今回は、基本の編集テクニック10選をご紹介します。
撮影編でも説明した通り、動画を作るうえでは、必ず守らなければならないルールがあります。
①見るに堪える動画であること
②不快感を与えない動画であること
編集でも、これらの点を意識することは必須です。
そして、編集に関する①については、特に「視聴者にとってのわかりやすさを意識すること」を忘れないようにしましょう。この点は以下で詳しく説明します。
1. 「間」と「テンポ」を意識する
必要な間をつくり、不要な間を削り、話のテンポよくする工夫をしましょう。
不要な間を削らないと、テンポが悪くなり「この動画長いな」と感じさせてしまいます。
そうすると、動画の一部をスキップされたり、最悪の場合動画自体がスキップされてしまうでしょう。
有名Youtuberの動画をいくつか見てみて下さい。テンポよく話しているようで、注意深く見てみると、一言一言、映像が切り貼りされていることに気が付きます。
このように、一つの連続した動画の余計な部分をカット(削除)することを、ジャンプカットと言います。
YouTuberに限らず、テレビでも「テンポ」は編集に頼っていたりします。収録の番組と生放送の番組で、テンポ感が違う理由の一つはここにあるかと思います。
実際の動画の例としては、はじめしゃちょー(hajime)さんのこちらの動画などがあります。一言一言切り貼りされていることに気が付くかと思います。
逆に、必要な「間」をとる工夫も大切です。
視聴者に動画やセリフを理解、想像させる「間」を与えることで、気持ちよく動画を視聴してもらうことができます。
これも、有名Youtuberの動画をいくつか見てみて下さい。不要な「間」を削りつつも、必要な「間」を残し、決して早すぎない、理解しやすい動画構成となっていると思います。
これは、第一には、撮影時に間をとるように話すのが大切ですが、話題に上がっている物の画像や場面切り替え用の映像を挟みこむなど、編集で間を調整することも可能です。
例えば、
「私のペットのごんぞうが昨日から熱を出してるんですよ。なかなかご飯も食べてくれないんです。」
と話しているシーンがあるとします。
「私のペットのごんぞうが昨日から熱を出してるんですよ。」
と、
「なかなかご飯も食べてくれないんです。」
の間に、「間」を作りたかった場合、「間」の部分の映像が無いため、無理やり切り離すと、映像が途切れてしまいます。
そんな時は、例えばペットの画像やペットの映像を差し込むことで、映像を連続させながら、「間」を作り出すことができます。
前後通じてBGMを入れてしまえば、音声が一部欠けていても違和感なく繋がります。
また、映像・音声共に分断してしまい、テロップ画像を効果音と共に差し込んでしまう、という手もあります。
2. フィラーをカットする
「えー」、「あー」などの発音を、フィラーといいます。こうした話し手の癖は、無意識にやってしまいがちです。
しかし、映像としてみたときに、その癖が視聴者に不快感を与える可能性があります。
ぜひ一度、長期間にわたってあまり再生数が伸びていない動画を探してみてください。
おそらく、「あー」とか、「えー」とか、そういった部分がそのまま残ってしまっている映像が結構あると思いますし、それを見たときに「見にくいな」と感じると思います。
撮影時にフィラーが残ってしまった場合には、多少手間であっても、編集でカットするようにしましょう。
3. 字幕やテロップを入れてみる
字幕やテロップを入れる目的としては、次の3つが考えられます。
① 見栄えが良くなる
② 視聴者の理解を補助する
③ 映像にメリハリがつき、テンポがよくなる
まず、①ですが、テロップや字幕を適切に入れると、作品のクオリティが上がりますし、字幕やテロップの色合いが適切であれば、映像として華やかになり、見栄えがよくなります。
次に②ですが、音声と字幕の両方で情報を認識させることで、視聴者は、音声をより聞き取りやすくなります。
音声が聞き取りにくい場合や、内容が難しい場合などは必須と言えるでしょう。
駆け出しのYouTuberの動画のうち、テロップ等が無いものを見てみると参考になるかもしれません。
最後に③ですが、字幕やテロップを効果的に入れることで、情報に強弱をつけることが可能です。
バラエティ番組を参考にしてみるとよくわかると思います。テロップを駆使してかなりメリハリをつけ、テンポ感を出しています。ニュース番組と見比べてみるとよりよくわかります。
字幕やテロップは、上記の目的を達成できるよう、適切に入れなければなりません。
要は、視聴者にとって、見やすく、わかりやすく、ということです。
字幕・テロップのより詳細な分析や、字幕・テロップを入れる際の注意点等については、こちらの記事にまとめています。
4. 「カットの切り替え」を意識する
同じ構図の映像が続くと、どうしても視聴者は飽きてしまいます。
メンタリストのDaiGoさんなどは、ずっと同じ構図の動画を基本としているにも関わらず、視聴者を飽きさせない動画づくりをしている例と言えます。これは、圧倒的なトーク力と圧倒的な内容で、視聴者を飽きさせない動画にしている例といえます。
トーク力に自信のある方、内容の濃い動画を作成する方などは、そういう方法もあるにはあるでしょうが、これはかなりレベルの高い動画です。
初心者はまず、「カットの切り替え」を意識してみましょう。
カットの切り替えの方法は、
①映像の一部をズームする
②別アングルのカットを入れる
③関連する画像や映像を挿入する
④アイキャッチ(場面切り替え動画・画像)や、切り替えエフェクトを挿入する
⑤テロップ画面を挿入する
などがあります。詳細はこちらの記事で解説しているので、参考にしてみてください。
5. 「音」に気を付ける
「音」が映像のクオリティを決すると言っても過言ではないくらい、音が重要であると思ってください。
音割れしていないか、逆に聞き取りにくいほど小さくないか、声がこもっていないか、活舌がわるくなってないか、雑音は入っていないかなど、視聴者が音声を適切に聞き取れるかを確認しましょう。
音の編集については、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
6. BGMや効果音を入れてみる
BGMや効果音を入れている動画は、YouTubeでも、テレビでもよく見かけると思います。
BGMや効果音を効果的に使うと、映像全体の印象を変えることもできますし、メリハリをつけること、テンポをよくすることもできます。
BGMをつけるだけで感動的な雰囲気になったり、楽しげな雰囲気になったりします。笑うべき場面で効果音を入れたり、逆にBGMを切って無音にすることで、より面白く演出するケースもよく見ます。
このように、BGMや効果音は、うまく使うことで、動画のクオリティを格段に上げることができます。
ただ、使い方を誤ると、動画が返って見にくくなったり、素人感が出てしまうこともあります。
BGMや効果音については別の記事にまとめる予定です。。
以上が、基本の編集テクニック前編です。是非、後編の記事も参考にしてみて下さい。