Step-pedia

わかりやすく、深く。

これさえ守れば大丈夫!基本の編集テクニック10選 後編

今回は、基本の編集テクニックの後編です。前編はこちらをご参照ください。

 

f:id:step-pedia:20200509011556j:plain

 

 

7. 「明るさ」や「ホワイトバランス」を適切にする

 

暗すぎたり、明かり過ぎる動画、色が不自然な動画は見ていて気持ちの良いものではありません。

 

編集で修正するのは限界があり、画質も落ちてしまうため、出来る限り撮影時に適切に設定するようにしましょう。

 

 ただ、編集の際に最終チェックをし、最終手段として編集ソフトを使い、出来る限り見やすい動画を心がけると良いでしょう。

 

8. 回顧シーンや、妄想シーンなどは視覚的・聴覚的にわかりやすく

 

動画を作成する際、過去を振り返る回顧シーンや、妄想シーンなど、全く別の時間や空間を表現した映像を挿入することがあります。

 

例えば、以下のように、主人公と友人の会話のシーンで、会話の内容を一部映像で再現する表現などが考えられます。

 

①学校の放課後、主人公と友人が屋上で話しているシーン

  主人公「実は昨日さ・・・」

②昨日の出来事をあらわすシーン

  主人公が、電車の優先席に座っていると、おばあさんとおじさんが乗ってくる。

  主人公に対しておじさんが怒鳴る。

  おじさん「若者が何を座っとるんだ!」

  主人公が席を立つと、おじさんがすかさず席に座る。

③学校の放課後、主人公と友人が屋上で話しているシーン

  主人公「普通、おばあさんのためだと思うよな?」

  友人「それはひどいね。」

 

こういう編集をすると、映像としては、①今日→②昨日→③今日の順で表現されることになりますが、別の時間軸のシーンや、別の世界観のシーンを差し込んだ際、その映像が何を表現しているのかが意外と伝わらないことがあります。

 

上の例でいうと、①から②に飛ぶわけですが、「屋上での会話が終わって家に帰ってるシーンかな?」と思われる可能性があります。

 

また、例えば、②が「学校の屋上での昨日の出来事」であれば、更にわかりにくくなり、①から②への切り替わりを理解できても、②から③への切り替わりについていけない可能性も出てきます。

 

要は、初めて作品を見る人には思っている以上に伝わらないということを意識することが大切なのです。

 

こういった映像の差し込みの際は、以下の点を意識して、視聴者に(直感的に)適切に伝わる工夫がなされているかを確認しましょう。

 

⑴ 回顧シーンの前後のセリフがわかりやすいか

⑵ 回顧シーンと前後のシーンの情景や構図の違いはあるか

⑶ 回顧シーンの切り替わりに特殊なエフェクトや効果音を使ってみる

⑷ 回顧シーンにモノクロ等のエフェクトをかけてみる

⑸ 回顧シーンのみBGMを変えてみる

 

上記の5つの点を総合的に見て、回顧シーンであることが適切に表現できているかを確認するようにしましょう。

 

もちろん、⑶~⑸は、すべて必要ということではなく、あくまでも適切に表現できているか、ということが大事です。

 

ただ、あくまでも「直感的に」わかることが大切です。

 

「このセリフの後の映像だから回顧シーンとわかるだろう」という論理的なものだけだと、視聴者が集中していればわかるでしょうが、わかりやすいとは言えず、視聴者が少し気を抜いて見ているだけで、よくわからない動画となってしまうでしょう。

 

そして、YouTubeは、集中してみるものというより、どちらかというと気を抜いてみているケースが多いと思います。

 

上記の⑴~⑸を踏まえて、先ほどの例を少し変えた以下の例について、考えてみてください。

 

①学校の放課後、主人公と友人が屋上で話しているシーン

  主人公「お前、昨日そう話してただろ?確か・・・」

②昨日の出来事をあらわすシーン

  主人公「明日中間テストの返却だな。」

  友人「なあ、勝負しようぜ?負けたほうがここで好きな子の名前を叫ぶ。」

  主人公「言ったな?約束だぞ?」

  友人「おう。」

③学校の放課後、主人公と友人が屋上で話しているシーン

  主人公「ほら、約束しただろ?」

  友人「あぁ、あったな。あんな冗談、本気にしてたのか?」

 

この例だと、例えば②の映像の色合いを変えたり、切り替わり時に効果音を入れたりしないと、視聴者が適切に認識するのは困難かと思います。

 

9. オープニングとエンディングを入れてみる

 

 YouTubeを見たことある方であれば、オープニングとエンディングを入れている動画が相当数あることはご存知かと思います。

 

 これは必須ではないですが、動画のクオリティを高く見せたり、チャンネルとしての統一感を出したりする上で一定の意味を持ちます。

 

 また、エンディングについては、おすすめの動画を表示したり、チャンネル登録ボタンを表示するための動画の尺としても活用できる点でメリットがあります(エンディングがないと、表示する場合には本編に表示することになりますが、これは視聴者にとっては結構邪魔に思えたりします。)。

 

オープニングとエンディングは、概ね以下の3パターンかと思います。

 

 ①画像(と音楽)を入れてみる

 ②映像(と音楽)を入れてみる

 ③アニメーションを入れてみる

 

最も楽なのが①の方法です。チャンネル名を入れた画像を作り、フェード等のエフェクトでつなぐと、結構それっぽいオープニングやエンディングになります。

 

例えば、以下の例がありますので、参考にしてみてください。

 

①の例

さばいどるチャンネルさんのこちらの動画(エンディング)

②の例

③の例

ヒカキンさんのこちらの動画(オープニングが③、エンディングが②)

 

 

まずは自作してみるのがいいかと思いますが、オープニングとエンディングは繰り返し使えるものなので、長い目で見れば外注するのもありかと思います。

 

外注については別の記事にまとめる予定です。

 

10.こだわり過ぎない

 

いろいろと書きましたが、「こだわり過ぎない」ことも大切です。

 

最初からすべておさえるのは難しいかもしれませんが、撮影と編集を繰り返しているうちに、だんだんと慣れてくるものです。

 

少しずつ慣れながら、徐々にスキルアップしていきましょう。

 

 

以上が、基本の編集テクニックです。

 

また、他のYouTuberの動画や、テレビ番組などを、編集の観点から眺めてみると、いろいろな技術が詰まっていることに気が付かされます。これは大変勉強になるので、ぜひ色々な動画を分析してみてください。

このページへチップを贈る