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YouTube動画のネタを丸パクリ!合法?違法?(弁護士監修)

 

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YouTuberにとって、動画のネタは命そのもの。

 

ただ、その一方で、YouTubeでは、同じようなネタ(アイディア)を取り扱っている動画をよく見かけると思います。

 

同じアイディアの動画が流行するケース(アルミホイルで鉄球を作る企画など)

特定のYouTuberのネタを他のYouTuberが真似していると思われるケース

YouTuberがテレビの企画を真似するケース

 

などなど。

 

今日は、誰かの動画のネタを参考に自分の動画を作っていいのかという点を、法的な観点から説明します。

 

 

 

ネタの盗用は許される?

 

結論としては、原則として、ネタ(アイディア)の盗用は、法的には問題ありません

 

日本の法制度においては、アイディアを保護する法律が存在しないためです。

 

もっとも、盗用の態様によっては、不法行為とみなされる場合や、著作権侵害とみなされる場合もあり得ます。

 

例えば、アイディアの盗用に留まらず、セリフをそのまま真似ている場合、動画やテレビ番組のセット(美術)を詳細に真似ている場合、テレビ番組の画像に出演者を合成ではめ込んでいる場合には、アイディアそのものではなく、セリフやセットを真似た部分、背景画像の部分が著作権侵害となる可能性があります。

 

また、明らかに特定の個人(チャンネル)を嫌がらせする目的で、当該チャンネルの動画を模倣した動画ばかりを投稿しているようなケースなどは不法行為とみなされる可能性もあります。

 

ただ、これらも例外的な場合ですので、他人の動画やテレビ番組のアイディアのみを真似ることについては、基本的には許されるという認識で良いでしょう。

 

参考として、アイディアが著作権侵害に該当するかが争われた裁判例を以下に抜粋しておきますので、参考にしてみてください。

 

原告が「平成8年9月4日ころ,「スーパードリームボール」のアイディア(以下「原告アイディア」という。)を創出」し、被告が「平成10年ころから,「デス・ゲーム2025」と題する映画(以下「本件映画」という。)を録画したビデオテープを販売してい」たところ、原告が、本件映画に原告アイディアが使われていると主張し、損害賠償等を請求した事案で、「著作権法は,著作物について,「思想又は感情を創作的に表現したもの」(同法2条1項1号)であることを定めているから,表現を離れた単なるアイディアは著作物とはいえず,著作権法上の保護の対象とはならない。しかるところ,原告アイディアは,「スーパードリームボール」というスポーツについてのアイディアであって表現ではないから,原告アイディアを著作物ということはできない。原告は斬新なアイディアは著作物というべきであると主張するが,アイディアがいかに独創的であったとしても,アイディアにすぎない以上,著作物たり得ないことに変わりはない」から、著作権侵害は成立しない旨判事した。(東京地裁平成13年12月18日判決。裁判所ホームページより抜粋。)

 

なお、著作権侵害に関する詳細は、事例付きで、以下の記事にまとめていますので、参照してみてください。

 

著作権の基本の「き」前編(弁護士監修)

著作権の基本の「き」後編(弁護士監修)

 

ネタ元を明かす必要はあるの?

 

そもそも日本の法制度においては、アイディアを保護する法律は存在せず、ネタ(アイディア)元を明かす必要はありません

 

原則として、ネタ元を明かしてないことを理由に、違法の評価を受けることはないものと思います。

 

逆に明かしても問題ない?

 

逆にネタ元を明かしたい場合もあるかと思いますが、ネタ元が公に公開されている場合に、ネタ元を明かしたとしても、原則として、法的には問題ないと言えます。

 

 

以上の通り、アイディアのみを真似たとしても、法的には問題がない場合がほとんどでしょう。

 

 

もっとも、あくまでも上記は法的な整理です。

 

YouTuberは、客商売です。視聴者に「人のネタをよくパクるYouTuber」などと認識されたら、アンチも増える可能性がありますし、そうなれば広告主も付きにくくなるかもしれません。

 

法的に問題ないということを踏まえ、YouTuberとして、動画の戦略を立ててみてください。

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