益化の手法については、「パートナー機能等」とされており、これについても限定はないような記載となっており、YouTubeやニコニコ動画等が正式に提供している収益化プログラムであれば、利用できると考えられます。

 

非営利目的に限り、動画共有サイトを含むウェブサイトやSNSへPokémon UNITEに関する動画や静止画を投稿することができます。ただし、YouTubeやニコニコ動画等が正式に提供するパートナー機能等を使用する場合には、投稿による収益化も可能です。

出典:Pokémon UNITEの動画や 静止画の利用に関するガイドライン

 

但し、本ガイドラインは、かなりざっくりとした規定となっており、今後詳細な形に規定が変更になる可能性も否定できません。すなわち、YouTubeやニコニコ動画が提供する収益化プログラムであっても、動画の広告収入以外の方法については、他のゲーム実況に関するガイドラインのように今後規制がなされる可能性がありうる点に注意が必要です。

 

本ガイドラインは予告なく変更される場合があります。変更された場合、本ページに変更後の内容を掲載しますので、お客様において都度ご確認ください。

出典:Pokémon UNITEの動画や 静止画の利用に関するガイドライン

 

また、YouTubeやニコニコ動画以外の動画投稿サービスを利用する場合は、現時点では明示的に禁止されているとまでは言えないものの、YouTubeやニコニコ動画の提供している収益化プログラムに準ずる内容のもの以外は、株式会社ポケモンが想定していない収益化方法の可能性が存在するため、トラブル回避の点からは避けた方が良いでしょう。

 

投稿先は、「動画共有サイトを含むウェブサイトやSNS」とされており、ウェブサイト一般とSNSが含まれるところ、実質的に制限がないものと考えられます。また、動画の投稿は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイトなどの限定もありません。

 

もっとも、楽曲が利用されている場合に、当該著作権者の著作権を侵害してはいけないことに変わりはないため、楽曲を含む場合には、その利用手続等につき、注意する必要があります。

 

Pokémon UNITEに関する動画や静止画に第三者の知的財産権が利用されている場合、本ガイドラインの遵守に加えて、当該第三者の許諾を得る必要があります。

出典:Pokémon UNITEの動画や 静止画の利用に関するガイドライン

 

ガイドラインでは、あまり細かいルールが定められておらず、かなりざっくりとした内容となっていますが、以下のような禁止事項があるため、少なくともこれらは遵守する必要があります。

 

Pokémon UNITEに関する動画や静止画の制作や利用に関し、以下のようなことは行わないでください。

・『Pokémon UNITE』の楽しみ方やプレイの様子を他者に共有することを主目的としないこと(例:違法な行為の助長、差別、他者への誹謗中傷、政治活動または宗教活動への使用等)

・ゲームの内容を誤解させるような過度な編集や著しい加工をすること

・『Pokémon UNITE』の要素(イラストや楽曲等)のみを切り出して他者に配布したり、動画や静止画以外の二次的著作物(ゲームやアプリ等)を制作したりすることを目的とすること

・違法または公序良俗に反する内容を含むウェブサイトやSNSへ投稿すること

・当社のゲームソフトを利用した投稿を禁止しているウェブサイトやSNSへ投稿すること

・いわゆるチート行為や不正アクセス等の『Pokémon UNITE』が本来想定していない使用方法などを紹介したり、助長したりすること

・事実に反して、当社または第三者から公式に協力や協賛などを受けているよう詐称したり、誤認させたりすること

・お客様ご自身以外が発言しているボイスチャットまたはフリーテキストチャットの内容を、当該発言者の承諾を得ずに利用すること

出典:Pokémon UNITEの動画や 静止画の利用に関するガイドライン

 

また、ポケモンシリーズについては、ポケモンのイメージを毀損することや、子供に悪影響を与えることについて特に配慮しており、かつそのような事象については非常に厳しい態度で対応をしているため、動画の内容については本ガイドラインの遵守を徹底することが重要と言えるでしょう。この点に関しては、以下の記事で詳細に検討していますので、そちらもご覧ください。

 

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② 法人について

本ガイドラインの対象は、「お客様」であり、法人か個人かを限定するものではありません。

 

そのため、法人であることをもって直ちにガイドラインの対象外とすることまでは明示されていないものと言えます。

 

もっとも、非営利目的の利用に限定されており、かつ、「お客様」という言葉は主としてエンドユーザーである個人を念頭に置いているものと思われるところ、法人の宣伝につながるような方法の場合は、本ガイドラインの対象外となる可能性があります。

 

したがって、個人で運営しているYouTubeチャンネルを、節税対策や、権利関係の明確化等のために法人化したようなケースでは特に問題にならないと考えられますが、会社が自社の宣伝のために運営しているYouTubeチャンネルでゲーム実況動画を配信し、会社の宣伝につなげるような態様は、本ガイドラインの対象外となる可能性があります。

 

これらの点は、本ガイドラインでは、明確ではないものの、今後のガイドライン改正により、明確化される可能性もあるため、注意が必要です。

 

なお、個別の許諾については回答しない旨が明記されており、法人による利用についても、窓口等は設けられていないようです。

 

当社は、本ガイドラインに関連する個別のお問い合わせまたは個別の使用許諾依頼には回答いたしません。

出典:Pokémon UNITEの動画や 静止画の利用に関するガイドライン

 

但し、上記の記載は、法人を念頭に置いていないものとも考えられ、別途公式ホームページ上に設置しているライセンスに関する問い合わせ窓口から問い合わせることで、個別の許諾を得られる可能性はあるものと思われます。

 

4. その他の著作権者の許諾は不要?

⑴ Pokémon UNITEの著作権者は誰?

Pokémon UNITEの公式サイトの最下部には、以下のようなCopyrightの表記があり、ここから、Pokémon UNITEの著作権者は、株式会社ポケモン、任天堂株式会社、クリーチャーズ株式会社、ゲームフリーク株式会社及びTencentであることが確認できます。

 

©2021 Pokémon. ©1995-2021 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc. ©2021 Tencent.

出典:Pokémon UNITE公式サイト

 

⑵ 本ガイドラインの制定者は?

本ガイドラインは、以下の通り、株式会社ポケモンが制定したものであることが明示されています。

 

株式会社ポケモン(以下「当社」といいます)は、お客様に『Pokémon UNITE』の魅力を他の皆様にも安心して共有いただき、世界中のより多くのプレイヤー間にて熱いバトルが繰り広げられるよう、以下に規定するガイドライン(以下「本ガイドライン」といいます)を制定いたしました。

出典:Pokémon UNITEの動画や 静止画の利用に関するガイドライン

 

⑶ 株式会社ポケモン以外の方針は?

著作権者が複数存在する場合(著作物が共有著作物である場合)は、その共有者全員の合意によらなければ行使することができないとされており、この「行使」には、第三者への著作物の利用許諾も含まれます。

 

すなわち、ゲーム実況をする場合、著作権者の一部からの許諾では足りず、すべての著作権者から許諾を得る必要があります。

 

著作権法65条2項

 共有著作権は、その共有者全員の合意によらなければ、行使することができない。

 

もっとも、個別のゲームソフトについてガイドラインが公表されている場合、すべての著作権者の同意のもとに公表されていると考えられるため、本ガイドラインを遵守している限り、株式会社ポケモン以外の著作権者による同意も得られているものと考えてよいでしょう。

 

5. Pokémon UNITEと著作権侵害

当然、本ガイドラインを無視して、ゲーム実況を行えば、著作権侵害となり、その場合には、法的措置を取る可能性があることが明記されています。

 

ただし、Pokémon UNITEに関する動画や静止画のうち、本ガイドラインに反するものや本ガイドラインに照らして当社が不適切と判断したものはその限りではなく、それらに対して当社は取り下げ請求を行ったり、法的措置を取ったりする場合があります。

出典:Pokémon UNITEの動画や 静止画の利用に関するガイドライン

 

著作権侵害に関する基本的な事項は、以下にまとめていますので、ご参照ください。

 

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6. その他のポケモンシリーズは?

本ガイドラインは、あくまでもPokémon UNITEに関するものであり、その他のポケモンシリーズには適用されません

 

本ガイドラインは、ゲームソフト『Pokémon UNITE』に限定して適用されます。『Pokémon UNITE』以外のゲームソフトその他の『ポケモン』のコンテンツは本ガイドラインの対象外です。

出典:Pokémon UNITEの動画や 静止画の利用に関するガイドライン

 

その他のポケモンシリーズのゲーム実況に関する許諾状況は、以下の記事を参照してみてください。

 

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7. この記事の結び

Pokémon UNITEでは、ポケモンシリーズ初となるガイドラインが公表されたことに重要な意義があり、ゲーム実況者としても安心してゲーム実況を行うことができるようになりました。

 

もっとも、ガイドラインの内容はかなりざっくりとした規定になっており、今後も改定の可能性が十分ありうるところ、最新の情報を確認することが重要であると言えます。

 

Step-pediaでは、情報が更新された場合に随時記事をアップデートし、Twitter等で告知を行う予定です。

 

また、Step-pediaでは、ゲーム実況者向けに、著作権に関する記事など、さまざまな記事を執筆しておりますので、ぜひご参照ください。

 

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【徹底解説】ポケモンのゲーム実況に関する著作権者の許諾状況(問い合わせ結果付)

f:id:step-pedia:20220128232646j:plain

 

 

1. はじめに

1996年2月27日に発売された「ポケットモンスター 赤・緑」を皮切りに、今なお爆発的な人気を誇るポケットモンスターシリーズ。ゲーム実況者なら、一度は「ゲーム実況したい」と思ったことがあるのではないでしょうか。

 

今回は、ポケットモンスターシリーズのゲーム実況について、著作権の観点から徹底的に分析します。

 

 

2. ポケットモンスターシリーズの概略

⑴ ポケモンとは?

ポケットモンスター、略称ポケモンは、1996年に「ポケットモンスター 赤・緑」を発売して以来約26年続いているゲームソフトシリーズです。

 

株式会社ポケモンのサイトによると、全ポケモン関連ゲームソフトの出荷累計本数は3億8000万本以上にのぼり、9つの言語に対応しているとあり、日本国内のみならず、海外でも非常に人気の高いシリーズだということがわかります。

 

corporate.pokemon.co.jp

 

また、その活躍はゲームに留まらず、アニメ、漫画、カードゲーム、キャラクターグッズなど、様々なメディアミックス展開が行われています。

 

2016年には位置情報を利用して遊ぶ「ポケモンGO」がスマホで配信され、社会現象になっていたのも記憶に新しいです。

 

⑵ 最近のポケモンゲーム

Nintendo Switch用のソフトとして、2022年11月18日に「ポケットモンスタースカーレット・バイオレット」が発売されました。

 

この作品は、完全新作の作品で、Pokemon Homeとの連携も発表されており、注目の作品です。

 

『ポケットモンスター』シリーズはオープンワールドへ。ポケモンを捕まえたり、交換したり、育ててバトルに挑んだり。

 

『ポケットモンスター』シリーズはオープンワールドへ。ポケモンを捕まえたり、交換したり、育ててバトルに挑んだり。

 

また、2022年1月28日には、ポケモンでは初めてとなるオープンワールド型のゲームである「Pokémon LEGENDS アルセウス」が発売されています。

 

シンオウ地方で繰り広げられるもうひとつの物語。冒険の舞台は、まだポケモントレーナーやポケモンリーグといった概念もない遥か昔の「シンオウ地方」。

 

少しさかのぼると、2021年7月・9月にはNintendo Switch、iOS・Androidで無料で遊べるゲームとしてPokémon UNITEが配信されています。Pokémon UNITEはMOBAと呼ばれる、チームにわかれプレイヤーがリアルタイムで対戦するジャンルのゲームで、ポケモンとしては初めてのジャンルのゲームになります。

 

www.pokemonunite.jp

 

他にも、スマホで遊べるゲームとしては「ポケモンGO」や「ポケモンマスターズ EX」をはじめ、複数のポケモンゲームが存在します。

 

このように、最近でも多数のゲームが積極的に展開され、今なお話題の中心となる存在であり、今後も人気が続いていくことが想定されます。

 

⑶ ポケモンゲームのハードウェア

ポケモンシリーズは、約26年も続いており、ゲームボーイやDSなど、ハードウェアも様々変遷しています。

 

最近のゲームでは、「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」及び「Pokémon LEGENDS アルセウス」はSwitch向けのみ販売されており、「ポケモンUNITE」は、Switch向けとスマートフォン向けのものが配信されています。

 

Nintendo Switch 本体 (ニンテンドースイッチ) Joy-Con(L) ネオンブルー/(R) ネオンレッド

 

3. ポケモンの著作権者は誰?

⑴ ポケモンの著作権者

まずは、ポケモンの著作権者が誰か確認していきましょう。

 

ポケモンのオフィシャルサイトやゲームなどのホームページの最下部には、以下のようなCopyrightの表記があり、これにより著作権者が誰かを確認することができます。

 

©2022 Pokémon. ©1995-2022 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.

ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。

参考リンク

 

この記載からは、ポケモンの著作者は株式会社ポケモン、任天堂株式会社、株式会社ゲームフリーク、株式会社クリーチャーズであることがわかります。

 

個別のゲームごとに確認する必要はあるものの、ポケモンシリーズは、基本的に株式会社ポケモン、任天堂株式会社、株式会社ゲームフリーク、株式会社クリーチャーズが保有しています。

 

また、ポケットモンスター、ポケモンや、「ピカチュウ」などの個別のポケモンの名称を商標登録を調べてみると、任天堂株式会社、株式会社ゲームフリーク、株式会社クリーチャーズの3社が権利者として登録されていることが確認でき、ポケモンの権利関係を3社で保有・管理していることが確認できます。

 

f:id:step-pedia:20220130110832p:plain

出典:特許情報プラットフォーム

 

⑵ 資本関係

株式会社ポケモンは1998年4月に、任天堂、ゲームフリーク、クリーチャーズの3社の共同出資によって設立されており、ポケモン株式会社の株式を、任天堂、ゲームフリーク、クリーチャーズがそれぞれ保有している状況です。

 

f:id:step-pedia:20220130112248p:plain

 

任天堂のみ上場会社であるため、ポケモン株式会社に対する株式の保有割合も公表されていますが、その他の2社については非公開です。いずれにしても、ポケモン株式会社の重要な意思決定は、最終的には任天堂、ゲームフリーク、クリーチャーズの3社で行うこととなります。

 

任天堂株式会社、ゲームフリーク株式会社、クリーチャーズ株式会社相互間の資本関係は、詳細は明らかにされていないものの、少なくとも相互に支配関係にはないものと思われ、あくまでも完全に別の主体として意思決定がなされていると考えた方がよさそうです。

 

⑶ 会社の概要

① 任天堂株式会社

任天堂株式会社は、ご存じの通りSwitchやDSの展開など、ゲーム関連で広く事業を展開していますが、ポケモンとの関係では、ポケモンの販売元であり、玩具やゲームの企画・開発・販売などを行っています。

 

www.nintendo.co.jp

 

② 株式会社ゲームフリーク

株式会社ゲームフリークは、ゲームソフトの企画・開発・販売を行っている会社であり、ポケモンとの関係でも、これらの全部又は一部を行っていると思われます。

 

www.gamefreak.co.jp

 

③ 株式会社クリーチャーズ

株式会社クリーチャーズは、ゲームソフトの開発、カードゲームの開発、3DCGの開発、映像・音楽・書籍・Webコンテンツ・玩具などの企画・制作などを行っている会社であり、ポケモンとの関係でも、これらの全部又は一部を行っていると思われます。

 

www.creatures.co.jp

 

④ 株式会社ポケモン

ポケモンの発売元であり、上記3社による共同出資で設立された会社です。

 

当初は店舗運営事業を担い、ポケモンセンターを運営する会社として設立されましたが、2000年10月からは事業の範囲をポケモンブランド全般のプロデュースやライセンス事業へと拡大しています。

 

現在では、ゲーム・カードゲーム・アプリ・映像などの開発やプロデュース、ライセンス事業、ポケモンセンターなどの店舗運営など、ポケモンに関する多くのことを行っています。

 

corporate.pokemon.co.jp

 

4. 著作権の基本事項

⑴ 5つの許諾パターン

「ゲーム」は、著作物法上の著作物であり、著作権法の保護を受けるものであるため、ゲーム実況を行う場合、他者の著作物を利用することになります。

 

そして、日本では、法律上、著作権の保護を受けるためには、何らの手続きも必要ないとされています。したがって、市場で流通しているほぼすべてのゲームが、著作権法の保護を受けている状態と考えて良いでしょう。

 

そのため、無断でゲーム実況を行えば、著作権侵害となり、最悪の場合逮捕・起訴され、刑事罰が科せられる可能性があるため、注意が必要です。この点の詳細は以下の記事にまとめているので、ぜひ参照してみてください。

 

www.step-pedia.com

 

もっとも、現状行われているゲーム実況の全てが違法なわけではなく、著作権者の許諾の範囲内でゲーム実況を行えば、ゲーム実況を合法的に行うことができます

 

そして、著作権者が許諾しているパターンとしては、概ね以下の5つが存在します。

 

① 著作権者が広く認めている場合(ガイドラインの公表等)

② 著作権者が個別のタイトルについて認めている場合(ガイドライン公表等)

③ 動画投稿サービスの提供者等が著作権者と契約している場合

④ ゲーム実況者と著作権者が個別に契約している場合

⑤ 著作権者が黙認している場合

 

上記のいずれかに該当する場合、ゲーム実況を合法的に行うことができることになります。なお、詳しい解説は以下の記事で詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

www.step-pedia.com

 

⑵ 著作権者が複数の場合

上記に加えて、著作権者が複数存在する場合(著作物が共有著作物である場合)は、注意が必要です。

 

共有著作物は、その共有者全員の合意によらなければ行使することができないとされており、この「行使」には、第三者への著作物の利用許諾も含まれます。

 

すなわち、ゲーム実況をする場合、著作権者の一部からの許諾では足りず、すべての著作権者から許諾を得る必要があります。

 

著作権法65条2項

 共有著作権は、その共有者全員の合意によらなければ、行使することができない。

 

これに対して、著作権者が、第三者に著作権を侵害された場合については、単独で、侵害者に対する損害賠償請求等を行うことができます。すなわち、一部の著作権者から許諾を得ていたとしても、他の著作権者から損害賠償請求等をされる可能性があります。

 

著作権法117条

 共同著作物の各著作者又は各著作権者は、他の著作者又は他の著作権者の同意を得ないで、第百十二条の規定による請求又はその著作権の侵害に係る自己の持分に対する損害の賠償の請求若しくは自己の持分に応じた不当利得の返還の請求をすることができる。

 

著作権法112条

一 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。

二 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物、侵害の行為によつて作成された物又は専ら侵害の行為に供された機械若しくは器具の廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な措置を請求することができる。

 

5. 各著作権者のガイドラインの公表状況(①)

⑴ 任天堂株式会社

任天堂は、ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドラインを公表し、ルールに従った形での著作物の利用を認めています。ゲーム実況についても適用があるため、任天堂の著作物については、ゲーム実況が可能です。

 

但し、あくまでも許諾の対象は、任天堂の著作物であり、当該著作物の利用については、任天堂自身が著作権侵害の主張を行わないことを明示しているにとどまります。つまり、任天堂以外に著作権者が存在する場合に、当該著作権者からの著作権侵害の主張については、ガイドラインとは無関係ということになります。

 

任天堂は、個人であるお客様が、任天堂が著作権を有するゲームからキャプチャーした映像およびスクリーンショット(以下「任天堂のゲーム著作物」といいます)を利用した動画や静止画等を、適切な動画や静止画の共有サイトに投稿(実況を含む)することおよび別途指定するシステムにより収益化することに対して、著作権侵害を主張いたしません。ただし、その投稿に際しては、このガイドラインに従っていただく必要があります。あらかじめご了承ください。

出典:任天堂ガイドライン

 

また、第三者が知的財産権を有するコンテンツが利用されている場合には、当該部分は許諾の対象外となっている点に注意が必要です。

 

投稿に任天堂以外の第三者が有する知的財産権が利用されている場合、このガイドラインとは別に、その知的財産権の権利者から許諾を得る必要があります。

出典:任天堂ガイドライン

 

したがって、ポケモンシリーズについても、任天堂との関係では、上記ガイドラインを遵守している限り、著作権侵害の主張は行われないと考えられますが、株式会社ゲームフリーク、株式会社クリーチャーズ、その他の著作権者との関係では、上記ガイドラインは許諾の根拠とはなりません

 

なお、任天堂は、2018年11月29日に「ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン」を公表しましたが、その前から、「Nintendo Creators Program」という収益をゲーム実況者と任天堂でシェアするサービスを展開しており(同サービスは、上記ガイドラインの公表に伴い、終了。)、このNintendo Creators Programにおいても、各種ポケモンは対象外とされていました。

 

Nintendo Creators Programの対象外となっていた理由は、任天堂のみの著作物ではなく、かつ他の著作権者との間で許諾対象とする旨の合意もなされていなかったためと考えられます。

 

なお、任天堂の公表しているガイドラインの詳細は以下をご参照ください。

 

www.step-pedia.com

 

⑵ 株式会社ゲームフリーク

2022年2月時点では、ゲームフリークの著作物一般に関するガイドラインは公表していません。

 

⑶ 株式会社クリーチャーズ

2022年2月時点では、クリーチャーズの著作物一般に関するガイドラインは公表していません。

 

⑷ 株式会社ポケモン

2022年2月時点では、ポケモンの著作物一般に関するガイドラインは公表していません

 

⑸ その他の著作権者

ポケモンシリーズは、著作権者として任天堂株式会社、株式会社ゲームフリーク、株式会社クリーチャーズ、株式会社ポケモンの4社がクレジットされていることがほとんどですが、ゲームソフトによっては、他にも著作権者が存在する場合があります。

 

ゲームソフトの公式サイトの末尾や、ゲームソフトの説明書などに「Copyright」や「©️」といった表示があり、著作権者が誰であるか表示されているので、それを確認する必要があります。

 

6. 各タイトルのガイドラインの公表状況(②)

2022年2月現在、ポケモンシリーズについては、株式会社ポケモンが発売・販売元となっている「ポケモンUNITE」のみ、ガイドラインを公表しております。

 

「ポケモンUNITE」は、「Tencent」が著作権者としてクレジットされているため、Tencentも著作権者であると考えられますが、ポケモンUNITEのガイドラインは、ポケモンが単独で公表しており、Tencentを含む他の著作権者の名前は記載されておりません。

 

しかし、個別のタイトルについてゲーム実況ガイドラインが公表されている場合は、すべての著作権者の同意のもとにガイドラインを公表していると考えられるため、当該ガイドラインに従ったゲーム実況が可能になると考えてよく、したがって、以下のゲーム実況ガイドラインは、ポケモン名義でのみ出されたものではありますが、Tencentや他の著作権者も含めて許諾していると考えてよいでしょう。

 

www.step-pedia.com

 

なお、ポケモンUNITE以外のタイトルについては、ゲーム実況ガイドラインは公表されていません

 

7. 動画投稿サービスの提供者等との包括契約(③)

著作権者や、著作権を管理している団体が、YouTubeなどの動画投稿サービスと包括契約を締結している場合があり、その場合には、当該動画投稿サービスにおいては、一定のルールで当該著作権者の著作物を利用することができるようになります。

 

例えば、楽曲の例ではありますが、YouTubeは、JASRACと包括契約を締結しているため、一定のルールのもと、JASRACの管理している楽曲が使用できるようになります。

 

www.jasrac.or.jp

 

もっとも、2022年2月時点では、任天堂、ゲームフリーク、クリーチャーズ、ポケモンのいずれも、YouTube等のゲーム実況を行える動画投稿サービスとの間で包括契約を締結している旨の公表はなされていません。

 

8. ゲーム実況者との個別契約(④)

任天堂、ゲームフリーク、クリーチャーズ、ポケモンとゲーム実況者との間で、個別契約を締結すれば、当該契約に従ってゲーム実況を行うことができるようになります。

 

単なる個人ではなく、大物YouTuberや、YouTuber事務所を介した交渉の余地はありうるのかもしれませんが、ポケモンほど著名なゲームとなると、個人で契約交渉は門前払いされる可能性が高いものと思われます。実際、株式会社ポケモンのライセンスに関するお問い合わせ窓口には、「※個人のお客様へのライセンス許諾は行っておりません。」と記載されており、申請をしても取り合ってもらえない可能性が極めて高いと言えます。

 

ゲーム実況者と著作権者の個別契約により個別的に利用を許諾している可能性があることは、どちらかというと、有名人や大物YouTuberがポケモンのゲーム実況をしていても、個別契約に基づいてゲーム実況を行っている可能性があるため、安易に真似してはいけない、という点において重要な事実と言えるでしょう。

 

9. 黙認しているといえるか?(⑤)

⑴ ゲーム実況の状況

それでは、現状黙認しているといえるのかを検討してみましょう。

 

まず、ポケモンに関するゲーム実況の状況としては、YouTube、ニコニコ動画、Twitch、OPENRECを始めとする様々な動画投稿プラットフォームに、かなり多くのポケモンのゲーム実況動画が投稿されています。

 

また、2022年2月現在では、「Pokémon LEGENDS アルセウス」が発売されたばかりということもあり、アルセウスのライブ配信動画も多数配信されています。

 

そして、投稿者の属性も多岐にわたり、日本のみならず、海外の投稿も数多く存在します。アルセウスの発売に合わせて、英語の投稿、フランス語の投稿、ドイツ語の投稿、中国語の投稿、韓国語の投稿などが確認でき、ポケモンシリーズのゲーム実況動画の配信は、世界中で行われているものということがわかります。また、事務所に所属していないであろう個人の投稿はもちろん、事務所に所属しているYouTuberやVtuberも数多く投稿しています。

 

更に、YouTubeにおけるポケモンのゲーム実況動画は、100万再生を超えるような動画がいくつも存在します。また、確認できただけでも、2007年に投稿されたポケモンのゲームプレイ動画(実況はない)や、2013年に投稿されたポケモンのゲーム実況動画が未だに削除されずに残っています

 

このように、世界的に多数の動画投稿がなされ、かつ一部については長期にわたり放置されているという現状があります。

 

もちろん、アニメの違法アップロードなども放置されてしまっているものもあり、放置されているから直ちに黙認している、とまで言えない側面もありますが、これだけの規模となると、「黙認している」という評価も十分ありうるのではないかと思います。

 

⑵ 動画投稿サービスによるチャンネル設定・カテゴリ設定の存在

YouTubeでは、独自の動画検出システムを構築し、ゲームタイトルごとのチャンネルを自動生成される仕組みがあり、当該チャンネルには、当該ゲームタイトルに関連するゲーム実況動画が表示されます。

 

ポケモンのアルセウスについても、以下のように、自動生成チャンネルが作成されており、関連するゲーム実況動画が一覧表示される仕組みになっています。また、ポケモンシリーズの過去のタイトルも同様の取り扱いになっています。

 

f:id:step-pedia:20220131000533p:plain

出典:YouTube

 

また、Twitchや、OPENRECでもカテゴリーとしてポケモンシリーズのソフトが存在し、視聴者はポケモンシリーズのゲーム実況動画に容易にアクセスできる仕組みとなっています。

 

f:id:step-pedia:20220131000802p:plain

出典:Twitch

 

f:id:step-pedia:20220131000748p:plain

出典:OPENREC

 

このように、動画投稿サービス自体が、ポケモンシリーズのゲーム実況動画に一定の関与をしているにもかかわらず、これらに対してポケモンの著作権者は何らの対応を取っておらず、この点からも黙認していることが推認されます。

 

⑶ 著名人によるゲーム実況の事例

日本では、多数の有名人がポケモンのゲーム実況をしています。

 

有名な方でいうと、本郷奏多さん、中川翔子さん、花江夏樹さん、ロバートの山本ひろしさん、あばれる君さんなどがポケモンのゲーム実況動画を投稿しているようです。

 

もっとも、事務所に所属しているタレントの方々は、ポケモンの著作権者との間で個別契約を締結している可能性があるため、これらの方々投稿していることを持って黙認しているということは直ちに言えるものでない点に注意が必要です。

 

⑶ ポケモンゲーム実況動画の削除活動の有無

著作権者が、地道に著作権侵害を理由とした動画の削除のための活動を行っていれば、当該著作権者は、著作物の利用を黙認していないといえるでしょう。

 

しかし、2022年2月時点では、ポケモン動画が権利者の申請により順次削除されているという情報はなく、特段の対策はなされていないようです。

 

なお、YouTube動画については、「Studio71_1_2」と名乗る申立人により、一斉に著作権侵害の申立てがなされた事例があるようですが、YouTubeでは、著作権侵害の申立てを受ける際、申立人が著作権者であるか否かを確認するシステムを採用していません。

 

そのため、著作権者以外の申立人による嫌がらせ等の目的による著作権侵害の申立てを行えてしまう点に注意が必要です。

 

したがって、著作権侵害の申立てがなされた場合で、申立人が「Pokemon」などと名乗っている場合でも、それが株式会社ポケモンが行っているものであるか、確認する必要があります。このあたりの事実関係は慎重に判断する必要があります。

 

なお、ポケモン関連の動画については、以下の画像(後述のポケモンFPSの動画です。)のように、株式会社ポケモンが削除に関する活動を行っており、正式な申請は、「The Pokémon Company International, Inc.(TPCi)」名義で行っているようです。

 

株式会社ポケモン以外の3社が削除に関する活動を行うこともありえるので、上記名義でないから直ちに嘘である、と決めつけることはできませんが、一つの参考になると思います。

 

f:id:step-pedia:20220129110636p:plain

出典:YouTube

 

もっとも、著作権侵害の申立て等の活動を積極的に行っていないからといって、直ちに著作物の利用を黙認しているとまでは言えない点に注意が必要です(この点は最後にもう少し考察します。)。

 

⑷ ポケモンに関する過去の事案の検討

① ポケモンFPS事件

海外の個人のプログラマーが、自ら製作した「Pokémon First Person Shooter」というゲームのプレイ動画を、YouTubeや、Twitterなどにアップロードし、これらの動画が一斉に削除されるという事案が発生しました。

 

ゲームの内容は、ポケモンを銃器を使って射殺するゲームで、ポケモンに向けて発砲すると、血しぶきをあげ、体力ゲージが0になると倒れる、というショッキングな内容になっています。

 

この動画は、2022年1月17日に投稿され、1月24日頃にはYouTube、Twitter上のすべての動画が削除されるという事態に発展しました。

 

Twitter上では、以下のように、「このメディアは、著作権者からの申し立てにより無効になりました。」と表示されます(アイコンは個人の顔写真であり、かつ本人のものであるかも不明であるため、モザイク処理をしています。)。

 

出典:Twitter

 

また、このプログラマーのYouTube動画にアクセスすると、以下のように、「The Pokémon Company International, Inc.(TPCi)」からの申し立てにより動画が削除された旨が表示されます。

 

【YouTube上で表示した場合】

f:id:step-pedia:20220129111013p:plain

出典:YouTube

 

【埋め込み動画の場合】

f:id:step-pedia:20220129111006p:plain

出典:YouTube

 

このプログラマーのYouTubeチャンネルは、2022年1月29日現在、すべての動画が削除されており、ポケモンの対応の早さがうかがえます

 

出典:YouTube

 

この事案では、キャラクターイメージを毀損するものであること、子供の目に容易に触れるものであり、かつ子供への悪影響が懸念されることから、迅速な対応が行われたものと思われます。

 

www.step-pedia.com

 

② ポケモン同人誌事件

女性作家が、1998年8月に、ピカチュウ、サトシなどのポケモンのキャラクターがわいせつな行為をする同人誌を販売したところ、著作権法違反の疑いで逮捕、起訴された事件です。

 

任天堂に寄せられた苦情をきっかけに、ポケモンの著作権者である任天堂、クリーチャーズ、ゲームフリークの3社が1999年1月5日に当該女性作家を、著作権法違反で刑事告訴しています。

 

1998年8月の販売から、わずか半年後の1999年1月5日に刑事告訴に至っており、こちらもポケモンの対応の早さがうかがえます。

 

この事件に関し、日曜出版社の石川氏が、任天堂のコメントを入手したとしてこれを公表しています(現在は当該ページは削除され、アーカイブからの引用です。)。

 

今回特に注視したのは、問題となった同人誌が通販主体であったこと。通販は対面販売でないだけに、相手を見極められません。子供でも簡単に入手可能です。任天堂としては小さな子供に対する悪影響を非常に心配しています。

出典:『ポケモン同人誌事件』を考える

 

任天堂側の立場として、どのような種類の同人誌やグッズを問題視するのかという点については、キャラクターの種類、グッズの形、内容、発行(製造)部数、取引形態等を十分吟味し、総合的に判断していくことになると思います。

また、開発者は、キャラクターのイメージをとても大切にしており、自らが制作したキャラクターが自分のイメージとは違う変な形で描写・表現されることを好ましく思いません。
そして著作権者としては、あのような同人誌がポケモンファンである小さなお子様の目に触れたら、子供たちの夢や希望を壊すことになり、許されることではないと考えております。

出典:『ポケモン同人誌事件』を考える

 

同人誌やグッズに関するものであり、かつ1999年当時のものではありますが、①キャラクターイメージを毀損するものであるか、②子供への影響の有無、程度の2点を最重要視しつつ、③取引内容や規模を含めて総合的に判断していくとしている点が重であると思われます。

 

また、この事件では、警告等を行うことなく、いきなり刑事告訴に踏み切っていますが、この点は、警告をしても、別のルートや名称での販売が行われた場合に対処できないこと、そもそも所持している同人誌を廃棄したかを確認できないという不確実性や、民事訴訟の場合には長期間の時間を要することなどから、刑事告訴に踏み切ったようです。この点も、おそらく子供への影響を考えたうえで、迅速な対応を模索したものと思われます。

 

ja.wikipedia.org

 

③ モンスターボール型バッテリー

ポケモンは、2016年12月22日に、モンスターボール型バッテリーに関し、以下のような声明を公表しています。

 

現在、不特定多数の家電販売店やオンライン販売サイトなどにおいて、弊社およびそのグループ会社が管理・所有する著作物や商標を無許諾で使用した、下記製品(モバイルバッテリー)が数多く販売されております。

これらの商品は、弊社商品あるいは正規のライセンス商品であれば実施している安全性の確認テストを、弊社では実施していないものとなります。私どもでは、これらの商品につきまして、著作権法ならびに商標法に違反する侵害品として、各販売会社に対しての販売停止措置を進めているほか、発売会社に対する法的措置を含め調査・検討しております。

出典:著作物や商標を無許諾で使用した製品の事例について

 

著作権侵害に関する事例とはやや異なりますが、①消費者の安全性に関するものであること、②事業規模などを考慮した対応であると考えられます。

 

www.pokemon.co.jp

 

④ その他の事例

ポケモンゲームの不正行為(いわゆるチート行為)や、公開前のポケモンの事前公開などについても、厳しい態度を取っています。

 

www.sanspo.com

 

www.sankei.com

 

www.nikkei.com

 

⑸ 問い合わせ結果

Step-pediaでは、任天堂、ゲームフリーク、クリーチャーズ、ポケモンの各社に問い合わせを行いました。

 

① 任天堂株式会社

2021年11月頃に以下の内容で問い合わせフォームから問い合わせを行ったところ、翌日に回答があり、質問事項に関する問い合わせは、株式会社ポケモンにお願いします、とのことでした。

 

やはり、ポケモンシリーズについては、任天堂のガイドラインの対象とは考えていないということかと思います。他方で、株式会社ポケモンに対応を一任していることもうかがえます。そのため、後述の株式会社ポケモンへの問い合わせ結果をご参照ください。

 

問い合わせ事項

ポケモンシリーズの静止画・動画等の利用について、以下のi.~iii.のいずれであるか。

i. 任天堂、ゲームフリーク、クリーチャーズ、ポケモンの4社の著作権者間において、販売元がガイドラインを設定することができる旨の合意等があり、「ポケモンUNITE」については株式会社ポケモンの設定するガイドラインに、その他のポケモンシリーズのうち貴社が販売元となっているものについては、貴社の設定するガイドラインに、それぞれ従えば、動画や静止画等を利用することができる。

ii. あくまでも静止画・動画等の利用については、著作権者である4社全ての同意が必要であって、貴社以外の3社が個別に同意しない限りは、ポケモンシリーズは貴社のガイドラインの適用対象外であるため、ポケモンシリーズのうち、個別にガイドラインを公表しているもの以外は、動画や静止画を利用することができない。

iii. その他

 

問い合わせ先

www.nintendo.co.jp

 

② 株式会社ゲームフリーク

株式会社ゲームフリークは、ポケットモンスターに関するお問い合わせ先として、株式会社ポケモンの運営するポケットモンスターオフィシャルサイトが指定されています。

 

この点から、株式会社ポケモンに対応を一任していることがうかがえます。そのため、後述の株式会社ポケモンへの問い合わせ結果をご参照ください。

 

問い合わせ先

www.gamefreak.co.jp

 

③ 株式会社クリーチャーズ

2021年11月頃に以下の内容で問い合わせフォームからの問い合わせを行ったところ、クリーチャーズでは回答ができないため、ポケモンカスタマーサービスに問い合わせて下さい、との回答がありました。

 

この点から、株式会社ポケモンに対応を一任していることがうかがえます。そのため、後述の株式会社ポケモンへの問い合わせ結果をご参照ください。

 

問い合わせ事項

i. 個人、法人等のユーザーに対し、一律に許諾する取り扱いはしているか。任天堂のガイドラインに従えばゲーム実況等静止画・動画を利用することは可能であるか、それとも、別途貴社の指定するルール等があるか。

ii. 著作物の利用に関するルールを今後公表する予定はあるか。

iii. 一律に許諾していない場合、個別に許諾を得ることは可能か。また、その場合の条件は何か。

iv. 上記のいずれにおいても許諾をしていない場合、現在、YouTube等にアップロードされているポケモンシリーズのゲーム実況動画については、どのようなご方針か(削除要請予定、刑事告訴予定、削除要請中であるが追いついていないなど)。

 

問い合わせ先

www.creatures.co.jp

 

④ 株式会社ポケモン
④-1 問い合わせフォームからの問い合わせ

さて、肝心のポケモンですが、2021年11月頃に以下の内容で問い合わせフォームからの問い合わせを行いましたが、2022年2月時点で回答はありません

 

問い合わせ事項

i. 個人、法人等のユーザーに対し、一律に許諾する取り扱いはしているか。任天堂のガイドラインに従えばゲーム実況等静止画・動画を利用することは可能であるか、それとも、別途貴社の指定するルール等があるか。

ii. 著作物の利用に関するルールを今後公表する予定はあるか。

iii. 一律に許諾していない場合、個別に許諾を得ることは可能か。また、その場合の条件は何か。

iv. 上記のいずれにおいても許諾をしていない場合、現在、YouTube等にアップロードされているポケモンシリーズのゲーム実況動画については、どのようなご方針か(削除要請予定、刑事告訴予定、削除要請中であるが追いついていないなど)。

 

問い合わせ先

 

④-2 電話での問い合わせ

また、以下の窓口に、電話での問い合わせをしてみたところ、ポケモンサポート情報に記載されていること以外は電話での回答はできない、とのことでした。メールで問い合わせを行えば、回答が可能かもしれない、とのことでしたが、上記の通り、メールでの質問には現時点では回答はありません。

 

問い合わせ事項

ポケモンのゲーム実況動画の配信を行いたいが、許可が必要か。

 

問い合わせ先

 

10. 著作権侵害をしたらどうなるか

⑴ 刑事罰のリスク

次に、著作権侵害の場合にどのようなリスクが生ずるのかを見ていきましょう。

 

まず、著作権侵害は、①十年以下の懲役若しくは②千万円以下の罰金、又は③その両方が科せられます。

 

著作権法第百十九条 著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者(第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。第三項において同じ。)に定める私的使用の目的をもつて自ら著作物若しくは実演等の複製を行つた者、第百十三条第二項、第三項若しくは第六項から第八項までの規定により著作権、出版権若しくは著作隣接権(同項の規定による場合にあつては、同条第九項の規定により著作隣接権とみなされる権利を含む。第百二十条の二第五号において同じ。)を侵害する行為とみなされる行為を行つた者、第百十三条第十項の規定により著作権若しくは著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者又は次項第三号若しくは第六号に掲げる者を除く。)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 

もっとも、著作権侵害は、その多くが親告罪とされており、告訴がなければ起訴することができません。そして、告訴とは、告訴権者(被害者等)が捜査機関に対して、処罰を求めて意思表示をすることを言います。すなわち、ゲーム実況の場合は、著作権侵害をされた著作権者が、違法なゲーム実況者を処罰してほしい旨の意思表示を捜査機関に行った場合に限って、刑事上の処罰が可能となります。

 

なお、著作権法(2018年末施行)が改正され、一部の著作権侵害が非親告罪化(つまり、著作権者の告訴を待つまでもなく刑事上の処罰が可能)されました。

 

もっとも、非親告罪とされたのは、「原作のまま」複製等を行ったような、いわゆるデッドコピーのケースのみ(ゲームを複製して販売・配布するなど)です。したがって、一般的なゲーム実況については、親告罪と考えてよいでしょう。

 

著作権法第百二十三条

第一項 第百十九条第一項から第三項まで、第百二十条の二第三号から第六号まで、第百二十一条の二及び前条第一項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない

第二項 前項の規定は、次に掲げる行為の対価として財産上の利益を受ける目的又は有償著作物等の提供若しくは提示により著作権者等の得ることが見込まれる利益を害する目的で、次の各号のいずれかに掲げる行為を行うことにより犯した第百十九条第一項の罪については、適用しない。
 有償著作物等について、原作のまま複製された複製物を公衆に譲渡し、又は原作のまま公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。次号において同じ。)を行うこと(当該有償著作物等の種類及び用途、当該譲渡の部数、当該譲渡又は公衆送信の態様その他の事情に照らして、当該有償著作物等の提供又は提示により著作権者等の得ることが見込まれる利益が不当に害されることとなる場合に限る。)。
 有償著作物等について、原作のまま複製された複製物を公衆に譲渡し、又は原作のまま公衆送信を行うために、当該有償著作物等を複製すること(当該有償著作物等の種類及び用途、当該複製の部数及び態様その他の事情に照らして、当該有償著作物等の提供又は提示により著作権者等の得ることが見込まれる利益が不当に害されることとなる場合に限る。)。

 

したがって、法的には、許諾を得ずに行ったゲーム実況については、著作権者が告訴を行えば、刑事罰が科される可能性が生ずることになります。

 

⑵ 賠償のリスク

著作権侵害を行うと、著作権侵害行為によって生じた著作者の損害を賠償したり、著作権侵害によって不当に得た利益を支払う義務が生ずる可能性があります。

 

したがって、著作権者が請求してきた場合には、賠償責任を負うリスクが生ずることとなります。

 

⑶ 動画削除のリスク

著作権侵害を行った場合、著作権者は、訴訟を提起し、権利侵害を停止するよう請求することができます。

 

また、YouTubeを含む多くの動画投稿サービスでは、著作権侵害の動画を削除する仕組みを作っているため、訴訟に至らずとも、動画が削除される可能性があります。

 

したがって、著作権者が請求してきた場合には、動画が削除されるリスクが生ずることとなります。

 

⑷ 収益化停止のリスク

YouTubeを含む多くの動画投稿サービスでは、何らかの犯罪行為や、規約に反した動画については、収益化の対象から除外する仕組みが取られていることがほとんどです。

 

したがって、著作権者が請求してきた場合には、収益化が停止されるリスクが生ずることとなります。

 

⑸ アカウント削除のリスク

YouTubeであれば、YouTubeチャンネルの停止等の措置がなされる可能性があります。また、その他の動画投稿サービスでも、著作権侵害を規約違反としている場合がほとんどであり、最悪の場合アカウント削除に至る場合がほとんどでしょう。

 

したがって、著作権者が請求してきた場合には、アカウントが削除されるリスクが生ずることとなります。

 

著作権侵害に関するリスクの詳細は、以下の記事をご参照ください。

 

www.step-pedia.com

 

11. Step-pediaの考察

⑴ 明示的な許諾の有無

ポケモンシリーズのゲーム実況は、一部のソフトを除いて、ガイドライン等は公表されておらず、明示的に許諾はされていません。また、個人で個別的に許可を取得することも事実上できません

 

⑵ 黙認の可能性

有名人に関しては個別に許諾を取得してる可能性もあるものの、ポケモンのゲーム実況動画は、日本のみならず多数の動画が投稿されており、また、任天堂がガイドラインを公表するよりも前の動画も未だに削除されていません

 

ポケモンのゲーム実況動画の数や話題性、更には任天堂自身が、ゲーム実況に関するガイドラインを公表しているからすると、ポケモンのゲーム実況動画の存在をまだ知らないということは到底考えられません

 

他方で、ポケモンシリーズに対する権利侵害は、「ポケモンFPS」や「ポケモン同人誌事件」など、ポケモンのイメージを毀損するような、子供に悪影響を与えるような権利侵害については、極めて迅速な対応が行われてきました。

 

このような事情を考慮すると、ポケモンシリーズについては、著作権者の4社は、ポケモンのゲーム実況動画を黙認しているものと考えられます

 

⑶ 今後の可能性

もっとも、ポケモンシリーズに関するゲーム実況動画について、著作権者である各社が明示的な対応を取っていない以上、今後どうなるのかは不透明と言わざるを得ず、今後の予想を立てつつ行動し、最新の情報にアンテナを張っておくことが重要といえるでしょう。

 

① 現状黙認しており、今後も黙認の状況が続く(75%)

Step-pediaでは、上記の事情を総合的に考慮すると、75%くらいの確率で、現在黙認している状況があり、かつ、今後も黙認の状況が続くのではないかと考えています。

 

ゲーム実況市場が拡大し、任天堂を含む各社がガイドラインを出しつつある中で、ポケモンシリーズについては、一部の例外があるものの、最新のゲームソフトを含め指針が示されておりません。既に任天堂がガイドラインを出してから3年以上が経過しており、ゲーム実況動画と売り上げの関係を判断するために様子を見ているとも言いにくいと思います。

 

もともと、ゲーム実況動画は、著作権者の承諾を得ない形で発展した著作権侵害を伴う文化であったものの、ゲーム売り上げとの関係で配信者と著作権者がWinWinとなる側面があるために、各社がガイドラインを出すことで、むしろそれらを促進してきた背景があります。

 

これらの事情からすると、ポケモンに限っては、そこまで積極的にゲーム実況動画を推進しなくとも、十分なネームバリューがあるため、ガイドラインを出す必要を感じていないものと思われます。

 

他方で、多数の動画が長期間にわたって削除等なされておらず、かつ法的措置の対象ともなっていないところ、ポケモンシリーズのゲーム実況動画を有害なコンテンツと考えているわけではないと考えられます。

 

すなわち、①ゲームの売り上げのためな積極的な戦略としてゲーム実況動画を見ておらず、それゆえにガイドラインを出すことはしないものの、②ファンの楽しみの一つとして認めている側面があり、ポケモン同人誌事件の任天堂コメントから見える同人誌等に対する態度と同様に、ポケモンのイメージを害するか、子供への影響があるかという観点を重要視した、総合的な考慮のもとに、公認はしないけれど一定の範囲では黙認する、という方針のように思われます。

 

② 今後ガイドラインが開示され、明示的な許諾に変わる(20%)

ポケモンは、ポケモンUNITEについてはゲーム実況に関するガイドラインを公表しています。

 

その後に発売された「ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール」や「Pokémon LEGENDS アルセウス」についてはガイドラインが公表されていないところ、ポケモンシリーズについても、新しいゲームについては順次ガイドラインを出していく方針、ということまでは言えないと思われます。

 

ではなぜポケモンUNITのみガイドラインを出しているのか、という点ですが、ポケモンUNITEは、任天堂、ゲームフリーク、クリーチャーズ、ポケモンの4社以外の著作権者が存在します。任天堂、ゲームフリーク、クリーチャーズ、ポケモンは、ポケモンシリーズを共同して展開しており、かつ資本関係も存在するところ、いわゆる内輪な関係ということができると思います。しかし、上記4社以外の著作権者との関係では、内輪な関係というわけにもいかず、当該著作権者との関係で、権利関係をはっきりさせる必要があり、ガイドラインを公表したものと思われます。

 

しかし、今後ゲーム実況動画の市場の重要性がより鮮明になったり、ポケモンUNITEのガイドライン公表によるプラスの効果が出れば、可能性としては高いとは言えないものの、20%程度の確率で、ポケモンシリーズに関するガイドラインを公表し、明示的に許諾する、という方針に変わることも考えられると思います。

 

また、ポケモンシリーズのゲーム実況動画のうち、ポケモンのイメージを損ねる動画や子供に悪影響の出る動画、許容しえない収益化方法など、一部のゲーム実況動画のみを削除等する必要性が生じてきた場合、それらへの対処がポケモンのゲーム実況動画全体に影響を与えないよう、ガイドラインを出すということも考えうると思われます。

 

その意味では、ポケモンFPS事件を踏まえて、近々改めてポケモンシリーズの二次的な利用に関し、何らかの指針が示される、ということは十分考えられると思われます。

 

③ ゲーム実況の禁止が明示される(5%)

可能性は低いものの、ガイドライン等を明示していない以上、禁止という方針を取る可能性も否定はできないものと考えられます。もっとも、可能性としては低く、高く見積もっても5%程度の確率と思われます。

 

但し、ポケモンシリーズはあくまでも営利目的で販売等を行っているのであり、例えば、ゲーム実況動画が、かえってゲーム売り上げにマイナスの影響を与えるという風潮になり、各社がガイドラインを撤廃して明示的に禁止するなどの流れになった場合には、ポケモンシリーズについても、同様に明示的に禁止の方向に流れることもありうるものと思われます。

 

⑷ 収益化はNGか?

仮に黙認しているとすると、収益化は、ゲーム実況における一般的な収益方法(動画再生における広告の表示による収益化や投げ銭など)を採用する限り、許容されうると考えられます。

 

任天堂が出しているガイドラインでも一定の範囲で収益化を許容していることに加え、ポケモン同人誌事件の任天堂コメントを前提とすると、同人誌等の活動についても利益を得ていることから直ちに否定するのではなく、一定の範囲であれば、許容する態度を示していると言えます。

 

⑸ いきなり刑事罰に処される可能性はあるか?

仮に今後任天堂等の著作権者が、今後著作権侵害を理由とした措置を取る場合でも、直ちに刑事罰の対象になることは想定しにくいと思われます。

 

ゲーム実況動画は世界中で行われており、かつその動画数も数多く、長期間にわたって放置してきたにもかかわらず、いきなり刑事罰の対象とすると、インパクトが極めて大きく、ポケモンファンや、世間・世界の反感を買う可能性が高いためです。

 

また、ポケモン同人誌事件では、警告を発しても販売等が取りやめられるかわからず、告訴以外の方法が、手間のかかる割に実効性が低かったという事情がありました。これに対し、ゲーム実況動画は、動画の削除の手続きは、法的手続きよらずに、YouTube等のプラットフォームの指定する手続きで簡易に行うことができ、かつ、それらの活動を開始すれば、その噂は直ちに広がり、ゲーム実況動画を自主的に削除するクリエイターが増えると考えられるところ、告訴よりも手間もかからず、コストもかからない手法があるところ、一般的なゲーム実況動画については、いきなり刑事告訴を行う、という対応は考えにくいと思われます。

 

⑹ いきなり損害賠償を請求される可能性はあるか?

いきなり刑事罰が課されるか、という点と同じ理由から、仮に今後任天堂等の著作権者が、今後著作権侵害を理由とした措置を取る場合でも、一般的なゲーム実況動画については、直ちに損害賠償請求等の措置を取ることも想定しにくいと思われます。

 

⑺ いきなり動画削除の請求をされる可能性はあるか?

また、仮に今後任天堂等の著作権者が、今後著作権侵害を理由とした措置を取る場合でも、一般的なゲーム実況動画については、直ちに動画削除の申請をすることも想定しにくいと思われます。

 

刑事罰において述べたことと同様ですが、ゲーム実況動画は世界中で行われており、かつ動画数も多く、長期間にわたって放置してきたにもかかわらず、いきなり動画削除を始めると、やはりインパクトが極めて大きく、ポケモンファンや、世間・世界の反感を買う可能性が高いものと思われます。

 

従来黙認してきたという背景を踏まえ、今後禁止とする方針を取ることを明示し、またその背景を説明しつつ、一定の猶予期間を設けつつ、動画配信者の自主的な削除をまずは促すものと思われます。もちろん、それを無視して動画を削除しなければ、削除請求等の措置がなされるでしょう。

 

12. ゲーム実況者として取るべき態度は?

⑴ 自分自身で納得できるように判断する

Step-pediaの見立ては、上記の通りであり、黙認されていると考えております。

 

もっとも、Step-pediaの意見を信じたからといって裁判や刑事手続きなどで有利に働くわけもなく、あくまでも様々な事情を考慮しながら、最後は自己責任で判断する必要があります。

 

Step-pediaでは、ポケモンシリーズのゲーム実況については、過度に委縮する必要はないとは考えていますが、最後に責任を負うのは自分自身に他なりません。そのため、上記に記載したような個別のリスクを、ご自身で判断する必要があります。

 

⑵ 配信すると決めたら注意することは?

① 任天堂のガイドラインを遵守すること

ポケモン同人誌事件や、ポケモンFPS事件を踏まえ、任天堂等の著作権者が禁止事項ととらえていることを行わないことが極めて重要です。

 

すなわち、ポケモンの世界観やイメージを阻害しないこと、子供に悪影響を与えるような内容としないこと、ゲーム実況動画そのものの販売など、一般的なゲーム実況の収益化手法を超えた過度な商業化を行わないことなどが特に重要です。

 

これらの点を網羅する上でも、また、ポケモンの著作権者の一社である任天堂の考えを反映しているという意味でも、任天堂の公表しているゲーム実況ガイドラインを遵守することは極めて重要と言えます。

 

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また、同様の理由から、ポケモンUNITEのガイドラインについても押さえておくことが大切です。

 

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② 最新の動向を常にチェックすること

そして、常に最新の動向をチェックすることが大切です。ポケモンシリーズに関して何らかの指針が公表された場合、それらを遵守する必要があります。

 

例えば、ゲーム実況動画の配信後にガイドラインが公表され、すでに配信した動画が当該ガイドラインに反する場合には、動画を削除するか、ガイドラインに反さない形に修正したうえで投稿しなおす必要があります。

 

面倒なようですが、他社の著作物を勝手に利用する以上、やむを得ないことでしょう。

 

Step-pediaでは、最新の動向追いつつ、適宜記事の公開や、当該記事のTwitter上での告知などを行う予定です。

 

③ 権利者からの請求が来たら早急に対処すること

また、万が一著作権者からの何らかの請求を受領した場合、直ちに応答し、誠実に、そして適切に対処する必要があります。

 

権利者以外からの請求がなされることもあり、冷静に判断する必要がありますが、請求を受けた場合には、まずは事実確認を適切にすることが重要です。

 

13. この記事の結び

ポケモンシリーズのゲーム実況は、様々なゲーム実況者が悩み、様々な判断のもと行っているものと思います。

 

ゲーム実況をするという判断も、しないという判断も、現状ではどちらもありうるものであり、現状では正解はないということになると思います。

 

この記事で得た現状分析を踏まえ、Step-pediaの見立てを参考にしつつ、判断の一助となればうれしい限りです。

 

2022年11月18日は、新作の発売をしたばかりで、一般論として、発売直後は検索数が増えるものの、動画数が少ないため、ゲーム実況者としてはチャンスといえます。

 

しかしながら、ポケモンスカーレット・バイオレットについても、ガイドラインは現状公表されておりませんので、ゲーム実況をするという判断をする場合には、しっかりと本記事を読み、発売後のゲーム実況動画の配信に備えましょう。

 

最新作は以下のリンクから購入できます。

 

『ポケットモンスター』シリーズはオープンワールドへ。ポケモンを捕まえたり、交換したり、育ててバトルに挑んだり。

 

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Step-pediaでは、ゲーム実況者の方向けに様々な記事を執筆しております。ぜひ、以下の記事もご参照ください。

 

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なお、本記事は、現状の分析と、それを踏まえたStep-pediaでの見立てであり、ポケモンシリーズに関するゲーム実況動画の配信を推進しているわけでも、反対に否定しているわけでもない点にご留意ください。

【弁護士監修】『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』ゲーム実況ガイドラインを徹底解説!

世界中でブームの鬼滅の刃のゲーム「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」が発売され、ゲーム実況も盛り上がりを見せています。他方で、鬼滅の刃関連は、著作権侵害に対して厳しい態度を取っており、逮捕者も複数出ています。

 

そこで、この記事では、「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」のゲーム実況の可否、ガイドラインの内容について、徹底的に解説しています。

 

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1. 「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」とは?

「鬼滅の刃」は吾峠呼世晴氏の漫画作品で、週刊少年ジャンプにて連載され、2019年の立志編のアニメ化をきっかけに、世界的なブームとなりました。

 

全23巻の単行本は2021年2月に累計発行部数が1億5000万部を突破しており、2020年には映画化もされ、日本国内の興行収入が400億を超える歴史的大ヒットを記録しています。そして、2021年11月現在、無限列車編のテレビ放映中で、2021年12月からは遊郭編のテレビ放映も予定されており、今後もまだまだ目が離せない作品です。

 

そして、「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」は、2021年10月14日にアニプレックスより発売された、「鬼滅の刃」のゲームソフトで、steam、PlayStation 4、PlayStation 5、Xbox One、Xbox Series X、Xbox Series Sでプレイすることができます。

 

4K対応&HDR対応のハイエンド「プレイステーション4」

 

PS5が解き放つ、新しいゲームの可能性。

 

カスタム SSD と統合されたソフトウェアを組み合わせた Xbox Velocity アーキテクチャーにより、次世代のスピードとパフォーマンスが実現。

 

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「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」は、「生配信および動画・画像(静止画)の投稿に関するガイドライン」が公表されており、一定のルールに従ってゲーム配信等を行うことができます

 

以下、2021年11月10日時点での最新のガイドラインについて、主要な点をまとめています。

 

2. 「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」のガイドライン

 

アニメ「鬼滅の刃」を原作とする家庭用ゲーム『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』がPlayStation4/ PlayStation5にて発売!
アニメ「鬼滅の刃」を原作とする家庭用ゲーム『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』がPlayStation4/ PlayStation5にて発売!

 

game.kimetsu.com

 

ガイドラインの要点

投稿先制限:なし

収益化可否:動画投稿サイト(YouTube、Twitchなど)が正式に提供するパートナー機能等を使用する場合に限り可

個   人:可

法   人:原則不可

 

ガイドラインの概要

① 個人について

①ゲームを購入した②日本在住の個人のユーザーを対象に、ゲーム実況動画の配信を認めています。そして、「個人」には、芸能事務所・プロダクション等所属の個人、法人と契約して動画配信を行っている個人は含まれません

 

純粋に個人で活動している方のみがガイドラインの対象となっているほか、ゲームを購入した方のみが対象となっている点が特徴といえます。

 

本ガイドラインは、本作品をお買い上げいただいた個人のお客様を対象としています。法人のお客様(芸能事務所・プロダクション等所属の個人、法人と契約して動画配信を行っている個人を含みます)につきましては、個別に内容を確認させていただきますので、当社の「お問い合わせ」(https://www.aniplex.co.jp/support/user.html)「(10)ゲームに関するお問い合わせ」内の「1.家庭用」からその旨をお問い合わせ下さい。

出典元サイト

 

本ガイドラインは日本国内のみに適用されます。

出典元サイト

 

原則として、商用・営利目的での利用は不可とされていますが、YouTubeなどの動画投稿サイトにおける収益化機能を使う場合には、収益化が可能とされています。動画投稿サイトは、YouTubeとTwitchが例示されていますが、「など」と記載されていることから、日本国内で一般的に利用されているサイトであれば、その収益化機能を利用することはできるものと考えられます。

 

投稿可能なプレイ画像等は、商用・営利を目的としない場合に限ります。ただし、動画投稿サイト(YouTube、Twitchなど)が正式に提供するパートナー機能等を使用して収益化する場合は、プレイ画像等を投稿いただけます。

出典元サイト

 

そして、動画投稿サイト(YouTube、Twitchなど)が正式に提供するパートナー機能等である限り、閲覧自体に対価が必要となるサイト等における配信も明確に除外はされておりません

 

もっとも、この点は明確に書いていないため、今後ガイドラインが改定される可能性があるため、注意が必要です。

 

当社は、当社が合理的であると判断する告知期間をもって、本ガイドラインをいつでも改定できるものとします。

出典元サイト

 

動画の投稿は、①ゲーム機本体に搭載されているシェア機能を使用するか、②配信禁止範囲に該当しない範囲で、かつ楽曲を使用しない場合に限り、許諾されています。

 

シェア機能を使用しない場合には、特に注意して最新のガイドライン情報をチェックしておく必要があります。

 

また、とりわけ特徴的なのが、BGMの使用が明確に禁止されていることです。ゲーム実況としては、やや物足りない内容になりやすいですが、明確に定められている以上、従う他ありません。

 

本作品が対応するプラットフォーム(家庭用ゲーム機本体など)に組み込まれている「シェア機能」の許可範囲内でご利用いただけます。 楽曲権利の都合上、「シェア機能」を用いて撮影した動画には本作品内で用いられている楽曲含まれません。 一部「シェア機能」のないプラットフォームがありますので、当該プラットフォームにおいては以下の内容にご留意のうえご利用ください。

・配信禁止範囲について

 ヒノカミ血風譚モード -第八章「無限列車編」 物語「魘夢」以降全てのコンテンツ ※第八章内のボスバトル2戦目以降 -想いの欠片全編

・楽曲について

 鬼滅の刃関連の楽曲が含まれている投稿は削除対象となります。撮影時には本作品内設定より「BGM」の音量をオフにしてください。

出典元サイト

 

また、ネタバレなどには特に注意した配信が求められているため、注意が必要です。視聴者に予告なくネタバレ行為をするような動画は、削除要請等がなされる可能性があります。

 

・イベントシーンなどストーリーの核心にあたる内容を配信する際には、他のお客様の楽しみを奪わないよう、「ネタバレあり」などストーリーが配信されることが明確に伝わる表記をお願いいたします。

出典元サイト

 

また、当ガイドライン上の記載の有無に関わらず、当社が独自の判断(正当な権利者からの当社への削除要請も含みます)でお客様の投稿内容の削除を要請する場合があります。

出典元サイト

 

その他、一般的なゲーム実況動画とは言えない動画については、以下のとおり許諾の対象外となります。

 

・下記に該当する動画の投稿は固く禁止いたします。

-公式発売日前のゲームコンテンツの投稿やその他の不正な情報開示をすること

-お客様の実況またはコメント等の新たな要素が含まれない動画を投稿すること

-ゲーム内の一部要素(映像、音楽、音声、デザイン等)を分割して個別に投稿すること

-当社のゲームと無関係な動画に編集して投稿すること

-わいせつ・暴力その他公序良俗に反する内容を含む動画を投稿すること

-当社や本作品の名誉・信用を不正に損なう内容を含む動画を投稿すること

-法令に違反する内容を含む動画を投稿すること

出典元サイト

 

権利表記については、特に要求されておりません。

 

② 法人について

あくまでも個人が対象で、法人はこのガイドラインの対象外となっています。そして、芸能事務所・プロダクション等所属の個人、法人と契約して動画配信を行っている個人についても、法人と同様にこのガイドラインの対象外となっています。

 

本ガイドラインは、本作品をお買い上げいただいた個人のお客様を対象としています。法人のお客様(芸能事務所・プロダクション等所属の個人、法人と契約して動画配信を行っている個人を含みます)につきましては、個別に内容を確認させていただきますので、当社の「お問い合わせ」(https://www.aniplex.co.jp/support/user.html)「(10)ゲームに関するお問い合わせ」内の「1.家庭用」からその旨をお問い合わせ下さい。

出典元サイト

 

ただし、以下のページの、「(10)ゲームに関するお問い合わせ」内の「1.家庭用」から個別に問い合わせることで、許諾を得る余地はあります

 

www.aniplex.co.jp

 

3. 「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」と著作権侵害

ガイドラインを無視して動画配信を行えば、著作権侵害となります。

 

鬼滅の刃関連は、権利侵害に非常に厳しい態度を取っているようで、著作権法違反や、不正競争防止法違反などの疑いで、多数の逮捕者や書類送検された者が出ています。

 

あくまでも逮捕や書類送検の事例であるため、その後起訴されたか、有罪になったかどうかは不明ですが、少なくとも会社として厳しく対処する方針であることは間違いないようです。

 

例えば、以下のような事例があります。

 

www.asahi.com

 

www.sankei.com

 

www.tokyo-np.co.jp

 

著作権侵害に関する基本的な事項は、以下にまとめていますので、ご参照ください。

 

www.step-pedia.com

 

www.step-pedia.com

 

www.step-pedia.com

 

www.step-pedia.com

 

4. この記事の結び

世界的なブームとなっている「鬼滅の刃」の波に乗りたいゲーム実況者も数多くいると思いますが、上記の通り、ゲーム実況を合法的に行うことができます。

 

もっとも、「楽しいものにしよう」「他を出し抜く目立つゲーム実況をしよう」などと工夫しているうちに、ルールを破ってしまったということになれば、大変なことになりかねません。そのため、「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」のガイドラインをしっかりと守り、ゲーム実況を配信しましょう。

 

まずは、ガイドラインに従い、ゲームを「買う」ところから始めてみましょう。

 

アニメ「鬼滅の刃」を原作とする家庭用ゲーム『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』がPlayStation4/ PlayStation5にて発売!
アニメ「鬼滅の刃」を原作とする家庭用ゲーム『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』がPlayStation4/ PlayStation5にて発売!

 

また、本ブログでは、ゲーム実況者向けの記事を多数書いておりますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。

 

www.step-pedia.com

 

【早見表付】スクエニ主要ゲームの実況許可・収益化一覧

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1. はじめに

株式会社スクウェア・エニックス(以下「スクエニ」といいます。)は、著作物全体を対象としたガイドラインを公表していません。

 

ただ、近年発売された多くのゲームに個別のガイドラインが設定されています。

 

この記事では、スクエニの主要な各ゲームシリーズの2021年7月3日時点での、最新発売ゲームのガイドラインを中心に、主要な点をまとめています。

 

もっとも、スクエニのソフトの多くは、権利表示が義務付けられているほか、投稿禁止区域などが設定されております。これらの詳細は個別のガイドラインをご参照ください。

 

主要ゲーム会社のガイドライン一覧については、以下の記事にてまとめていますので、参考にしてください。

 

www.step-pedia.com

 

2. 早見表

ゲーム名 投稿先制限 収益化可否 法人
FINAL FANTASY Ⅶ REMAKE・FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE ×
ファイナルファンタジーXIV ×
ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS ×
NieR:Automata・NieR Replicant ver.1.22474487139…
聖剣伝説3 TRIALS of MANA
ブレイブリーデフォルトⅡ ×
オクトパストラベラー ×
キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー ×
サ・ガ コレクション(※)
新すばらしきこのせかい ×
スターオーシャン1 -First Departure R- ×

【投稿先制限】

〇:投稿先サイト及び投稿方法に制限がない又はほとんどない

△:投稿先サイト又は投稿方法が過度に制限されている

×:投稿不可

【収益化可否】

〇:動画投稿サイトにおける収益化が可能

△:収益化に関する記載がない又は収益化方法が過度に制限されている

×:収益化が認められていない

【法人】

〇:個人と同様に法人による利用が認められている

△:窓口・連絡先が設けられている

×:法人による利用が認められていない

ー:規約がない

 

※サ・ガ コレクションは複数タイトルを含んでおり、個別のタイトルに関する利用ルールが設定されている場合には、当該ルールに従う必要があります。

 

3. FINAL FANTASY Ⅶ REMAKE・FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE

www.jp.square-enix.com

 

ガイドラインの要点

投稿先制限:「YouTube」や「ニコニコ動画」など一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約を締結済のサイト

収益化可否:「YouTube」や「ニコニコ動画」など一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約を締結済のサイトであれば可

個   人:可

法   人:不可

 

ガイドラインの概要

① 個人について

日本在住の個人のユーザーを対象に、ゲーム実況動画の配信を認めています。そして、「個人のユーザー」には、ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方を含むものとされています。

 

【利用いただける方】

日本在住の個人のユーザー(ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方を含みます)

出典元サイト

 

ここでいう「ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方」とは、やや曖昧な記載であり、その範囲は不明確な部分はあるものの、法人名での利用ができないことが明記されており、少なくとも、個人の「名義」で活動をしていることが必要になります。

 

もっとも、個人名・本名等を出す必要があるわけではなく、あくまでも個人としての活動であると見えること(法人が運営しているアカウントと見えないこと)が重要であるものと思われます。

 

※法人名での利用はできません。

出典元サイト

 

ゲーム実況動画の収益の帰属先や、ゲーム実況動画の著作権の帰属先が法人であるか個人であるか、という点は上記のルールから読み取ることはできませんが、名義と異なり、明示されていないことからすると、法人に収益が帰属することや、投稿した動画の著作権が法人に帰属すること自体は禁止していないものと思われます。

 

次に、投稿先の制限についてですが、動画配信については、純粋に個人として動画投稿をする場合でも、法人から給与その他の報酬を得ている方が動画投稿をする場合でも、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)での配信のみ許容されています。

 

個人の場合は、以下の⑵に記載されている通り、ブログ等での配信も許容されているように見えますが、動画配信については以下の赤字で記した但書きにより、動画投稿の範囲が限定されているため、注意が必要です(ガイドラインは、動画投稿だけではなく、画像等を含む広く「利用対象」を対象とするガイドラインであるため、動画投稿の場合のルールを適切に読み取る必要があります。)。

 

法人から給与その他の報酬を得ている方が動画投稿をする場合には、個人の場合のような但書きは記載されていないようにも見え、一見すると個人名義のSNSでの配信を許容しているようにも見えますが、動画投稿に限定しない「利用対象」の投稿先について、⑴の場合のほうが、⑵に比べて投稿先が限定されていることからすると、やや不均衡に思われます。恐らく、但書きの記載場所が不適切であるためにそのように読めてしまうだけで、以下の赤字の但書きは、以下の⑴⑵の両方に対して、動画投稿の範囲を限定することを意図していたものと思われます。

 

【利用いただける範囲】

(1)ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方:

  • 個人名義のソーシャル・ネットワーキング・サービスで利用すること。
  • 一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)にて「利用対象」を配信すること。

(2) (1)に該当しない個人の方:個人のホームページやブログ、動画共有サイト、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどで「利用対象」を利用すること。但し、動画配信や生配信をする場合は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)での配信に限ります。

出典元サイト

 

また、上記の投稿先であっても、閲覧自体に対価が必要となるサイト等における配信は許諾の対象外とされています。

 

※「ニコニコ動画プレミアムサービス」を除き、閲覧に対価が必要となるサイトおよびサービスを利用した動画等の配信はご遠慮ください。

出典元サイト

 

したがって、YouTubeを利用した収益化のうち、チャンネルメンバーシップを利用した収益化は行うことができません。詳細は以下の記事を参照してみてください。

 

www.step-pedia.com

 

収益化については、原則として商用・営利目的の利用は禁止されていますが、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用する場合に限り、許諾されています。

 

【 利用条件 】

商用・営利目的に利用しないでください。

但し、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用する場合は問題ありません。収益化機能を利用した動画配信及び生配信につき、動画共有サイト側から照会があった場合、本ガイドラインをご案内ください。

出典元サイト

 

利用許諾契約を締結しているサイトは、Jasracの以下のページにて確認することができます。

 

www.jasrac.or.jp

 

なお、権利表記が義務付けられているので、ご注意ください。その他の詳細は、実際にガイドラインをご参照ください。

 

② 法人について

あくまでも個人が対象で、法人はこのガイドラインの対象外となっています。

 

もっとも、法人が関与する場合でも、個人名義での活動については、上記のとおり、許容されているため、やりようによっては運営も可能です。

 

また、スクウェア・エニックスの著作物の利用について、包括利用許諾契約を締結したことを発表している法人もあり、個別に交渉することで法人も著作物の利用が可能になる場合もあるでしょう。

 

参考リンク

www.uuum.co.jp

 

4. ファイナルファンタジーXIV

support.jp.square-enix.com

 

ガイドラインの要点

投稿先制限:なし

収益化可否:動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用する場合は可

個   人:可

法   人:不可

 

ガイドラインの概要

① 個人について

ユーザーの対象が限定されておらず、個人のユーザーは、ガイドラインの対象に含まれます。そのため、個人のユーザーについては、日本国内での利用であり、かつ非商用目的、非営利目的の場合に限り利用を許諾されています。

 

本条件に基づく本著作物の利用は日本国内に限定されます。

出典元サイト

 

商用・営利目的に利用することは禁止です。なお、「商用・営利目的」とは、利益の有無を問わず、現実社会において何らかの価値のある対価、報酬、謝礼を受けること及び、宣伝や広告に利用することをいいます。

出典元サイト

 

そして、「ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている立場の方」も、ガイドラインに従ったゲーム実況等を行うことができるものとされています。

 

ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている立場の方が、本条件に従ってネット上の利用であるファイナルファンタジーXIVのプレイ動画を配信することは、「商用・営利目的」とは見なしません。

出典元サイト

 

ここでいう「ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている立場の方」とは、やや曖昧な記載であり、その範囲は不明確な部分はあるものの、宣伝や広告に利用することも商用・営利目的に含まれることが明記されており、法人名義での実況は法人の宣伝目的になるものと考えられるところ、少なくとも、個人の「名義」で活動をしていることが必要になります。

 

もっとも、個人名・本名等を出す必要があるわけではなく、あくまでも個人としての活動であると見えること(法人が運営しているアカウントと見えないこと)が重要であるものと思われます。

 

収益化については、原則として商用・営利目的の利用が禁止されるものの、「動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用する場合」は例外的に許容されています。

 

YouTube、Twitch等の動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用する場合は「商用・営利目的」とは見なしません。パートナー機能等に使用した本著作物の利用権について、動画投稿サイト側から照会があった場合、サポートセンターに掲示されている本条件をご案内ください。

出典元サイト

 

少し特殊な点として、ゲーム実況を行う場合に、BGMをつけることは許容されていませんので、ご注意ください。

 

動画にファイナルファンタジーXIV以外の楽曲、音声データをのせることは禁止です。但し、ご自身の音声をのせることはできます。

出典元サイト

 

また、権利表記が義務付けられているので、ご注意ください。その他の詳細は、実際にガイドラインをご参照ください。

 

② 法人の場合

ガイドラインの対象は特定されていないものの、商用・営利目的での利用が禁止されており、以下の記載があることからすると、法人による利用はこのガイドラインの対象外となっているものと考えられます。

 

ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている立場の方が、本条件に従ってネット上の利用であるファイナルファンタジーXIVのプレイ動画を配信することは、「商用・営利目的」とは見なしません。

出典元サイト

 

もっとも、①で説明したとおり、法人が関与する場合でも、個人名義での活動については許容されているため、やりようによっては運営も可能です。

 

また、スクウェア・エニックスの著作物の利用について、包括利用許諾契約を締結したことを発表している法人もあり、個別に交渉することで法人も著作物の利用が可能になる場合もあるでしょう。

 

5. ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS

www.dq11.jp

www.dragonquest.jp

 

ガイドラインの要点

投稿先制限:一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイトのみ可

収益化可否:一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイトのみ可

個   人:可

法   人:不可

 

ガイドラインの概要

① 個人について

個人ユーザーを対象に、ゲーム実況動画の配信を認めています。

 

株式会社スクウェア・エニックス(以下「弊社」といいます)の提供する『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』(以下『ドラゴンクエストXI S』)のプレイ動画(ゲーム内BGMを含み、以下「プレイ動画」といいます)の投稿、生放送配信、および画像投稿は、個人使用の目的に限り、以下に定めるガイドラインに従いご利用いただけます。

出典元サイト

 

誰でも動画や画像を配信して収益を得ることができますか?

「ドラゴンクエスト」シリーズ作品の動画・生配信・画像投稿ガイドライン(以下、ガイドライン)は、日本国内に住む、個人を対象としたものです。日本国外の個人による動画・生配信・画像投稿(以下、配信等)、事業として動画配信を行なう「法人」による配信等は本ガイドラインの対象ではありません。

出典元サイト

 

「個人」とはどのような人のことですか?

ご自身でチャンネルやアカウントを所有し、個人の楽しみの範囲で配信等を行なっている方を本ガイドラインでは対象としています。事業として配信等を行なう「法人」は本ガイドラインの対象ではありません。

出典元サイト

 

動画の投稿は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイトに限り、認められています。

 

 

プレイ動画(ゲーム内のBGMを含みます)を「YouTube」「ニコニコ動画」等の動画共有サイト(但し一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済のサイトに限るものとします)に配信すること(この配信動画のURLやサムネイルを個人使用の目的で個人のブログやツイッターなどのミニブログなどにリンクすることを含みます)。

出典元サイト

 

利用許諾契約を締結しているサイトは、Jasracの以下のページにて確認することができます。

 

www.jasrac.or.jp

 

ただし、18才以上のみを閲覧対象としたサイトや、公序良俗、宗教等のサイトでの公開は禁止されています。

 

18才以上のみを閲覧対象としたサイトおよびサービスを利用しての公開はご遠慮ください。

公序良俗に反するサイトでの公開はご遠慮ください。

宗教活動や政治活動、反社会的活動に関連するサイトでの公開はご遠慮ください。

出典元サイト

 

また、上記の公開の禁止された投稿先以外の投稿先であっても、閲覧自体に対価が必要となるサイト等における配信は許諾の対象外とされています。

 

閲覧に対価が必要となるサイトおよびサービスを利用しての公開はご遠慮ください。

(但し、ニコニコ動画プレミアムサービスを除く)

出典元サイト

 

したがって、YouTubeを利用した収益化のうち、チャンネルメンバーシップを利用した収益化は行うことができません。詳細は以下の記事を参照してみてください。

 

www.step-pedia.com

 

原則として、商用・営利目的での利用は許諾されておりませんが、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を使用する場合は「商用・営利目的」とみなされず、収益化が可能です。

 

商用・営利目的に利用しないでください。

但し、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を使用する場合は「商用・営利目的」には該当しません。収益化機能に使用した本著作物の利用権について、動画共有サイト側から照会があった場合、本ガイドラインをご案内ください。

出典元サイト

 

以下の条件をすべて満たした配信等において収益化が可能です。

①動画・生配信の投稿であること。
②一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約を締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)への投稿であること。
③動画共有サイトが正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用すること。

出典元サイト

 

また、権利表記が義務付けられているので、ご注意ください。その他の詳細は、実際にガイドラインをご参照ください。

 

② 法人について 

あくまでも個人が対象で、法人はこのガイドラインの対象外となっています。

 

もっとも、スクウェア・エニックスの著作物の利用について、包括利用許諾契約を締結したことを発表している法人もあり、個別に交渉することで法人も著作物の利用が可能になる場合もあるでしょう。

 

「個人」とはどのような人のことですか?

ご自身でチャンネルやアカウントを所有し、個人の楽しみの範囲で配信等を行なっている方を本ガイドラインでは対象としています。事業として配信等を行なう「法人」は本ガイドラインの対象ではありません。

出典元サイト

 

6. NieR:Automata・NieR Replicant ver.1.22474487139…

blog.jp.square-enix.com

 

ガイドラインの要点 

投稿先制限:「YouTube」「ニコニコ動画」などの動画共有サイト

収益化可否:動画共有サイト(YouTube、ニコニコ動画など)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用する場合は可

個   人:可

法   人:可

 

ガイドラインの概要

① 個人について

ユーザーの対象が限定されておらず、個人のユーザーは、ガイドラインの対象に含まれます。

 

ゲーム実況動画を、動画共有サイトに投稿することは許諾されておりますが、ブログやSNSへの投稿は、許諾の対象とされておりません。

 

本シリーズのプレイ動画(ゲーム内のBGMを含みます)を「YouTube」「ニコニコ動画」などの動画共有サイトに配信すること(この配信動画のURLやサムネイルを、ブログやツイッターなどのミニブログなどにリンクすることを含みます)。

出典元サイト

 

また、上記の投稿先であっても、閲覧自体に対価が必要となるサイト等における配信は許諾の対象外とされています。

 

ニコニコ動画プレミアムサービスを除く、閲覧に対価が必要となるサイトおよびサービスを利用しての生配信、投稿等

出典元サイト

 

したがって、YouTubeを利用した収益化のうち、チャンネルメンバーシップを利用した収益化は行うことができません。詳細は以下の記事を参照してみてください。

 

www.step-pedia.com

 

また、18才以上のみを閲覧対象としたサイトや、公序良俗、宗教等のサイトでの公開は禁止されています。

 

18才以上のみを閲覧対象としたサイトおよびサービス、公序良俗に反するサイトおよびサービス、宗教活動や政治活動、反社会的活動に関連するサイトおよびサービスを利用しての生配信、投稿等

出典元サイト

 

原則として、商用・営利目的の利用は禁止されていますが、動画共有サイト(YouTube、ニコニコ動画など)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用する場合に限り、許諾されております。もっとも、閲覧自体に対価が生ずる形での収益化ができないことは既に説明した通りです。

 

動画等を商用・営利目的に利用しないでください。但し、動画共有サイト(YouTube、ニコニコ動画など)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能については、ご利用いただけます。収益化機能に使用した生配信、動画等の利用について、動画共有サイト側から照会があった場合、本ガイドラインをご案内ください。

出典元サイト

 

また、権利表記が義務付けられているので、ご注意ください。その他の詳細は、実際にガイドラインをご参照ください。

 

② 法人について

法人が対象とならないことについて、明確な記載はないため、ガイドラインを遵守する限り、法人による利用も可能であると思われます。

 

もっとも、商用・営利目的の利用が禁止されているところ、法人名義での活動の場合、法人の宣伝につながるため、商用・営利目的の利用として禁止の対象となるものと考えられ、実際の範囲は限定的であると考えられます。

 

ただし、スクウェア・エニックスの著作物の利用について、包括利用許諾契約を締結したことを発表している法人もあり、個別に交渉することで法人による営利目的による利用も可能となる場合もあるでしょう。

 

7. 聖剣伝説3 TRIALS of MANA

www.jp.square-enix.com

 

ガイドラインの要点

投稿先制限:個人のホームページ、ブログ、ソーシャル・ネットワーキング・サービス

収益化可否:YouTube、USTREAM等の動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用する場合は可

個   人:可

法   人:可

 

ガイドラインの概要

① 個人について

ユーザーの対象が限定されておらず、個人のユーザーは、ガイドラインの対象に含まれます。

 

動画投稿の対象は、個人のホームページ、ブログ、ソーシャル・ネットワーキング・サービスに限定されております。YouTube等は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスに該当するものと考えられます。

 

2. 掲載できる媒体

個人のホームページ、ブログ、ソーシャル・ネットワーキング・サービス

※上記以外の著作物のネット上への掲載・転用は一切行わないで下さい。

出典元サイト

 

商用・営利目的での使用は禁止されております。もっとも、YouTube、USTREAM等の動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用する場合は許諾されています。

 

閲覧に対価が必要となるようなサイトおよびサービスでの利用は許諾の対象外とされておりますが、YouTube、USTREAM等の動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用する場合はその例外とされています(もっとも、他のソフトウェアにおいては、閲覧に対価が必要となるサイト等での利用は、YouTube等のパートナー機能を使用する場合でも許諾されておらず、このガイドラインを作成した担当者が不正確な文章を書いてしまっている可能性も否定できません。現在のガイドラインにおいては、上記の通りに読むのが自然ですが、今後のガイドライン改正には注意が必要です。)。

 

1) 商用・営利目的に利用しないこと

閲覧に対価が必要となるようなサイトおよびサービスでの利用はご遠慮ください。但し、YouTube、USTREAM等の動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用する場合は問題ありません。パートナー機能等に使用した本著作物の利用権について、動画投稿サイト側から照会があった場合、本ソフトの公式サイトに掲示されているこの利用条件をご案内ください。

出典元サイト

 

9) 他の商品、サービス等の宣伝に利用しないこと

出典元サイト

 

その他、自分の声以外の音声等を使用することが禁止されていることに注意が必要です。

 

4) 本著作物を本ゲーム以外のコンテンツと組み合わせて使用しないこと(プレイ動画に本ゲーム以外の楽曲、音声データを合わせて使用しないこと、本ゲームの楽曲、音楽データを本著作物以外と合わせて使用しないことを含みます)

なお、利用できる本著作物同士を組み合わせたコンテンツを作成すること、本著作物にご自身の声を重ねたコンテンツを作成することは可能です。

出典元サイト

 

また、権利表記が義務付けられているので、ご注意ください。その他の詳細は、実際にガイドラインをご参照ください。

 

② 法人について

法人が対象とならないことについて、明確な記載はないため、ガイドラインを遵守する限り、法人による利用も可能であると思われます。

 

もっとも、商用・営利目的の利用が禁止されているところ、法人名義での活動の場合、法人の宣伝につながるため、商用・営利目的の利用として禁止の対象となるものと考えられ、実際の範囲は限定的であると考えられます。

 

ただし、スクウェア・エニックスの著作物の利用について、包括利用許諾契約を締結したことを発表している法人もあり、個別に交渉することで法人による営利目的による利用も可能となる場合もあるでしょう。

 

8. ブレイブリーデフォルトⅡ

www.jp.square-enix.com

 

ガイドラインの要点

投稿先制限:「YouTube」や「ニコニコ動画」など一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約を締結済のサイトであれば可

収益化可否:「YouTube」や「ニコニコ動画」など一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約を締結済のサイトであれば可

個   人:可

法   人:不可

 

ガイドラインの概要

① 個人について

日本在住の個人のユーザーを対象に、ゲーム実況動画の配信を認めています。そして、「個人のユーザー」には、ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方を含むものとされています。

 

【利用いただける方】

日本在住の個人のユーザー(ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方を含みます)

出典元サイト

 

ここでいう「ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方」とは、やや曖昧な記載であり、その範囲は不明確な部分はあるものの、法人名での利用ができないことが明記されており、少なくとも、個人の「名義」で活動をしていることが必要になります。

 

もっとも、個人名・本名等を出す必要があるわけではなく、あくまでも個人としての活動であると見えること(法人が運営しているアカウントと見えないこと)が重要であるものと思われます。

 

※法人名での利用はできません。

出典元サイト

 

次に、投稿先の制限についてですが、動画配信については、純粋に個人として動画投稿をする場合でも、法人から給与その他の報酬を得ている方が動画投稿をする場合でも、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)での配信のみ許容されています。

 

個人の場合は、以下の⑵に記載されている通り、ブログ等での配信も許容されているように見えますが、動画配信については以下の赤字で記した但書きにより、動画投稿の範囲が限定されているため、注意が必要です(ガイドラインは、動画投稿だけではなく、画像等を含む広く「利用対象」を対象とするガイドラインであるため、動画投稿の場合のルールを適切に読み取る必要があります。)。

 

法人から給与その他の報酬を得ている方が動画投稿をする場合には、個人の場合のような但書きは記載されていないようにも見え、一見すると個人名義のSNSでの配信を許容しているようにも見えますが、動画投稿に限定しない「利用対象」の投稿先について、⑴の場合のほうが、⑵に比べて投稿先が限定されていることからすると、やや不均衡に思われます。恐らく、但書きの記載場所が不適切であるためにそのように読めてしまうだけで、以下の赤字の但書きは、以下の⑴⑵の両方に対して、動画投稿の範囲を限定することを意図していたものと思われます。

 

(1)ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方:

  • 個人名義のソーシャル・ネットワーキング・サービスで利用すること。
  • 一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)にて「利用対象」を配信すること。

(2)(1)に該当しない個人の方:個人のホームページやブログ、動画共有サイト、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどで「利用対象」を利用すること。但し、動画配信や生配信をする場合は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)での配信に限ります。

出典元サイト

 

また、上記の公開の禁止された投稿先以外の投稿先であっても、閲覧自体に対価が必要となるサイト等における配信は許諾の対象外とされています。

 

※「ニコニコ動画プレミアムサービス」を除き、閲覧に対価が必要となるサイトおよびサービスを利用した動画等の配信はご遠慮ください。

出典元サイト

 

したがって、YouTubeを利用した収益化のうち、チャンネルメンバーシップを利用した収益化は行うことができません。詳細は以下の記事を参照してみてください。

 

www.step-pedia.com

 

また、18才以上のみを閲覧対象としたサイトや、公序良俗、宗教等のサイトでの公開は禁止されています。

 

 ※以下のサイトおよびサービスでの利用はご遠慮ください。

・18才以上のみを閲覧対象としたサイトおよびサービス

・公序良俗に反するサイトおよびサービス

・宗教活動や政治活動、反社会的活動に関連するサイトおよびサービス

出典元サイト

 

収益化については、原則として商用・営利目的の利用は禁止されていますが、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用する場合に限り、許諾されています。

 

商用・営利目的に利用しないでください。

但し、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用する場合は問題ありません。収益化機能を利用した動画配信及び生配信につき、動画共有サイト側から照会があった場合、本ガイドラインをご案内ください。

出典元サイト

 

他の商品、サービス等の宣伝に使用しないでください。

出典元サイト

 

その他、他のコンテンツと組み合わせることは許諾されていない点にご注意ください。

 

「利用対象」を本ソフト以外の他のコンテンツと組み合わせて使用しないでください。

出典元サイト

 

「利用対象」を組み合わせたコンテンツを作成すること、動画等に本ソフトの紹介や実況をするご自身の声を重ねたコンテンツを作成することは可能です。

出典元サイト

 

また、権利表記が義務付けられているので、ご注意ください。その他の詳細は、実際にガイドラインをご参照ください。

 

② 法人について

あくまでも個人が対象で、法人はこのガイドラインの対象外となっています。

 

もっとも、法人が関与する場合でも、個人名義での活動については、上記のとおり、許容されているため、やりようによっては運営も可能です。

 

また、スクウェア・エニックスの著作物の利用について、包括利用許諾契約を締結したことを発表している法人もあり、個別に交渉することで法人も著作物の利用が可能になる場合もあるでしょう。

 

9. オクトパストラベラー

www.jp.square-enix.com

 

ガイドラインの要点

投稿先制限:「YouTube」や「ニコニコ動画」など一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約を締結済のサイトであれば可

収益化可否:「YouTube」や「ニコニコ動画」など一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約を締結済のサイトであれば可

個   人:可

法   人:不可

 

ガイドラインの概要

 日本在住の個人のユーザーを対象に、ゲーム実況動画の配信を認めています。そして、「個人のユーザー」には、ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方を含むものとされています。

 

【利用いただける方】

日本在住の個人のユーザー(ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方を含みます)

出典元サイト

 

ここでいう「ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方」とは、やや曖昧な記載であり、その範囲は不明確な部分はあるものの、法人名での利用ができないことが明記されており、少なくとも、個人の「名義」で活動をしていることが必要になります。

 

もっとも、個人名・本名等を出す必要があるわけではなく、あくまでも個人としての活動であると見えること(法人が運営しているアカウントと見えないこと)が重要であるものと思われます。

 

※法人名での利用はできません。

出典元サイト

 

次に、投稿先の制限についてですが、動画配信については、純粋に個人として動画投稿をする場合でも、法人から給与その他の報酬を得ている方が動画投稿をする場合でも、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)での配信のみ許容されています。

 

個人の場合は、以下の⑵に記載されている通り、ブログ等での配信も許容されているように見えますが、動画配信については以下の赤字で記した但書きにより、動画投稿の範囲が限定されているため、注意が必要です(ガイドラインは、動画投稿だけではなく、画像等を含む広く「利用対象」を対象とするガイドラインであるため、動画投稿の場合のルールを適切に読み取る必要があります。)。

 

法人から給与その他の報酬を得ている方が動画投稿をする場合には、個人の場合のような但書きは記載されていないようにも見え、一見すると個人名義のSNSでの配信を許容しているようにも見えますが、動画投稿に限定しない「利用対象」の投稿先について、⑴の場合のほうが、⑵に比べて投稿先が限定されていることからすると、やや不均衡に思われます。恐らく、但書きの記載場所が不適切であるためにそのように読めてしまうだけで、以下の赤字の但書きは、以下の⑴⑵の両方に対して、動画投稿の範囲を限定することを意図していたものと思われます。

 

(1)ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方:

  • 個人名義のソーシャル・ネットワーキング・サービスで利用すること。
  • 一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)にて「利用対象」を配信すること。

(2)(1)に該当しない個人の方:個人のホームページやブログ、動画共有サイト、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどで「利用対象」を利用すること。但し、動画配信や生配信をする場合は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)での配信に限ります。

出典元サイト

 

また、上記の公開の禁止された投稿先以外の投稿先であっても、閲覧自体に対価が必要となるサイト等における配信は許諾の対象外とされています。

 

※「ニコニコ動画プレミアムサービス」を除き、閲覧に対価が必要となるサイトおよびサービスを利用した動画等の配信はご遠慮ください。

出典元サイト

 

したがって、YouTubeを利用した収益化のうち、チャンネルメンバーシップを利用した収益化は行うことができません。詳細は以下の記事を参照してみてください。

 

www.step-pedia.com

 

また、18才以上のみを閲覧対象としたサイトや、公序良俗、宗教等のサイトでの公開は禁止されています。

 

 ※以下のサイトおよびサービスでの利用はご遠慮ください。

・18才以上のみを閲覧対象としたサイトおよびサービス

・公序良俗に反するサイトおよびサービス

・宗教活動や政治活動、反社会的活動に関連するサイトおよびサービス

出典元サイト

 

収益化については、原則として商用・営利目的の利用は禁止されていますが、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用する場合に限り、許諾されています。

 

商用・営利目的に利用しないでください。

但し、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用する場合は問題ありません。収益化機能を利用した動画配信及び生配信につき、動画共有サイト側から照会があった場合、本ガイドラインをご案内ください。

出典元サイト

 

他の商品、サービス等の宣伝に使用しないでください。

出典元サイト

 

その他、他のコンテンツと組み合わせることは許諾されていない点にご注意ください。

 

「利用対象」を本ソフト以外の他のコンテンツと組み合わせて使用しないでください。

出典元サイト

 

「利用対象」を組み合わせたコンテンツを作成すること、動画等に本ソフトの紹介や実況をするご自身の声を重ねたコンテンツを作成することは可能です。

出典元サイト

 

また、権利表記が義務付けられているので、ご注意ください。その他の詳細は、実際にガイドラインをご参照ください。

 

② 法人について

あくまでも個人が対象で、法人はこのガイドラインの対象外となっています。

 

もっとも、法人が関与する場合でも、個人名義での活動については、上記のとおり、許容されているため、やりようによっては運営も可能です。

 

また、スクウェア・エニックスの著作物の利用について、包括利用許諾契約を締結したことを発表している法人もあり、個別に交渉することで法人も著作物の利用が可能になる場合もあるでしょう。

 

10. キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー

www.jp.square-enix.com

 

ガイドラインの要点

投稿先制限:一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイトのみ可

収益化可否:投稿先のプラットフォームにおける標準的な広告収益モデルを利用した収益化のみ可

個   人:可

法   人:不可

 

ガイドラインの概要

① 個人について

 個人ユーザーを対象に、ゲーム実況動画の配信を認めています。

 

株式会社スクウェア・エニックス(以下「弊社」といいます)の提供する『KINGDOM HEARTS Melody of Memory』(以下「キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー」)のプレイ動画等(ゲーム内BGMを含み、「プレイ動画」といいます)の投稿、生放送配信、および画像投稿は、個人使用の目的に限り、以下に定めるガイドラインに従いご利用いただけます。

出典元サイト

 

動画の投稿先は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイトに限られます。

 

以下の場合については、「キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー」の画像、プレイ動画及び「キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー」に基づくユーザー作成コンテンツ(以下「本コンテンツ」)を作成し、インターネット上で配信・投稿することができます。

(略)

2.「キングダム ハーツ メロディ オブ メモリー」のプレイ動画(ゲーム内のBGMを含みます)を個人使用の目的で動画共有サイト(例 YouTube や Twitchなど。但し一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済のサイトに限るものとします。)に配信・投稿する場合。

(略)

出典元サイト

 

もっとも、上記に該当する場合でも、閲覧に対価が必要となるサイトおよびサービスを利用することはできません。

 

閲覧に対価が必要となるサイトおよびサービスを利用しての本コンテンツの公開はご遠慮ください。

出典元サイト

 

したがって、YouTubeを利用した収益化のうち、チャンネルメンバーシップを利用した収益化は行うことができません。詳細は以下の記事を参照してみてください。

 

www.step-pedia.com

 

原則として、商業的利用は禁止されていますが、YouTubeの広告収益など、投稿先のプラットフォームにおける標準的な広告収益モデルを利用した収益化については、許諾されております。

 

本コンテンツの作成、配信・投稿は商業的利用を目的としない場合においてのみ許されるものですが、本コンテンツが投稿されたプラットフォームにおける標準的な広告収益モデルを禁じるものではありません(例 YouTubeのプレロール広告)。

出典元サイト

 

② 法人について 

あくまでも個人が対象で、法人はこのガイドラインの対象外となっています。

 

スクウェア・エニックスの著作物の利用について、包括利用許諾契約を締結したことを発表している法人もありますが、ディズニー社の著作物を利用しているため、個別に交渉はハードルが高い可能性もあると思われます。

 

11. サ・ガ コレクション

www.jp.square-enix.com

 

ガイドラインの要点

投稿先制限:なし

収益化可否:YouTube、USTREAM等の動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用する場合は可

個   人:可

法   人:可

※ただし、個別利用ルールを確認する必要あり。

 

ガイドラインの概要

ユーザーの対象が限定されておらず、個人のユーザーは、ガイドラインの対象に含まれます。

 

動画の投稿先に関する制限は特にありません。そのため、動画共有サイトのほか、個人ブログやSNSなどにおける投稿も可能となります。

 

営利目的・営業目的での利用は、原則として禁止されておりますが、YouTube、USTREAM等の動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用する場合は、例外的に許容されています。

 

対象著作物の利用にあたっては、以下の利用を禁止するものとします。

(略)

商業活動・営業行為・布教活動を目的とした行為

(略)

出典元サイト

 

対象著作物の利用は、非営利・非商用の目的であること。但し、非営利・非商用であっても、音楽データのみの掲載および音楽の視聴を主目的と捉えられる利用は禁止しております。また、YouTube、USTREAM等の動画投稿サイトが正式に提供するパートナー機能等を使用する場合は問題ありません。パートナー機能等に使用した本著作物の利用権について、動画投稿サイト側から照会があった場合、サポートセンターに掲示されている本条件をご案内ください。

出典元サイト

 

一般的な範囲における編集以外の改変等が禁止されております。BGMや他のゲーム等の映像など、他のコンテンツと組み合わせることはできません。

 

スクエニの一般的な規約であれば、自分の声を入れることについては除外しておりますが、このガイドラインにはその規定もないため、いわゆるゲーム実況ができるのか、必ずしも明確ではありません。単にガイドラインが作りこまれていないだけとも思われますが、ガイドライン上は禁止されているため、注意が必要です。

 

対象著作物を改変および翻案を行わずに利用すること。但し、スクリーンショットもしくは動画の切り出し等、動画時間を短縮する利用は可能とします。

出典元サイト

 

対象著作物の利用にあたっては、以下の利用を禁止するものとします。

本サービスに、本サービス以外の素材を重ねる(シンクロ)行為

(略)

出典元サイト

 

また、権利表記が義務付けられているほか、ユーザーが作成した作品が、当社の協力や要請のもとに作成されたものでない旨を明記することが要請されていますので、ご注意ください。その他の詳細は、実際にガイドラインをご参照ください。

 

サ・ガ コレクションは、複数のゲームを集めたソフトです。上記のほか、個別利用ルールが存在する場合には、そのルールに従う必要があることが明記されているので、注意が必要です。

 

対象著作物の利用にあたっては、以下の利用を禁止するものとします。

(略)

個別利用ルールで禁止している利用

出典元サイト

 

② 法人について

法人が対象とならないことについて、明確な記載はないため、ガイドラインを遵守する限り、法人による利用も可能であると思われます。

 

もっとも、商用・営利目的の利用が禁止されているところ、法人名義での活動の場合、法人の宣伝につながるため、商用・営利目的の利用として禁止の対象となるものと考えられ、実際の範囲は限定的であると考えられます。

 

ただし、スクウェア・エニックスの著作物の利用について、包括利用許諾契約を締結したことを発表している法人もあり、個別に交渉することで法人による営利目的による利用も可能となる場合もあるでしょう。

 

12. 新すばらしきこのせかい

www.jp.square-enix.com

 

ガイドラインの要点

投稿先制限:「YouTube」や「ニコニコ動画」など一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約を締結済のサイトであれば可

収益化可否:「YouTube」や「ニコニコ動画」など一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約を締結済のサイトであれば可

個   人:可

法   人:不可

 

ガイドラインの概要

① 個人について

日本在住の個人のユーザーを対象に、ゲーム実況動画の配信を認めています。そして、「個人のユーザー」には、ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方を含むものとされています。

 

【利用いただける方】

日本在住の個人のユーザー(ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方を含みます)

出典元サイト

 

ここでいう「ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方」とは、やや曖昧な記載であり、その範囲は不明確な部分はあるものの、法人名での利用ができないことが明記されており、少なくとも、個人の「名義」で活動をしていることが必要になります。

 

もっとも、個人名・本名等を出す必要があるわけではなく、あくまでも個人としての活動であると見えること(法人が運営しているアカウントと見えないこと)が重要であるものと思われます。

 

※法人名での利用はできません。

出典元サイト

 

次に、投稿先の制限についてですが、動画配信については、純粋に個人として動画投稿をする場合でも、法人から給与その他の報酬を得ている方が動画投稿をする場合でも、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)での配信のみ許容されています。

 

個人の場合は、以下の⑵に記載されている通り、ブログ等での配信も許容されているように見えますが、動画配信については以下の赤字で記した但書きにより、動画投稿の範囲が限定されているため、注意が必要です(ガイドラインは、動画投稿だけではなく、画像等を含む広く「利用対象」を対象とするガイドラインであるため、動画投稿の場合のルールを適切に読み取る必要があります。)。

 

法人から給与その他の報酬を得ている方が動画投稿をする場合には、個人の場合のような但書きは記載されていないようにも見え、一見すると個人名義のSNSでの配信を許容しているようにも見えますが、動画投稿に限定しない「利用対象」の投稿先について、⑴の場合のほうが、⑵に比べて投稿先が限定されていることからすると、やや不均衡に思われます。恐らく、但書きの記載場所が不適切であるためにそのように読めてしまうだけで、以下の赤字の但書きは、以下の⑴⑵の両方に対して、動画投稿の範囲を限定することを意図していたものと思われます。

 

(1)ゲームプレイの配信を行うことで法人から給与その他の報酬を得ている方:

  • 個人名義のソーシャル・ネットワーキング・サービスで利用すること。
  • 一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)にて「利用対象」を配信すること。

(2)(1)に該当しない個人の方:個人のホームページやブログ、動画共有サイト、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどで「利用対象」を利用すること。但し、動画配信や生配信をする場合は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)での配信に限ります。

出典元サイト

 

また、上記の公開の禁止された投稿先以外の投稿先であっても、閲覧自体に対価が必要となるサイト等における配信は許諾の対象外とされています。

 

※以下のサイトおよびサービスでの利用はご遠慮ください。

・閲覧に対価が必要となるサイトおよびサービス

出典元サイト

 

したがって、YouTubeを利用した収益化のうち、チャンネルメンバーシップを利用した収益化は行うことができません。詳細は以下の記事を参照してみてください。

 

www.step-pedia.com

 

また、18才以上のみを閲覧対象としたサイトや、公序良俗、宗教等のサイトでの公開は禁止されています。

 

 ※以下のサイトおよびサービスでの利用はご遠慮ください。

(略)

・18才以上のみを閲覧対象としたサイトおよびサービス

・公序良俗に反するサイトおよびサービス

・宗教活動や政治活動、反社会的活動に関連するサイトおよびサービス

出典元サイト

 

収益化については、原則として商用・営利目的の利用は禁止されていますが、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用する場合に限り、許諾されています。

 

商用・営利目的に利用しないでください。

但し、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイト(「YouTube」「ニコニコ動画」等)が正式に提供する投稿者向けの収益化機能を利用する場合は問題ありません。収益化機能を利用した動画配信及び生配信につき、動画共有サイト側から照会があった場合、本ガイドラインをご案内ください。

出典元サイト

 

他の商品、サービス等の宣伝に使用しないでください。

出典元サイト

 

その他、自分の声を除き、他のコンテンツと組み合わせることは許諾されていない点にご注意ください。

 

「利用対象」を本ソフト以外の他のコンテンツと組み合わせて使用しないでください。

出典元サイト

 

利用対象は加工・改変せずにご利用ください。但し、以下の場合の改変は認めます。

 > 動画等に本ソフトの紹介や実況をするご自身の声を重ねる場合

出典元サイト

 

また、権利表記が義務付けられているので、ご注意ください。その他の詳細は、実際にガイドラインをご参照ください。

 

② 法人について

あくまでも個人が対象で、法人はこのガイドラインの対象外となっています。

 

もっとも、法人が関与する場合でも、個人名義での活動については、上記のとおり、許容されているため、やりようによっては運営も可能です。

 

また、スクウェア・エニックスの著作物の利用について、包括利用許諾契約を締結したことを発表している法人もあり、個別に交渉することで法人も著作物の利用が可能になる場合もあるでしょう。

 

13. スターオーシャン1 -First Departure R-

www.jp.square-enix.com

 

ガイドラインの要点

投稿先制限:一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイトのみ可

収益化可否:ー

個   人:可

法   人:不可

 

ガイドラインの概要

① 個人について

個人ユーザーを対象に、ゲーム実況動画の配信を認めています。

 

個人使用の目的に限り、以下に定める【利用可能な範囲】において、本サービスのプレイ動画(ゲーム内BGMを含みます)、およびゲーム内画像(プレイ動画とゲーム内画像を総称して、以下「プレイ動画等」といいます)をご利用いただくことができます。

出典元サイト

 

動画の投稿は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽に関する利用許諾契約締結済の動画共有サイトに限り、認められています。

 

プレイ動画を「YouTube」「ニコニコ動画」等の動画共有サイト(但し音楽著作権管理団体と音楽に関する利用許諾契約締結済のサイトに限ります)に配信すること(この配信動画のURLやサムネイルを個人使用の目的で個人のブログやツイッターなどのミニブログなどにリンクすることを含みます)

出典元サイト

 

利用許諾契約を締結しているサイトは、Jasracの以下のページにて確認することができます。

 

www.jasrac.or.jp

 

ただし、上記の公開の禁止された投稿先以外の投稿先であっても、閲覧自体に対価が必要となるサイト等における配信は許諾の対象外とされています。

 

閲覧に対価が必要となるサイトおよびサービスを利用しての公開はご遠慮ください(但し、ニコニコ動画プレミアムサービスを除く)。

出典元サイト

 

したがって、YouTubeを利用した収益化のうち、チャンネルメンバーシップを利用した収益化は行うことができません。詳細は以下の記事を参照してみてください。

 

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商用・営利目的での利用を禁止する記載もなければ、YouTube等のプログラムによる収益化を許容する記載もありません。あくまでも「個人使用の目的」の範囲内であることが必要となりますが、これに収益化が含まれるかは疑義があるところです。

 

また、権利表記が義務付けられているので、ご注意ください。その他の詳細は、実際にガイドラインをご参照ください。

 

② 法人について 

あくまでも個人が対象で、法人はこのガイドラインの対象外となっています。

 

もっとも、スクウェア・エニックスの著作物の利用について、包括利用許諾契約を締結したことを発表している法人もあり、個別に交渉することで法人も著作物の利用が可能になる場合もあるでしょう。

 

14. この記事の結び

 以上、株式会社スクウェア・エニックスの主要ゲームソフトのガイドラインをまとめました。スクエニでは、一般的なガイドラインを設けていないものの、多くのゲームでガイドラインを設定しており、今後もさらに広がっていくものと思われます。また、一般的なガイドラインが定められる可能性もあり、今後も注意が必要です。

 

特に、個別のゲームごとに、権利クレジットの内容や、禁止区域が定められるなど、細かいルールがある点は要注意です。

 

(このページを参照している方は既に十分意識している方だとは思いますが、)ゲーム実況者として、収益を得て活動する以上、ゲーム実況のルールはとても重要な点です。以下の記事もぜひ参照してみてください。

 

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【YouTube Live】ライブ配信の利用条件と収益を得る方法

今やライブ配信は誰でもできる時代です。音楽や映像などのエンターテインメント業界だけでなく、一般の会社員や学生が副業としてライブ配信を行うケースもかなり増えてきました。そして、その需要は今後もどんどん増加していくことでしょう。

 

この記事では、ライブ配信の特徴やメリットとYouTube Liveの利用条件や収益化方法などについてまとめています。

 

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1. YouTube Liveとは?

YouTube Liveとは、2011年4月に開始されたYouTubeでライブ配信(生放送)を行う機能ことです。

通常の動画投稿とは違い、リアルタイムでクリエイターと視聴者がコミュニケーションをとることができるのが特徴です。

 

YouTubeでは、一つのカメラの映像(及びマイクの音声)のみを利用する場合には、パソコンにウェブカメラを接続してライブ配信を行ったり、カメラ付きのモバイル端末を利用してライブ配信を行うことができます。

 

また、一つのカメラ映像のみでなく、複数のカメラ映像やマイク音声を利用したり、パソコンやゲームの操作画面を利用したり、これらを組み合わせたりする場合には、各カメラやパソコン、ゲーム機器等とあわせ、エンコーダを利用することでライブ配信を行うことができます。

 

このエンコーダとは、複数の映像等をまとめて一つにし、特定の映像のファイル形式に変換するためのソフトウェアで、YouTube以外の第三者が有料又は無料で配信しています。

 

YouTube Liveが認証したエンコーダがあり、以下のページにて確認することができます。

 

support.google.com

 

ライブ配信中の動画のうち、一定数以上の視聴者数等がいる動画は、以下のYouTube Liveのページで確認することができます。

 

www.youtube.com

 

もっとも、YouTube Liveの動画は、他のYouTube動画と同様に、①チャンネル登録者への通知、②YouTubeの動画検索による流入(フィルタ設定により、ライブ配信に限定した検索をすることが出来ます。)、③急上昇やホームへの表示などからの流入のみであり、固定のファン、チャンネル登録者がいない状態で始めても、なかなか視聴数が伸びにくい状況にあります。

 

そのため、0からライブ配信を始める場合には、他のライブ配信サイト等でファンを獲得した後に、YouTube Liveを始める方が多いようです。

 

2. ライブ配信(生放送)のメリットとは?

⑴ 動画投稿に比べて、手間やコストをカットできる

動画を投稿する場合、動画を撮影して、されにその動画を編集したうえでアップロードする方が多いかと思います。編集には手間やコストがかかるため、高頻度で動画を投稿するのは非常に大変です。

 

ライブ配信の場合はリアルタイムで配信をするだけなので、編集が必要ないため、その分手間やコストを減らすことができます。

 

⑵ 即時性がある

ライブ配信はリアルタイムで配信が行われるため即時性があります。特に情報を発信している場合は、ライブ配信は有効な手段かと思います。ゲームのアップデート情報を視聴者と共にリアルタイムで確認するなどといった使い方もできるでしょう。

 

⑶ 臨場感がある

リアルタイムで配信されるため、クリエイターと視聴者はその場で喜びや驚きなどの感情を共有することができます。クリエイターに対してより親近感を覚えるでしょう。

 

また、ちょっとしたハプニングなどの、本来であれば編集でカットされてしまうような場面も、ライブ配信ではカットすることができないため、視聴者はサプライズ的な楽しさを味わうこともできます。

 

⑷ リアルタイムのコミュニケーションが可能

ライブ配信はリアルタイムで行われるため、クリエイターと視聴者がその場でコミュニケーションをとることができます。

 

リアルタイムでクリエイターに質問することができるため、視聴者が疑問に思ったことも、その場で解決しやすいです。

 

リアルタイムでコミュニケーションをとることで、視聴者はクリエイターをより身近に感じることができるため、固定ファンの獲得につながるでしょう。

 

3. ライブ配信をYouTubeで行うメリット

ライブ配信が可能なプラットフォームやアプリは年々増えています。中には、ライブ配信に特化しており、YouTubeよりも気軽にライブ配信をすることができるものもあります。

 

では、そのうえでYouTubeでライブ配信を行うメリットは何があるでしょうか?

⑴ ユーザー数が多い

YouTubeを利用するうえで最大のメリットとなるのが、圧倒的なユーザー数でしょう。

YouTubeによると、毎月20億人以上のログイン済みユーザーがYouTubeを利用しているとのことです。

 

www.youtube.com

 

⑵ 自動アーカイブ化とアーカイブの無期限保存

他のプラットフォームやアプリでは、ライブ配信を自動でアーカイブ化することができなかったり、アーカイブ化できても保存期間が決まっているなどの制限があることが多いです。また、そもそもライブ配信をアーカイブ化できない場合もあります。

 

その点、YouTubeは自動アーカイブ化に対応しており、アーカイブの保存期間も無期限です。

 

YouTubeは12時間以内のライブ配信であれば、自動的にアーカイブ化され、そのまま動画として残すことができます

 

ただし、12時間以上のライブ配信はアーカイブ化することができなくなります

 

12時間以上のライブ配信を行うことはできますが、12時間以上のライブ配信をアーカイブ化することはできません。12時間以上のライブ配信自体は可能である点には注意が必要です。

 

うっかり12時間以上配信してしまうと、アーカイブ化して動画として残すことができなくなってしまうので、大きな機会損失となってしまいます。

 

長時間のライブ配信を行う場合は、12時間以内に収めるか、12時間経過する前にいったん配信を終了し、また新たな枠で配信を始めるようにしましょう。

 

⑶ 収益化手段がある

一定の条件を満たしていれば、広告やSuper Chatなどから収益を得ることもできます。

 

4. YouTube Live利用条件

YouTubeでライブ配信機能を利用するには、YouTubeアカウントが「確認済みのアカウント」であることと、過去90日間「ライブ配信に関する制限」を受けていないことが必要です。

 

モバイルでライブ配信機能を利用するには、上記条件に加えて、チャンネルの登録者が1000人以上必要となります。

 

⑴ 「確認済みのアカウント」とは?

YouTubeでは不正防止等の理由から、初期状態のままでは制限されている機能があります。この制限を解除するには、YouTubeに電話番号を送信し、認証することで、アカウントを「確認済みのアカウント」にする必要があります。

 

YouTubeアカウントを「確認済みのアカウント」にする具体的な手順は、以下の記事で詳しく説明しているので、そちらを参照してください。

 

www.step-pedia.com

 

⑵ 「ライブ配信に関する制限」とは?

「ライブ配信に関する制限」を受けているチャンネルは、ライブ配信機能が自動的に無効化されてしまいます。

以下に該当するチャンネルでは、ライブ配信機能は自動的に無効化されてしまい、ライブ配信を行うことはできません。

 

  • また、機能が無効になっている動画が相当数に上るチャンネルでも、ライブ配信機能が無効になる場合があります。

出典:YouTubeヘルプ

 

また、「ライブ配信に関する制限」を受けているクリエイターが、別のチャンネルでライブ配信を行うことも禁止されています。

 

アカウントにライブ配信の制限がかけられているクリエイターが、別のチャンネルを使用して YouTube でライブ配信を行う行為は禁止されています。この制限は、元のアカウントに対する制限が有効である限り適用されます。この制限に対する違反は利用規約の迂回とみなされ、アカウントが停止される場合があります。 

出典:YouTubeヘルプ

 

YouTubeでは動画やライブ配信が「子ども向け」かどうか選択する必要があり、チャンネルやライブ配信の対象者を「子ども向け」に設定している場合は、こちらのYouTubeヘルプにあげられている一部の機能が無効または制限されます。

 

また、子どものライブ配信にも制限が設けられており、大人の同伴が明らかな場合を除き、13歳未満の子どものライブ配信は禁止されています。

 

⑶ モバイル版の制限

モバイルでのライブ配信は、スマホさえあれば簡単にライブ配信を行うことができます。ただし、手軽にできるためか、モバイルでのライブ配信にはチャンネル登録者が1000人以上必要であるという制限が設けられています。

 

このチャンネル登録者数による制限は、あくまでもモバイルでライブ配信を行う場合に限られます。したがって、チャンネル登録者数が1000人未満のチャンネルであっても、パソコンからライブ配信を行うことはできます。

 

5. 【YouTube Live】ライブ配信で収益を得る手段

⑴ 広告

YouTubeでは、動画の再生前後や途中などに動画広告を挿入することができます。ライブ配信でも同じように動画広告を挿入することができますが、収益化の条件を満たしている必要があります。

収益化条件については以下の記事も参考にしてください。

 

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⑵ Super Chat/ Super Stickers

Super Chat(スーパーチャット)は通称スパチャと呼ばれており、視聴者がライブ配信中に利用できるチャット機能のことで、いわゆる「投げ銭」です。

ライブ配信中に視聴者がスーパーチャットを購入することで、自分のコメントをチャット欄で目立たせることができます。

ライブ配信中に視聴者がコメントと共に金額を設定することで、コメントと金額がチャット欄上部に目立つように表示されます。購入した金額によって、スーパーチャットの色や表示される時間が変わります。購入金額が高いほどコメントが表示される時間も長くなります。

 

Super Stickersはスーパーチャット同様に、Super Stickerを購入することで、ステッカーやアニメーションを一定時間目立たせることができる機能のことです。

 

Super ChatやSuper StickersもYouTubeの収益化機能なので、収益化条件を満たしている必要があります。

 

この記事の結び

在宅時間が増え、今後もYouTubeのような動画共有サービスの需要は高まります。

 

ライブ配信は通常の動画投稿と違って、編集の手間やコストをカットできるため、気軽に行うことができます。そのため、動画投稿と併用することで、より効率的にチャンネル登録者数を増やしていくことができるでしょう。

 

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YouTubeを収益化する方法を徹底解説!広告だけじゃない。今すぐできる方法も紹介。

YouTuberを目指す方は、YouTubeによって収益を得ることを目的としており、YouTubeの収益化(マネタイズ)は、多くの方にとって極めて重要な課題かと思います。

 

しかし、YouTube広告以外の収益化の方法を知らない方も多いかと思います。そこで今回は、YouTubeの収益化方法を解説します。

 

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1. はじめに

YouTubeを収益化する方法は、①YouTubeの収益化機能を使用する方法と、②YouTubeの収益化機能を使用しない方法の大きく2つの方法があります。

 

YouTuberにとってまず大切となるのは、①YouTubeの収益化機能を使用する方法です。どのような方法によって収益化することができるのか、また、それによってどのような収益が見込めるのかを把握することは、YouTubeを収益源として考える上で、重要なことであるため、まずはこの点を確認しましょう。

 

また、②YouTubeの収益化機能を使用しない方法による収益化も、YouTuberにとってとても重要です。

 

YouTubeの収益化機能は、収益化のための高い要件が設けられていますが、②YouTubeの収益化機能を使用しない方法による収益化は、そのような要件がないため、YouTube開始と同時に収益化することができ、YouTubeを早くから収益化することができるというメリットがあります。

 

また、YouTubeの収益化機能による収益を得られる状態となった後でも、YouTuberとしてより多くの収益を得たり、安定した収益を得るためには、②YouTubeの収益化機能を使用しない方法による収益化が重要となります。

 

2. YouTubeの収益化機能を使用する方法

YouTubeは、YouTubeチャンネル・動画を収益化する機能を提供しています。

 

YouTubeの収益化機能には、広告収入、チャンネルメンバーシップ、Super Chat、Super Stickers、YouTube Premium、グッズ紹介があり、YouTubeでは、一定の要件を満たすと、これらの機能を用いることができるようになります。

 

⑴ 広告収入

最も有名なYouTubeの収益化機能として、広告収入があります。これは、動画に広告を表示し、その対価として収益を得る仕組みです。広告には、①動画広告と、②バナー広告の2種類があります。

 

⑵ チャンネルメンバーシップ

チャンネルメンバーシップとは、ある特定のチャンネルに対して、視聴者が月額料金を払うことで、そのチャンネルのメンバーになり、メンバー限定の特典を得られるようになるサービスのことです。クリエイターは、この月額料金としてYouTubeが受けっとった金額の約7割程度を受け取ることができます。

 

⑶ グッズ紹介

グッズ紹介機能とは、クリエイターのオリジナルグッズを、動画下部に表示されるグッズ紹介セクションやチャンネルホームページに表示される[ストア]タブなどに表示する機能のことです。

 

⑷ Super Chat・Super Stickers

Super Chat・Super Stickersは、いわゆる「投げ銭」機能のことで、YouTube Liveにおけるライブ配信中に視聴者がSuper Chat・Super Stickersを購入することで、自分のコメントやステッカーを配信動画のチャット欄で目立たせることができる機能です。クリエイターは、Super ChatやSuper Stickers機能を使用して視聴者が支払った金額の約7割程度を受け取ることができます。

 

⑸ YouTube Premiumの収益分配

YouTube Premiumに登録している視聴者が動画を再生した場合、YouTube Premiumの月額料金をクリエイターに分配されます。この時分配される金額は、YouTube Premiumメンバーによる動画の再生時間に応じて決まります。

 

なお、これらの機能を利用するためには、最低でも、「チャンネル登録者1,000人以上かつ、過去12か月の動画総再生時間が4,000時間以上」という条件をクリアする必要があります。

 

これらの機能の詳細な内容と、詳細な条件は、以下の記事を参考にしてみてください。

 

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3. YouTubeの収益化機能を使用しない方法

YouTubeの収益化機能を利用せずに収益を得る方法は、主に企業案件、投げ銭、アフィリエイト、YouTubeを宣伝媒体として活用するなどの方法が考えられます。

 

いずれの場合も、最新のYouTubeの利用規約やコミュニティガイドラインを確認したうえで行うようにしましょう。

 

⑴ 企業案件

企業から直接案件依頼を受け、その企業の商品やサービスなどを動画で紹介する方法です。

 

依頼主が企業なので、YouTubeの収益化機能に頼ることなく収益を得ることができますが、依頼されるには、視聴者に対する影響力が必要になってくるので、一定のチャンネル登録者やチャンネル内の動画の再生時間が必要になってきます。

 

報酬の決定方法としては、チャンネル登録者数やチャンネルの平均再生回数に応じた報酬金額、出来高制、商品自体が報酬になっているなどの場合が考えられます。

 

① チャンネル登録者数に応じた報酬金額

チャンネル登録者数に応じて報酬金額が決定される場合です。一般的に、チャンネル登録者1人あたり1.5円程度の金額になることが多いといわれています。チャンネル登録者数が多くなると、1人あたりの金額が上がることもあるようです。

 

② チャンネルの平均再生回数に応じた報酬金額

直近30日間におけるチャンネル内の動画の再生回数の平均回数に応じて報酬金額が決定される場合です。一般的に、平均回数×10円前後を目安にするといいようです。案件やチャンネルの影響力などにも左右されるため、報酬金額にはばらつきがあります。

 

③ 出来高制

アプリや会員登録サービスなど、登録やインストールなどで明確に成果の数がわかる場合には、出来高制で報酬金額が決まる場合もあります。一件あたり、数百円程度の案件から1,000円を超える案件など、企業や案件の内容によって変わってきます。

 

④ 商品自体が報酬になっている場合

紹介する商品そのものが報酬になっているという場合もあります。企業はYouTuberに商品を提供し、YouTuberは自分のチャンネルで商品の紹介動画を投稿するという方法です。企業にブランド力がある場合や、チャンネル登録者数が1万人程度のYouTuberに依頼する場合などは、こうした形で依頼されることもあるようです。

 

⑵ 外部の投げ銭サービスの利用

YouTubeには、Super Chat・Super Stickersという投げ銭機能が、収益化機能を利用できる条件を満たしている必要があるうえ、この機能はYouTube Liveでのライブ配信でしか利用できません。

 

そこで、YouTubeが提供しているスーパーチャットとは別の、外部の投げ銭機能を動画の概要欄に貼ることで収益を狙う方法が考えられます。

 

外部の投げ銭として有名なものは、Amazonギフト券や、Pay Pal、note、YggDore(ユグドア)、Ofuse、などがあります。

 

また、お金ではありませんが、Amazonの欲しいものリストに活動に必要な道具や機材などを登録し、そのリンクを貼って、支援を募る方法もあります。

 

投げ銭のリンクを貼ることについて、利用規約で明確に禁止されている箇所は見つからず、また、YouTubeヘルプのコミュニティには以下のような質問と回答があり、基本的には動画の概要欄に投げ銭のリンクを貼ることは規約上可能であると考えられます。

 

support.google.com

 

⑶ アフィリエイトリンクの活用

動画内でレビューした商品のアフィリエイトリンクを概要欄に貼っておく方法です。レビュー以外でも、Vlogで登場した道具や撮影に使った機材、動画内で映り込んでいる商品などのリンクを貼っておくことも考えられます。

 

外部リンクに関するポリシーによると、YouTubeではアフィリエイトリンクを貼ることは利用規約違反ではないとしています。したがって、動画の概要欄にアフィリエイトリンクを貼ることができます

 

注: アフィリエイト コンテンツは YouTube の利用規約に違反しません。ただし、それのみを目的としたアカウントでアフィリエイト コンテンツを大量に投稿した場合、スパムに関するポリシーに違反する可能性があります。許可されるコンテンツについて詳しくは、スパム、欺瞞行為、詐欺に関するポリシーをご覧ください。

出典:YouTubeヘルプ

 

ただし、以下のようなリンクを貼ることは禁止されています。

 

  • ・ポルノへのリンク

    ・不正なソフトウェアをインストールするウェブサイトやアプリへのリンク

    ・ユーザーのログイン認証情報や金融機関情報などをだまし取るフィッシング目的のウェブサイトやアプリへのリンク

    ・本来は有料である音声コンテンツ、映像と音声のコンテンツ、完全版のビデオゲーム、ソフトウェア、ストリーミング サービスなどに、無料で不正にアクセスする方法を提供するウェブサイト、アプリ、その他の情報技術へのリンク

    ・テロ組織への寄付や勧誘を促すウェブサイトへのリンク

    ・児童の性的虐待画像(CSAI)を含むサイトへのリンク

    規制対象の商品に関するガイドラインに記載されている商品を販売するサイトへのリンク

出典:YouTubeヘルプ

 

YouTubeの各種ポリシーやアフィリエイトの利用規約を遵守したうえで活用しましょう。

 

⑷ YouTubeを宣伝媒体として活用する

YouTubeを自身の商品や、自信の事業の宣伝媒体として活用する方法です。この商品は必ずしも形のあるものに限らず、情報商材などの形のないものも含みます。

 

動画で商品を紹介し、ホームページやネットショップ、ブログ、noteなどのリンクを貼ることで、視聴者を誘導し、商品の購入につなげます。

 

例えば、Daigoさんは、自身の執筆した書籍や、提供する有料サービスを宣伝しています。また、マコなり社長なども、自身が行う事業の広告塔になっているケースと言えるでしょう。

 

4. この記事の結び

このようにYouTubeの収益化には、様々な方法が存在します。多用な収益化方法を持つことは、YouTubeをビジネスとして行い、一定の費用や時間を費やす以上、重要な点となります。

 

そして、YouTubeチャンネルや動画の内容や、チャンネルの登録者数、動画の再生数、他の媒体の有無など、さまざまな要素によって、適切な収益化方法は異なります。

 

更に、適切な方法は、常に変化していくものです。収益化についても常にアンテナを張り、試行錯誤していくことが大切といえるでしょう。

 

YouTubeの収益化機能の種類と要件を徹底解説!収益の目安は?

多くの方が、収益化を目指してYouTubeで動画投稿をしているかと思いますが、YouTubeの収益化機能にはどのようなものがあるのか、またどのような要件で収益化ができるのかを詳しく知っていますか?

 

この記事では、YouTubeで収益を得る手段とその条件について解説していきます。

 

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1. YouTubeの収益化機能の種類と概要

YouTubeの収益化機能には、広告収入、チャンネルメンバーシップ、Super Chat、Super Stickers、YouTube Premium、グッズ紹介があります。YouTubeでは、これらの機能を用いることで収益を得ることができます。

 

⑴ 広告収入

最も有名なYouTubeの収益化機能として、広告収入があります。これは、動画に広告を表示し、その対価として収益を得る仕組みです。

 

一般的に1再生あたり0.05円~0.1円程度といわれています。再生された時間やクリックされた場合など、広告の形式によって報酬の条件や金額は決まってくるようです。

 

広告には、①動画広告と、②バナー広告の二種類ががあります。

 

① 動画広告について

動画広告は、投稿動画に広告動画が挿入されるもので、「スキップ可能な動画広告(スキッパブル動画広告)」、「スキップ不可能動画広告(スキッパブル出ない動画広告)」、「バンパー広告」の3種類があります。

 

「スキップ可能な動画広告(スキッパブル動画広告)」は、動画の再生前、再生中、再生後に挿入することが可能な3分以内の広告で、広告再生開始から5 秒後に、ユーザーが任意にスキップすることができるものを指します。

 

「スキップ不可能動画広告(スキッパブル出ない動画広告)」は、動画の再生前、再生中、再生後に挿入することが可能な 20 秒以内の広告で、ユーザーがスキップすることができないものを指します。

 

「バンパー広告」は、 動画の再生前に挿入される 6 秒以内の広告で、ユーザーがスキップすることができないものを指します。

 

このように、それぞれ表示される場所や仕様が異なりますが、いずれも広告掲載の有無等をYouTube Studioでコントロールすることができます。

 

なお、上記のうち、再生中に表示する動画広告は、アップロードした動画が8分以上の場合のみ設定することができます。そして、再生中に表示する動画広告は、その表示するタイミングをランダムに設定することも、任意の時間に設定することも可能です。

 

また、動画広告は、広告が挿入されるタイミングによって、以下の名称で呼ばれることがあるので、押さえておきましょう。

 

プレロール広告

動画開始前に表示される動画広告

ミッドロール広告

動画の途中に表示される動画広告

ポストロール広告

動画終了後に表示される動画広告

 

動画広告に関する説明をまとめると、バンパー広告は、プレロール広告のみとなりますが、スキップ可能な動画広告とスキップ不可能動画広告は、プレロール広告、ミッドロール広告、ポストロール広告のいずれも選択することができます。ただし、ミッドロール広告が設定できるのは、アップロードした動画が8分以上の場合のみとなります。

 

② バナー広告について

バナー広告は、動画再生ページに広告画像が表示されるもので、「ディスプレイ広告」、「オーバーレイ広告」があります。

 

「ディスプレイ広告」は、動画の右側と、おすすめの動画一覧の上に表示されます。動画外に表示される広告であるため、YouTube Studioでコントロールすることができませんが、動画の収益としてカウントされます。

 

「オーバーレイ広告」は、動画の再生画面の下部 20% に重ねて表示される半透明の広告で、表示のタイミングや位置を、YouTube Studioでコントロールすることができます。

 

広告フォーマット

外観

説明

配信場所

仕様

ディスプレイ広告

動画の右側と、おすすめの動画一覧の上に表示

デスクトップ PC およびノートパソコンに配信

300x250 ピクセルまたは 300x60 ピクセルのイメージ広告またはテキスト広告

オーバーレイ広告

動画の再生画面の下部 20% に重ねて表示される半透明の広告

デスクトップ PC およびノートパソコンに配信

468x60 ピクセルまたは 728x90 ピクセルのイメージ広告またはテキスト広告

スキッパブル動画広告

動画の再生前、再生中、再生後に挿入される。広告の長さは 3 分以内で、5 秒後にスキップできる

デスクトップ PC、ノートパソコン、モバイル デバイス、テレビ、ゲーム機に配信

動画プレーヤー内で全画面表示

スキッパブルでない動画広告

動画の再生前、再生中、再生後に挿入される 20 秒以内のスキップできない動画広告

デスクトップ PC、ノートパソコン、モバイル デバイスに配信

動画プレーヤー内で全画面表示

バンパー広告

動画の再生前に挿入される 6 秒以内のスキップできない動画広告

デスクトップ PC、ノートパソコン、モバイル デバイスに配信

動画プレーヤー内で全画面表示

出典:YouTube Creator Academy

 

⑵ チャンネルメンバーシップ

チャンネルメンバーシップとは、ある特定のチャンネルに対して、視聴者が月額料金を払うことで、そのチャンネルのメンバーになり、メンバー限定の特典を得られるようになるサービスのことです。

 

視聴者はメンバーになることで、クリエイターを支援することができ、その見返りとして特典を得ることができます。

 

クリエイターが受け取れる金額は、YouTubeが実際に受けっとった金額の約7割程度といわれています。

 

メンバー限定特典は、チャンネル独自のバッジや絵文字、動画などがあり、クリエイターは、様々な特典を設定することができます。なお、メンバー限定特典はYouTubeの利用規約やポリシーを遵守している必要があります。

 

⑶ グッズ紹介

グッズ紹介機能とは、クリエイターのオリジナルグッズを、動画下部に表示されるグッズ紹介セクションやチャンネルホームページに表示される[ストア]タブなどに表示する機能のことです。

 

このグッズ紹介機能を利用することで、オリジナルグッズを紹介することができ、視聴者はそれらのグッズを購入することができます。

 

オリジナルグッズは、YouTubeが指定する業者のサービス上で販売されているものである必要があり、また、グッズ自体にも審査があります。現在、日本で利用できる業者のうち、メジャーなものは、SUZURIです。

 

suzuri.jp

 

⑷ Super Chat・Super Stickers

Super Chat(スーパーチャット)は通称スパチャと呼ばれ、いわゆる「投げ銭」機能のことで、YouTube Liveにおけるライブ配信中に視聴者がスーパーチャットを購入することで、自分のコメントを配信動画のチャット欄で目立たせることができる機能です。

 

YouTube Liveにおけるライブ配信中に視聴者がコメントと共に金額を設定することで、コメントと金額がチャット欄上部に目立つように表示されます。

 

視聴者の多いライブ配信などでは、大量のチャットがなされるため、通常のチャットを送信しても配信者の目に留まらずに流されてしまう可能性が高くなりますが、Super Chat機能を使うことで、配信者に読み上げてもらえる可能性が高まるため、人気配信者とのコミュニケーションツールとして、Super Chatが使用されます。

 

また、視聴者が少ないライブ配信でも、配信者への応援の趣旨などで、Super Chatが使用されることもあります。

 

Super Stickersは、スーパーチャット同様に、YouTube Liveにおけるライブ配信中に視聴者がSuper Stickerを購入することで、ステッカーやアニメーションを配信動画上に一定時間目立たせることができる機能のことです。

 

こちらは、ユーザー名とステッカーが表示されるだけなので、主として配信者への応援の趣旨のものとなります。

 

Super Chat・Super Stickersでクリエイターが受け取れる収益は、視聴者が支払った金額の訳7割程度といわれています。

 

⑸ YouTube Premiumの収益の分配

YouTube Premiumとは、YouTubeの月額制有料メンバーサービスです。

 

視聴者が、YouTube Premiumに加入すると、特典として様々な追加機能を利用することができるようになります。その追加機能の一つとして、YouTube Premiumに登録している視聴者が動画を再生した場合は、広告が表示されません。

 

YouTubeでは、動画再生時に表示される広告から得た収入の一部をクリエイターに分配していますが、YouTube Premiumに登録している視聴者が動画を再生した場合には、広告が再生されないため、広告収入が生じないこととなります。

 

そこで、YouTubeでは、広告収入の代わりに、YouTube Premiumの月額料金をクリエイターに分配しています。

 

この時分配される金額は、YouTube Premiumメンバーによる動画の再生時間に応じて決まります。また、この再生時間には、「オフライン動画再生」や「バックグラウンド再生」による再生時間も含まれます。

 

【YouTube Premiumの追加機能】

広告の非表示 動画の再生前後や途中などに表示され広告が表示されなくなります。
オフライン動画再生 モバイルアプリに動画や再生リストを一時的に保存して、インターネットに接続されていないオフラインの状態でも動画を視聴することができます。
バックグラウンド再生 モバイルアプリで他のアプリを利用しているときでも、YouTubeの動画を再生することができます。
YouTube Music Premiumの利用 YouTube Music Premiumの機能を利用できるようになります。
YouTube Originals YouTubeのオリジナル動画シリーズや映画などを視聴できるサービスであるYouTube Originalsにおいて、YouTube Premiumメンバー限定の動画を視聴できます。

 

2. YouTubeにおける収益化の要件

YouTubeの収益化機能を用いて収益化をしたい場合は、①YouTubeパートナープログラムに申し込み、審査に合格すること、②各収益化機能の個別の要件を充足すること、の2つの要件を満たす必要があります。

 

⑴ YouTubeパートナープログラムの審査に合格すること

YouTubeパートナープログラムとは、一定の条件を満たしているクリエイターがプログラムに申し込み、審査に合格することで利用できるようになるプログラムのことで、収益化や、クリエイターサポートチームへの問い合わせなどが可能になります。

 

そして、YouTubeパートナープログラムを利用するためには、YouTubeが定めている、一定の条件を満たす必要があります。その最小要件は以下の通りですが、特徴的なのは「チャンネル登録者1,000人以上かつ、過去12か月の動画総再生時間が4,000時間以上」という非常にハードルの高い条件でしょう。

 

利用資格の最小要件

  1. すべての YouTube の収益化ポリシーを遵守している。
    • YouTube の収益化ポリシーとは、YouTube での収益化を可能にする一連のポリシーです。YouTube パートナーが YouTube で収益を得るには、YouTube パートナー プログラムのポリシーをはじめとする契約により、収益化ポリシーを遵守することが求められます。
  2. YouTube パートナー プログラムを利用可能な国や地域に居住している。
  3. 有効な公開動画の総再生時間が直近の 12 か月間で 4,000 時間以上である。
  4. チャンネル登録者数が 1,000 人以上である。
  5. リンクされている AdSense アカウントを持っている。
出典:YouTubeヘルプ

 

これらの条件を満たしたうえで、YouTubeパートナープログラムに申し込み、審査に合格すると収益化機能の利用が可能になります。

 

⑵ YouTubeの各収益化機能ごとの要件

YouTubeの収益化機能には、広告収入、チャンネルメンバーシップ、Super Chat、Super Stickers、YouTube Premium、グッズ紹介がありますが、以下の通り、それぞれの機能ごとに、その最小限の利用条件が定められています。また、以下の条件以外にも利用条件が設定されている場合もあるため、利用前に各機能の利用条件を確認しましょう。

 

  要件
広告収入

チャンネル メンバーシップ

  • 18 歳以上である
  • チャンネル登録者数が 1,000 人以上である
グッズ紹介
  • 18 歳以上である
  • チャンネル登録者数が 1 万人以上である
Super Chat と Super Stickers
  • 18 歳以上である
  • Super Chat を利用できる国や地域に居住している
YouTube Premium の収益
  • YouTube Premium ユーザーに視聴されるコンテンツを作成している
出典:YouTubeヘルプ

 

この記事の結び

このようにYouTubeには複数の収益化機能が存在します。

 

これらの収益化機能を利用するためには、まず第一歩として、「チャンネル登録者1,000人以上かつ、過去12か月の動画総再生時間が4,000時間以上」という条件をクリアしなくてはいけないため、収益化へのハードルはなかなか高いといえ、ここで挫折してしまう人も多いでしょう。

 

もっとも、適切に積み上げていけば必ず達成可能なものだと思いますので、以下の記事なども参考にしてみてください。

 

www.step-pedia.com

 

www.step-pedia.com

 

また、YouTubeの収益化機能以外の方法による収益化も可能であるため、継続の観点からは、まずはYouTubeの収益化機能以外の方法による収益化を行ってみるのも一つの手です。

 

【弁護士監修】カプコン・ゲーム実況ガイドライン徹底解説

ゲーム実況を公式に認める会社が増えつつあるなか、株式会社カプコン(CAPCOM)が、「カプコン動画ガイドライン(個人向け)」を公表し、ゲーム実況等におけるゲーム映像等の利用を公式に認めました。

 

そこで今回は、株式会社カプコン(CAPCOM)の公表した「カプコン動画ガイドライン(個人向け)」を徹底解説していきます。

 

※なお、この記事は、2021年5月1日時点の情報をもとに執筆しています。

 

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1. ガイドラインとは?

まず、ガイドラインの位置づけを確認しておきましょう。

 

ゲーム実況における「ゲーム」は、著作物法上の著作物であり、著作権法の保護を受けるものであるため、ゲーム実況を行う場合、他者の著作物を利用することになります。

 

日本法上、著作権の保護を受けるためには、何らの手続きも必要ないため、市場で流通しているほぼすべてのゲームが、著作権法の保護を受けている状態と考えて良いでしょう。

 

したがって、ゲーム実況は、原則として、著作権者の許諾の範囲内でゲーム実況を行う必要があります。

 

この「著作権者の許諾の範囲」を示すものが、「ガイドライン」であり、ガイドラインを遵守している限り、著作権侵害とならないわけです。

 

この点に関する詳細は、以下の記事を参考にしてみてください。

 

www.step-pedia.com

 

2. 株式会社カプコンのガイドラインの詳細

www.capcom.co.jp

 

株式会社カプコン(CAPCOM)(以下「カプコン」といいます。)の最新かつ詳細なガイドラインは、上記のリンクよりご覧ください。

 

ガイドラインでは、投稿先に関する制限や、動画の内容に関する制限、収益化に関する制限など、さまざまな制限が課せられており、これらのルールを遵守してゲーム実況を行う必要があります。

 

以下、重要な点を抜粋して解説していきます。

 

⑴ 許諾の対象となる著作物

まずは、許諾の対象となっている著作物を確認していきましょう。

 

ガイドラインの対象となっているのは、あくまでもカプコンのみが著作権者であるゲームタイトル等のみです。したがって、カプコン以外の会社が共同して著作権を保有している場合や、カプコンのゲーム内で第三者の著作物が使用されている場合は、別途当該著作者の許諾が必要となります。

 

ガイドラインの対象になるゲームソフトは何ですか?

機種にかかわらず、カプコンから発売されているゲームソフト(ゲームアプリも含む)全てが対象です。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

ガイドラインは、当社が所有する知的財産にのみ適用されます。第三者が所有するコンテンツ(音楽等)に関しては、適切な所有者に確認してください。権利の所在に関するお問い合わせについてはお答えいたしかねます。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

当社出版物の不正使用:コミック、攻略本、アートブック等、当社またはライセンシーによって発行されたデジタル資料を含む印刷物をそのままキャプチャして投稿することはできません。当社のビジネスが阻害されると判断した場合は、コンテンツを削除する可能性があります。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

特に、ゲーム中使用されている音楽については、特に注意喚起がなされており、第三者の著作物が含まれている可能性が示唆されているほか、ゲーム映像から切り離して音楽のみを使用することを明示的に禁止しています。

 

音楽を含む動画:一部のゲームサウンドトラックまたは曲について、当社が権利を所有していない場合があります。その場合、アーティストまたはその管理者から使用許諾を得る必要があります。このような音楽の使用を理由に作成された動画が削除される可能性がありますのでご注意ください。また、ゲーム音楽を、ゲーム映像から切り離し、個別に投稿または配布することはできません。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

また、カプコンの著作物であるゲームであっても、正式な発売日前のゲームなどは、許諾の対象外であるため、ゲームソフトデータが流出したような場合や、関係者等から個別に入手したような場合などは許諾の対象外となります。

 

発売日前のコンテンツの公開:非公式にリリースされた、許可されていない、または漏洩した動画およびあらゆる種類のコンテンツは、いかなる形式のいかなる投稿においても開示することを固く禁止します。公式発売日より前にゲームのコピーが流出する等、公式以外のソースを使用したゲーム内コンテンツが公開された場合は、削除します。ただし、公式発売日より前にレビュー等ビジネス上の目的で当社が企業または個人にコンテンツの使用や動画の公開を依頼する場合があります。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

⑵ 投稿先に関する制限

動画の投稿先に関しても規定があり、指定の投稿先のみに動画を投稿することが可能です。もっとも、動画共有サイトが広く認められているうえ、個人のウェブサイトが対象に含まれているため、比較的緩やかに認められているものと言えるでしょう。

 

投稿可能な動画:YouTube、Twitch、Twitter、Facebook、お客様ご自身のウェブサイト、またはその他の動画共有サイトで、ゲームの攻略・紹介・実況・解説動画を投稿していただくことが可能です。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

⑶ 収益化に関する制限

原則として、非営利目的での利用のみが認められており、営利目的、すなわち収益化は許容されておりません。そのため、例えば、動画自体を販売したり、有料会員のみ閲覧できるサービスで動画を配信することなどは禁止されています。

 

もっとも、収益化できるケースが定めれられており、「YouTube、Twitchのパートナープログラム、その他の動画共有サイトの広告を通じて収益化」も可能とされています。 

 

また、「第三者からの自発的な寄付的行為により金銭的利益を得る」ことも可能とされているため、投げ銭機能等による収益化も可能です。

 

非営利的な使用:以下に記載した「収益化できるケース」を除き、当社コンテンツを使用して金銭的利益を得ることはできません。たとえば、当社のゲームコンテンツを含む動画を他者に有料で公開したり、販売またはライセンスしたりすること、有料のサブスクリプションが必要な方法で公開すること等はできません。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

収益化できるケース:個人が作成した動画に関しては、YouTube、Twitchのパートナープログラム、その他の動画共有サイトの広告を通じて収益化できます。YouTube、Twitch、またはその他の動画共有サイトで動画が無料で公開されており、当該サイトや当社個別タイトルで当該行為を禁止していない限り、第三者からの自発的な寄付的行為により金銭的利益を得ることを許可します。法人(プロダクション所属の個人含む)が動画を配信する場合はこの限りではありません。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

【収益化可能な方法】

動画を投稿した動画サイトの広告

動画サイトの機能を利用した第三者からの自発的な寄付やカンパ(投げ銭) 注)「ストリートファイターⅤ」シリーズは、OPENREC.tvのクリエイターズプログラムを利用した場合に限り、法人も含め収益化可能です。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

 ただし、動画自体は無料で公開されていることが前提です。

「有料会員だけが閲覧可能」など、動画の視聴自体に制限をかけて収益を得ることは許可していません。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

⑷ 投稿者の属性に関する制限

 カプコンのガイドラインは、個人のみ適用されます。したがって、法人として活動している場合には、適用されない点に注意が必要です。

 

このことは、ガイドラインが「カプコン動画ガイドライン(個人向け)」というタイトルであることからも明らかですし、ガイドラインにおいても、以下の通り個人を対象としていることが明示されています。

 

動画公式ガイドラインの対象者について教えてください。

本ガイドラインは、個人のお客様を対象としています。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

また、ガイドライン上、法人には、「企業や、タレント・声優・ストリーマー等の関連事業を展開する企業と契約している者または団体、プロダクションに所属している者または団体」が含まれるため、これらに該当する場合は、個人による活動であったとしても、カプコンのガイドラインは適用されない点にも注意が必要です。

 

個人=タレント・声優・ストリーマー等の関連事業を展開する企業と契約していない者または団体、プロダクションに所属していない者または団体

法人=企業や、タレント・声優・ストリーマー等の関連事業を展開する企業と契約している者または団体、プロダクションに所属している者または団体

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

もっとも、法人の場合には、専用の窓口が設けられているため、個別の使用許諾を取得することは可能であるものと思われます。

 

ビジネス目的での使用:法人(プロダクション所属の個人含む)が許可を得ずにコンテンツを使用することはできません。ビジネス目的での使用を希望される場合は、下記窓口から当社へご連絡ください。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

法人での使用は対象外ですので、下記窓口から当社へ個別にお問い合わせください。

※ライセンスビジネス お問い合わせ

https://www.capcom.co.jp/game/public/fan/form/index/57

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

⑸ 投稿動画の内容に関する制限

投稿する動画の内容に関しても、いくつかのルールが設定されています。

 

まず、「ゲーム映像に、ご自身のコメント等その他の価値や利点を付加して提供(※)する必要」があるとされており、動画には、創作性・独自性が要求されます。つまり、単なる「ゲームプレイ動画」は、許容されず、声による実況や、文字によるコメントなど、オリジナリティのある作品に仕上げる必要があります。一般的な「ゲーム実況動画」である限り、この点は問題ないかと思います。

 

 

ゲーム機本体やゲームソフトの機能(Steam版ソフトの場合はSteamクライアントの機能)でゲーム映像の共有が許可されている場合は、当該機能を利用して動画の投稿が可能です。

これに該当しない方法で動画を作成・編集・投稿する場合は、ゲーム映像に、ご自身のコメント等その他の価値や利点を付加して提供(※)する必要があります。

(※)「ゲーム内のムービーのみをそのまま共有」、「公式ゲーム映像の転載」、「感想や意見等を付けずにスクリーンショットのみ掲載」、「音楽のみ抽出し、BGM集として改変し掲載」等、ご自身がプレイ、編集していない動画を投稿することはできません。また、ゲーム内の要素(デザイン、音楽、ボイス等)を分割し、個別に投稿または配布することはできません。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

【投稿できるもの】

ゲーム機本体やゲームソフトの機能(※)で録画・編集・投稿を行うもの

(※)Steam版ソフトの場合はSteamクライアントの配信機能が該当します。

PCのキャプチャーボード・PCソフト(Steamクライアントを除く)など、ゲーム機やゲームの機能以外を使用する場合は、「ご自身がプレイした映像を編集する」「ご自身のコメントを付ける」など、ゲーム映像に独自の付加価値を付けたもの

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

ゲーム機やSteamクライアントの機能ではなく、PCのキャプチャーボードなどを使って動画を投稿してもいいですか?

可能です。

ただし、その場合は、ご自身のコメント(音声・テロップ等)を付ける、ご自身でプレイした動画を編集してオリジナル映像を作るなど、通常のゲームプレイ映像だけでなく、付加価値となるお客様独自の要素を加えてください。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

 また、ゲームの想定している視聴者と、動画の想定している視聴者が一致している必要があります。18歳未満への販売が禁止されるゲームを、子供向けの映像に紛れ込ませるようなケースが禁止されているものと考えられます。

 

視聴者に適した内容:お客様が作成したすべての動画は、当社が想定するゲーム視聴者に適した内容である必要があります。たとえば、各ゲームのレーティングを無視した内容である場合、当社は当該動画を削除する可能性があります。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

レーティングに関する詳細は、カプコンの以下のサイトをご参照ください。

 

www.capcom.co.jp

 

次に、「不適切な表現」一般が禁止され、また、カプコンが「不適切」、「好ましくない」と判断したものは、許諾の対象外となります。

 

「違法、人種差別的、性差別的、性的指向に有害、性的に露骨、中傷、犯罪を助長する、またはその他の不快な動画やMOD(公序良俗に反するもの)を含むコンテンツを作成すること」と例示があります。

 

不適切な表現:当社タイトルを使用して、違法、人種差別的、性差別的、性的指向に有害、性的に露骨、中傷、犯罪を助長する、またはその他の不快な動画やMOD(公序良俗に反するもの)を含むコンテンツを作成することは認められません。当社は裁量により、不適切または好ましくないと判断したコンテンツを削除する場合があります。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

また、以下の通り、具体例も示されています。

 

【投稿できないものの主な例】

ゲーム内の要素(画像、音楽、ボイス等)を分割し、個別に投稿または配布すること

(例:BGMだけを抜き出してBGM集を投稿するなど)

ゲーム内のムービーのみをそのまま投稿すること

公式映像の転載

公式の大会およびイベント映像の転載

当社の許諾を受けた第三者が行う公認ゲーム大会およびイベント映像の転載

感想や意見などを付けずに、スクリーンショットのみ掲載したもの

公式発売日前のゲーム映像の投稿

不正な情報・公開前の情報の開示

差別的な内容や卑猥な内容、その他公序良俗に反するもの

誹謗中傷や、宗教活動・政治活動・反社会活動を目的としたもの

当社出版物・権利物を不正使用したもの

第三者が権利を有する楽曲の音源、または映像の投稿

※権利の所在については、タイトル画面やパッケージのコピーライト表記をご参照ください。具体的な要素ごとの権利の所在についてはお答えいたしかねます。

動画が削除されたときの問い合わせ先について教えてください。

動画を投稿されたサイトに対してお問い合わせや異議申し立てを行ってください。

当社では削除に関するお問い合わせに対して個別に対応いたしかねます。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

 もっとも、これらもあくまでも例示であり、カプコンが「不適切」、「好ましくない」と判断したものは、許諾の対象外となります。すなわち、あくまでもカプコンが不適切と判断するかどうか、が重要となります。

 

この点は、やや曖昧なルールではありますが、自己のゲーム実況動画は、あくまでも「カプコンのゲームソフトの広告」動画として無料で使わせてもらっているものであることを意識するようにしましょう。

 

例えば、例示にもある通りですが、政治目的の動画など、ゲーム実況以外の点に主眼のある動画や、ゲーム実況の中で、差別的言動を行っているケースなどは、カプコンにとって不利益な動画となりかねず、カプコンのゲームの宣伝という趣旨に反するため、許諾の対象外となっています。

 

一般的なゲーム実況であれば、これらの点が問題になることは通常ないといえますが、ゲーム実況中の言動(汚い言葉など)については、一般的に見て許容される範囲内の言動であるかという点に注意を払う必要があります。

 

また、ゲームの一場面を面白動画の一シーンに組み込むなど、ゲームと無関係な動画に編集することなどは、不適切と評価される可能性がありますし、ゲームの内容を誤解させるような過度な編集も不適切と評価される可能性があります。例えば、部屋Aが部屋Bにつながっているところ、編集によって部屋Aが部屋Cにつながっているように見せかける、などといった行為は禁止されます。ただ、編集自体が禁止されているわけではないので、別々のシーンであることが視聴者に認識できる形で、中盤のゲーム実況部分をカットする、といった取り扱いは問題ありません。要するに、視聴者に誤解を与える内容であるか、という点が重要です。

 

 なお、投稿できない主な例に該当しない内容であっても、当社が不適切と判断したものは削除や削除要請を行う場合があります。要請があった場合は速やかに投稿の削除をお願いします。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

このガイドラインは網羅的なものではなく、当社は独自の裁量で好ましくないと判断したコンテンツを削除する場合があります。また、タイトル個別でガイドラインを設ける場合があり、その場合はタイトルのサイトに別途ガイドラインを掲載します。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

⑹ その他の注意点

また、公式動画であると誤認させることは許容されておりません。したがって、動画の内容はもちろん、動画タイトルや説明欄、チャンネル名称等、視聴者が任天堂の公式動画であると誤認するような態様をとることは許容されていません。

 

投稿された動画の扱い:お客様が作成したコンテンツを、当社の公式動画として宣伝することはできません。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

ネタバレについても以下の通り言及があり、この点も配慮が必要となります。あくまでも「カプコンのゲームソフトの広告」動画として無料で使わせてもらっているという観点からは、当然のことといえるでしょう。

 

ネタバレ:ゲームの公式発売日前のゲームコンテンツの投稿やその他の不正な情報開示は固く禁止します。ゲームの公式発売日後もネタバレはお客様の体験を台無しにする可能性があります。他のお客様に敬意を払い、ネタバレを積極的に避けている人々に故意に情報を開示するような行為はしないでください。ネタバレになりそうな場合は、その旨を明確に明示するようにしてください。当社は不適切または好ましくないと判断した動画を削除する場合があります。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

個別タイトルについて、個別にガイドラインが設けられている場合には、当該個別のガイドラインに従う必要があります。個別タイトルによっては、利用が禁止されていたり、ネタバレ防止の観点などから部分的に配信に利用できるシーンが限定されていることもあるため、注意が必要です。

 

発売後すぐにプレイ動画を投稿してもいいのですか?/ストーリーのエンディングまで投稿していいのですか?

タイトル個別でガイドラインを設けていない限り、発売後であれば、投稿する範囲に制限はありません。

タイトル個別にガイドラインを設けている場合は、公式サイトに掲載いたします。

ただし、攻略情報や重要なネタバレを含む場合は注意書きを行うなど、ネタバレを好まない他のプレイヤーに対する配慮をお願いします。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

もっとも、現時点では、個別のタイトルに関するガイドラインは設けられていないとのことです。

 

タイトル個別でガイドラインを設けているタイトルはありますか?

現時点では、ございません。

出典:カプコン動画ガイドライン(個人向け)

 

最後に、明示されてはいませんが、ガイドラインは随時更新される点に注意が必要です。ゲーム実況動画を投稿する際は、常に最新のガイドラインを参照し、そのルールに従う必要があります。

 

3. この記事のむすび

以上、カプコンの公表したガイドラインを解説しました。

 

カプコンのガイドラインは、一般的なガイドラインといえるでしょう。

 

また、著作物の利用に関するガイドラインは、投稿動画の違法性や、動画の収益化に関わる部分であり、クリエイターにとって、極めて重要な部分です。

 

常に最新のガイドラインを参照し、ガイドラインの意味を正確に理解したうえで、動画投稿を行うようにしましょう。

 

ガイドラインの重要性等については、以下の記事を参照してみてください。

 

www.step-pedia.com

 

www.step-pedia.com

 

www.step-pedia.com

 

www.step-pedia.com

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