1. はじめに
opoveの広報担当の方からご連絡をいただき、「opove APEX」というマッサージガン(筋膜リリースガン)の実機をご提供いただきました。本記事では、筆者が実際に2ヶ月半程度使用して感じた良い点・悪い点について紹介します。
なお、商品の提供を受けていますが、一人の消費者として忌憚のない感想を述べて良いという前提で商品を提供していただいています。
商品提供を受けている点はご留意いただきつつも、少しでもマッサージガン(筋膜リリースガン)購入の参考になれば幸いです。
また、当ブログではopoveから発売されている、「opove M3 Go」というマッサージガン(筋膜リリースガン)についても実機レビューをしていますので、以下の記事も参考にしてみてください。
2. opove APEXについて
⑴ opove APEXとは?
opove APEXとは、opoveが日本で2022年9月頃に販売を開始したマッサージガン(筋膜リリースガン)です。
カラー展開は、ブラック、シルバー、グリーンの3色となっております。今回ご提供いただいたopove APEXはブラックなので、本記事に記載している写真(Step-pedia撮影分)は、すべてブラックのものとなります。
ブラック(左)・シルバー(中央)・グリーン(右) 引用:Amazon
マッサージガン(筋膜リリースガン)には、①本体重量が500g以下の持ち運び重視のコンパクト・軽量モデル、②本体重量500g~1000g程度の値段・サイズ・パワーのバランスが取れたミドルレンジモデル(通常タイプ)、③本体重量1000g以上のパワーを重視した本格モデル(プロ向けタイプ)の大きく3つのモデルタイプがあります。
opove APEXの本体重量は約1040gであり、本格モデル(プロ向けタイプ)に分類されます。他の本格モデル(プロ向けタイプ)のマッサージガン(筋膜リリースガン)としては、MYTREX REBIVE PRO、HEYPER VOLT 2 Pro、Theragun Elite、Theragun PROなどがあり、これらは人気のある製品なので、他社製品と比較する際にはこれらの商品と比較すると参考になるでしょう。
opoveは後述の通り、「opove M3 Pro」という本格モデルを発売しており、opove APEXは2機種目の本格モデルの製品となります。
opove APEXの商品ページによると、今回新たに発売されたopove APEXはopove M3 Proをはじめとする他のopove製品に対するユーザーからのフィードバック等を参考に分析・検証を行い、開発されたモデルであるとのことです。
⑵ opoveって信頼できる会社?
opoveは、2018年に中国で設立された会社で、事業内容は、マッサージガン(筋膜リリースガン)を代表とする健康家電の企画・開発・販売・アフターサービスを行っています。
また、「OPTIMIZATION」と「LOVE」を企業理念としており、ブランド名は「OPTIMIZATION」「LOVE」が由来のようです。
現在は、日本、米国、カナダ、中国、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、スペイン9ヶ国で事業展開しており、opoveの広報担当の方によると、海外には、香港、シンガポール、アメリカ(シアトル)に拠点があるとのことです。
また、opoveが販売している「opove M3 Pro」は、アメリカでの出荷台数が累計30万台以上を記録しているとのことで、opoveがマッサージガンという分野において、グローバルな展開をし、実績を残していることがうかがえます。
また、日本においても「opove M3 Pro」、「opove M3 Go」、「opove APEX」と複数の機種を販売しており、今後さらなる展開が期待されます。
海外の拠点は上記の通り、香港、シンガポール、アメリカ(シアトル)の3拠点であり、今のところ日本には拠点はないそうですが、商品には日本語の説明書が付属しており、日本語での問い合わせ窓口が存在しているため、日本の拠点がなくても困ることはないと思います。
⑶ opove APEXのスペック
opoveの公式ページや説明書などに記載されている情報によると、opove APEXの基本的になスペックは以下の表の通りです。
商品価格(税込) | 26900円 | |
本体重量 | 1040g | |
本体サイズ | 横幅 | 156㎜ |
厚み | 82㎜ | |
高さ | 234㎜ | |
振幅 | 14.5㎜ | |
アタッチメント数 | 6 | |
振動段階 | 3段階 | |
振動レベル | レベル1 | 約1600回/分 |
レベル2 | 約2000回/分 | |
レベル3 | 約2500回/分 | |
耐圧力 | 22㎏ | |
音圧 | ー | |
稼働時間 | 4~8時間 | |
充電時間 | 2~3時間 | |
電源供給元 | ACアダプター | |
定格電源 | DC 25.2V1A | |
バッテリー | 2500mAh×6 | |
バッテリー交換 | 不可 | |
生産国 | 中国 | |
保証 | 1年間 |
音圧(㏈)についてopoveに問い合わせて確認しましたが、残念ながらデータはないとのことでした。
opove APEXのやや特殊な点としては、以下の写真のように電源スイッチと振動レベルスイッチの2段階に分かれていることです。使用する際には、まず①電源スイッチをONにして待機状態にして、その後②振動レベルスイッチを押すことで振動レベルを調整します。他のマッサージガンを使い慣れている方は、最初操作が分からずに少し戸惑う可能性がありますが、一度使い方がわかれば特に問題はありません。使用してみた感想としては、特にメリットでもデメリットでもないという印象です。
⑷ opove APEXの同梱物
opove APEXの同梱物は、以下の通りです。
同梱物 | 個数 |
APEX本体 | 1台 |
ACアダプター | 1本 |
アタッチメント | 6種類 |
取扱説明書 | 1冊 |
収納ケース | 1個 |
アタッチメント収納ケース | 1個 |
opove APEX本体と本体に取り付けるアタッチメントが6種類付属しているほか、専用のACアダプターも付属しており、使用するために必要な物はすべて付属しています。また、充電された状態で発送されてくるため、到着後すぐに使い始めることができます。
また、全ページ日本語の説明書が付属しており、翻訳ソフトによって翻訳されたような日本語ではなく、しっかりとした日本語で記載されています。
一式を収納できる専用の収納ケースと、アタッチメントを収納できるアタッチメント収納ケースが付属しています。写真のように一式が収納でき、アタッチメント収納ケースは取り外して持ち運ぶことも可能です。
アタッチメント収納ケースには、以下の写真のようにアタッチメントが収納されています。
3. opove のおすすめポイント
⑴ 購入しやすいリーズナブルな価格
まず最初におすすめするポイントは、本格モデルのマッサージガン(筋膜リリースガン)としてはリーズナブルな価格であることです。
opove APEXは、26,900円(税込)であり、一見すると安い価格ではないと感じますが、同じ本格モデルである、MYTREX REBIVE PRO(85800円)、HEYPER VOLT 2 Pro(56000円)、Theragun Elite(49500円)、Theragun PRO(69300円)などのマッサージガン(筋膜リリースガン)と比較すると、1/2〜1/3程度の価格であり、かなりリーズナブルな価格であることがわかります。
プロ向けの本格モデルのマッサージガン(筋膜リリースガン)の購入を検討しているものの、他の本格モデルの製品は高額すぎてためらっている方も多いかと思います。
上記の通り、opove APEXは本格モデルとしては非常に安いため、値段を理由に本格モデルの購入をためらっている方におすすめです。
⑵ 人間工学に基づいた持ちやすさ
マッサージガン(筋膜リリースガン)は振動する先端部分を身体に押し当てる機器であり、マッサージガン(筋膜リリースガン)を使う際にはしっかりと持ち手部分を持っている必要があります。そのため、持ちやすさというのは、マッサージガン(筋膜リリースガン)において非常に重要な点です。
opove APEXの商品ページによると、opove APEXは持ち手に45度の傾斜があるようなデザイン設計になっており、この傾斜は、人間工学に基づいた持ちやすい傾斜となっています。opove APEXを持った際に、合谷(ごうこく)という手の甲側の親指と人差し指の骨が交差するくぼみの部分がopove APEXの重さを支える役割を果たすようになっている(ちょうど、以下の右側の写真のような形状が、以下の左側の写真のように手にフィットする)ため、指や指関節の負担が減ります。
実際に使用してみた感じ、かなり持ちやすく、上の左側の写真のように、合谷がopove APEXの重さをある程度支えてくれるため、思ったほど重さを感じませんでした。
⑶ 重すぎない適度な重量
マッサージガン(筋膜リリースガン)は、痛みの原因となっているトリガーポイントと呼ばれるコリに重点的に押し当てることが効果的であるとされています。
マッサージガン(筋膜リリースガン)は、振動する機器であるため、マッサージガンを身体に押し当てた際に、身体からマッサージガンを押し返してくる力が発生します。
そのため、本体の重量が軽いマッサージガン(筋膜リリースガン)だと、本体重量が軽い分、しっかりと押し込む必要がありますが、重量があるマッサージガンは、押し込む力は少なくて済みます。
そのため、マッサージガン(筋膜リリースガン)にはある程度の重量があった方がいいといえます。
一方で、重くなりすぎると扱いづらくなってしまうため、重量と扱いやすさのバランスが重要となってきます。
opove APEXのカタログ重量は1040gであり、約1㎏と決して軽いとはいえない重量ですが、筆者が実際に使用した感想としては、上述の人間工学に基づいた設計のおかげで重さを感じづらいのも相まって、思ったほどの重量は感じなかったです。
また、重量1kgを超えているので、押し込む力はそこまで必要とせず、重量と扱いやすさのバランスがちょうどいいと感じました。
また、他の主要な本格モデルのマッサージガン(筋膜リリースガン)は、MYTREX REBIVE PRO(1500g)、HEYPER VOLT 2 Pro(1180g)、Theragun Elite(1000g)、Theragun PRO(1300g)となっており、これらと比較するとopove APEXは本格モデルのマッサージガン(筋膜リリースガン)の中でも軽量な方であることがわかります。
なお、opove APEXの本体重量は、メーカー表記で1040gとなっており、実測では上記写真の通り、アタッチメント未装着の状態で1043gとなっています。
また、球型のアタッチメントを装着した状態の実測値は1067.8gだったので、実際にマッサージガン(筋膜リリースガン)を使用する際には、こちらの重量を目安にするといいでしょう。
⑷ 幅広い振動数と振動レベル
① 調整幅の広い振動数
opove APEXの振動数は最小振動数が約1600回/分、最大振動数が約2500回/分であり、最小振動数と最大振動数の差が約900回/分となっています。
opove APEXと他の同タイプの製品の最小振動数、最大振動数、振動数の幅は以下のようになります。
商品名 | 最小振動数(回/分) | 最大振動数(回/分) | 振動数の幅(回/分) |
opove APEX | 1600 | 2500 | 900 |
MYTREX REBIVE PRO | 2100 | 3300 | 1200 |
HEYPER VOLT 2 Pro | 1700 | 2700 | 1000 |
Theragun Elite | 1750 | 2400 | 650 |
Theragun PRO | 1750 | 2400 | 650 |
振動数が大きくなるほど、皮膚表面への負担が増えるため、必ずしも最大振動数が大きければ大きいほどいいというわけではなく、後述の振幅と合わせて適切なバランスのマッサージガン(筋膜リリースガン)を選択する必要があります。
なお、最大振動数や振幅の幅が大きくなるほど皮膚の表面への負担が大きくなるためか、振幅が大きいマッサージガン(筋膜リリースガン)ほど最大振動数は小さくなる傾向にあります。
opove APEXは他の本格タイプと比較すると、最小振動数が最も低いのが特徴で、後述の振幅も相まって、振動をしっかりと深部まで伝達し、筋肉やコリをじっくりとほぐすことが可能です。
最大振動数は、MYTREX REBIVE PROやHEYPER VOLT 2 Proと比較すると少ないですが、opove APEXはこれらの製品より振幅が大きいため、トータルでは十分な性能であるといえます。
② 調整可能な振動レベル
opove APEXは3段階に振動レベルを調整することができ、各振動レベルでの振動数は以下の通りになります。
レベル1:約1600回/分
レベル2:約2000回/分
レベル3:約2500回/分
他の同タイプの製品は、MYTRE X REBIVE PRO(5段階)、HEYPER VOLT 2 Pro (5段階)、Theragun Elite (5段階)、Theragun PRO (5段階)であるため、細かく振動レベルを調整したい方にはopove APEXの3段階では物足りなく感じるかもしれませんが、振動レベルの調整幅は3~5段階程度のマッサージガン(筋膜リリースガン)が多く、opove APEXは十分な振動レベルの調整機能があるといえます。
また、マッサージガン(筋膜リリースガン)の振動レベルの調整方法は、振動レベルボタンを押すごとに振動レベルを上昇させる作りのものが多く、あまり振動レベルの段階が多すぎても、振動レベルの調整が手間になってしまうこともあるので、3段階あれば十分であり、またむしろ便利であると思います。
⑸ 深くまで振動が伝わる振幅
振幅とは、マッサージガン(筋膜リリースガン)の先端部分の振動幅のことです。
マッサージガン(筋膜リリースガン)は振幅が大きいほど、筋肉の深い部分まで振動を伝えることができるとされています。そのため、筋肉をしっかりとほぐしたい方や、筋肉量の多い方は振幅が大きいマッサージガン(筋膜リリースガン)を選択するといいでしょう。
ミドルレンジ(通常タイプ)のマッサージガン(筋膜リリースガン)は6㎜から10㎜程度の振幅の製品が多く、本格タイプのマッサージガン(筋膜リリースガン)はミドルレンジ(通常タイプ)以上の振幅の製品が多い傾向にあります。
opove APEXの振幅は14.5㎜となっており、他の同タイプの製品が、MYTREX REBIVE PRO(10㎜)、HEYPER VOLT 2 Pro(14㎜)、Theragun Elite(16㎜)、Theragun PRO(16㎜)であることから、Theragunシリーズの製品に次いで振幅が大きいことがわかります。
opove APEXは振幅が大きく、より筋肉の深くまで振動が伝わるため、筋肉量の多い方はもちろんですが、そうでない場合でも主に筋肉量の多い部位をほぐしたい方などに、特におすすめです。
記事執筆時点で、筆者の手元にある他のマッサージガン(筋膜リリースガン)は、通常タイプのMYTREX REBIVE(8㎜)とopove M3 Go(10㎜)ですが、それぞれ振動の到達の程度は違うと感じます。自身の用途に応じて適切な振幅のマッサージガン(筋膜リリースガン)を選択することが重要となります。
なお、力強さを求める方は、最大振動数を重視しがちなのですが、実際に使用してみると、実は最大振動数ではなく振幅が重要なことがわかります。
最も「強く」をイメージするのであれば、振幅が大きいものを選び、低めの振動数で動かすのが良いと思います。振幅が小さいほど、そして振動数が大きいほど、「叩き」より「揺らす」イメージに近くなります。
筆者は週1~2回程度、トレーニングやランニングをするのですが、下半身などの筋肉量が多い部位に押し当てた場合、opove APEXが最も深部まで振動が伝わり、ほぐれるような感覚がありました。
デスクワークによる身体の不調程度であれば、それほど振幅の大きいマッサージガン(筋膜リリースガン)である必要はないかもしれませんが、筋肉量が多い方や、特に強いコリに悩んでるような方は、opove APEXのような振幅の大きいマッサージガン(筋膜リリースガン)を検討するといいかと思います。
⑹ 長い稼働時間
opove APEXの稼働時間は4~8時間となっています。
他の本格タイプの製品の稼働時間は、MYTREX REBIVE PRO(6時間)、HEYPER VOLT 2 Pro(3時間)、Theragun Elite(2時間)、Theragun PRO(4時間)であるため、opove APEXが稼働時間の長いマッサージガン(筋膜リリースガン)であることがわかります。
運動場所への持参など、持ち運びする方にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。
稼働時間に4~8時間と幅があるのは、振動レベルや加圧の程度などによって、変動するためで、opoveに問い合わせて確認したところ、各振動レベルのみで使用した場合の稼働時間は概ね以下の通りとなるとのことでした。
レベル1のみ:8時間
レベル2のみ:6時間
レベル3のみ:4時間
なお、マッサージガン(筋膜リリースガン)は加圧等の条件によって稼働時間が変動するため、表記されている稼働時間はあくまでも目安です。
⑺ 十分な耐圧力
耐圧力とは何㎏までの力を加えても問題ないかという指標のことで、耐圧力以上の力を加えると、マッサージガン(筋膜リリースガン)が正常に動作しなかったり、止まってしまってしまうこともあります。
耐圧力が低いマッサージガン(筋膜リリースガン)だと、強く押し込むことができず、深いところまで振動を伝えることが困難なこともあり、マッサージガン(筋膜リリースガン)を選ぶうえで、耐圧力は重要な要素であるといえるでしょう。
重要な要素でありながら、耐圧力が表記されているマッサージガン(筋膜リリースガン)は少なく、耐圧力が表記されているだけでも十分なメリットといえます。
opove APEXの耐圧力は22㎏となっています。
通常タイプのマッサージガン(筋膜リリースガン)の中で、耐圧力が表記されている製品は主にopove M3 Go (14㎏)やTheragun Prime(13㎏)ですが、これらと比べるとopove APEXは本格タイプのマッサージガン(筋膜リリースガン)らしく、かなり耐圧力があることがわかります。
また、耐圧力が表記されているマッサージガン(筋膜リリースガン)としては、Theragun Elite(18㎏)、Theragun PRO(27㎏)があり、Theragunの最上位モデルであるTheragun PROの27㎏と比較すると劣りますが、Theragun Eliteが18㎏であることを考えると、opove APEXの22㎏という耐圧力は十分高水準であることがわかります。
また、これらのTheragunシリーズの値段が、Theragun PRO(69,300円)、Theragun Elite(49,500円)、Theragun Prime(38,500円)であるのに対して、opove APEX(26,900円)であることを踏まえると、opove APEXの耐圧力は圧倒的にコストパフォーマンスが高いことがわかります。
⑻ 安全機能
opove APEXには安全のため、30分以上使用すると待機状態に戻るという記載が説明書にあります。うっかり切り忘れて電源を消費し切ってしまったり、気が付かずにバックの中で稼働し、使いたい時に使えないといったことを防ぐことができますし、連続稼働による発熱等も防ぐことができるため、安心して使用できます。
⑼ 種類豊富なアタッチメントが付属
opove APEXには、6種類のアタッチメントが付属しています。
アタッチメントの種類が豊富なため、使用する部位や好みなどに応じて、適切なアタッチメントを選択することが可能です。
マッサージガン(筋膜リリースガン)は使用してみて初めて分かることも多く、また、人によって筋肉量や身体の不調も違いがあるため、適切なアタッチメントは違うこともあります。
種類が豊富であることは、その分様々な選択肢を試すことができ、自身にとって適切なアタッチメントを見つけられる可能性が高まるということなので、大きなメリットといえるでしょう。
⑽ 2種類の収納ケースが付属
opove APEXには①一式を収納可能な収納ケースと②アタッチメント収納ケースの2種類の専用ケースが付属しています。
① 一式を収納可能な収納ケース
本体、ACアダプター、アタッチメント収納ケースをまとめて収納することができます。
マッサージガン(筋膜リリースガン)は精密機器なので、収納ケースに保管できるほうが安心できます。
また、上部に取手が付いているので、持ち運びたいときは一式をケースごとそのまま持ち運ぶことができます。
一式すべてを収納した状態の重量は実測で1987.3gでした。
ただ、約2㎏なので、普段から持ち歩くには少々重いため、自宅での保管時や、他の荷物がないとか、外出時におけるマッサージガンの重要性が高い時、などの使用が中心になるでしょう。
② アタッチメント収納ケース
opove APEXには、アタッチメントのみを収納可能な収納ケースが付属しており、①のケースにアタッチメント収納ケースごと収納することが可能です。
①の収納ケースは大きいので、日常的にマッサージガンを使用したい場合は、置き場所に困ることもあります。そのため、アタッチメントだけ別に保管でき、また別で持ち運ぶことができるのは便利だと感じます。
なお、アタッチメント一式を収納した状態のアタッチメント収納ケースの重量は実測336.8gでした。
⑾ 保証と複数の問い合わせ窓口がある
① 1年の保証付き
opove APEXは1年間保証があり、説明書にある「無料修理規定」を満たしている場合は、購入日から1年間無料で修理を受けることができます。
マッサージガン(筋膜リリースガン)は振動で本体に負担がかかる電子機器で、かつ高価な商品なので、メーカー保証があるのは安心できます。
ただし、説明書には以下の記載があるため、一般家庭用以外での使用を検討している方は、留意しましょう。
ただし、一般家庭用以外(例えば業務用など)に使用された場合は、保証期間内でも「有償」とさせていただきます。
また、保証の対象は本体とACアダプターとなっており、それ以外の、収納ケース、アタッチメント、アタッチメント収納ケースについては無料修理の対象外となっており、opoveに問い合わせたところ、これらについては有償での対応となるとのことでした。
なお、アタッチメントは、別途販売もされています。
② 複数の問い合わせ手段がある
opoveへの問い合わせはWeb、LINE、メールで可能で、修理についてや、その他問い合わせたいことはこれらの問い合わせ窓口へ連絡しましょう。
複数の問い合わせ窓口があるため、自身に合う問い合わせ方法を選択することが可能です。
受付時間は10:00~19:00(土日・祝日・夏季休暇・年末年始を除く)です。
なお、opoveに確認したところ、海外法人のため電話の問い合わせ窓口は設けていないとのことでしたので、問い合わせたい場合は、上記問い合わせ窓口に連絡しましょう。
4. opove APEXの気になるポイント
⑴ 持ち運びにくい重さ・サイズ感
収納ケースに一式収納した状態の総重量が約2㎏かつ大きさも上記写真のように2リットルペットボトル約2本分ほどの大きさ(厚みは同程度)なので、普段会社等に持っていくには重く、大きい製品であるといえます。もっとも、本格タイプのマッサージガン(筋膜リリースガン)は基本的に本体サイズの大きい製品が多いため、opove APEX特有のデメリットというわけではなく、本格タイプの製品に共通する特徴といえます。
スーツケースを使うような旅行であれば、持っていけなくはないかと思いますが、かなりスペースはとることになります。
また、収納ケースのサイズが大きいため、普段部屋に保管しておく場合にもスペースが必要になります。
収納ケースから出して保管する場合にも、本体が大きいため、すぐに使えるように普段から机の上に置いておくには邪魔なサイズといえます。
一方で、本体が大きくて重い分、しっかりとした作りであるともいえるので、特徴を理解していれば問題ないといえます。
なお、下記写真のように置けば自立します。
⑵ オイルが滲み出ることがある
opove APEXは、使い始めの時期にアタッチメント差込口からオイルが滲み出ることがあります。垂れてくるような感じではなく、アタッチメント差込口に触れるとオイルが付着してしまうような状態です。
上記左写真の赤丸部分の振動部分と本体部分の間から滲み出て、上記右写真の振動部分の先端周辺にオイルが付着していることがあるようなイメージです。
このオイルが滲み出るような現象については、説明書の「お手入れ方法」に以下のような記載があります。
アタッチメント差込口付近に少量のオイルがにじみ出ることがありますが、機器内のグリースによるもので、本体の故障ではございません。ティッシュなどで拭き取ってお手入れをしてください。
opoveに問い合わせて確認したところ、にじみ出るオイルの量が少量であれば、頻度問わず正常の範囲内であるとのことで、逆に大量のオイルがにじみ出たり、明らかに異常であると感じた場合は、カスタマーセンターに連絡をすれば対応していただけるとのことでした。
また、この現象については使用していくうちに少しづつ落ち着いていくとのことで、実際に筆者は2ヶ月半程度使用していますが、当初に比べると明らかに量と頻度が減っています。
1ヶ月を過ぎたあたりから、徐々に症状が落ち着いてきて、2ヶ月経過してからは、手に付着することはほとんどなく、ティッシュで拭き取るとごく少量が付着するような状態に落ち着いています。
オイルが滲み出るといっても、垂れてくるわけではなく、アタッチメントを取り外そうとしたときにアタッチメント差込口付近に触れてしまうと手に付着するといった感じなので、アタッチメントを交換する際は、事前にアタッチメント差込口付近をティッシュ等で拭くなどの工夫をすれば問題はないかと思います。
また、上記の通り、徐々に落ち着いてくるため、この現象について過度に心配する必要はないかと思います。
⑶ バッテリー交換ができない
opove APEXはバッテリー交換不可となっています。
もっとも、多くのマッサージガン(筋膜リリースガン)はバッテリー交換不可であり、HEYPER VOLT 2 Pro、Theragun Eliteなどもできません。
そのため、opove APEX特有のデメリットではなく、マッサージガン(筋膜リリースガン)という製品全体の特徴といえます。
ただ、本格タイプのマッサージガン(筋膜リリースガン)の中にはバッテリー交換可能な製品もあるので、どうしても、バッテリー交換にこだわるのであれば、opoveから販売されているopove M3 ProやMYTREX REBIVE PRO、Theragun PROのようなバッテリー交換可能なマッサージガンの購入を検討するといいでしょう。
説明書によると、opove APEXのバッテリーは、フル充電サイクルを500回繰り返したときに、本来容量の80%を維持できるようにされている旨の記載があります。
opove APEXは稼働可能な時間が長く、その分充電が必要な頻度は減るため、バッテリー交換ができなくても、十分長く使っていけるでしょう。
⑷ 充電中は使用できない
opove APEXは充電中は使用できない設計で、電源スイッチをONにすることはできますが、振動レベルスイッチを押しても振動しないようになっています。
そのため、使用する場合はあらかじめ充電しておく必要があります。
もっとも、多くのマッサージガン(筋膜リリースガン)は充電中は使用できない製品が多く、opove APEX特有のデメリットではなく、マッサージガン(筋膜リリースガン)全体の特徴といえるでしょう。
マッサージガン(筋膜リリースガン)は身体の様々な場所に押し当てて使用するため、充電中にも使用できるようにするためには、かなり長い電源ケーブルが必要であり、また、振動部分にケーブルが挟まってしまうなどの危険が考えられるため、充電中は使用できないようになっているのだと思われます。
opove APEXは充電された状態で発送されてくるため、製品購入後は充電せずにそのまますぐに使用することができます。また、バッテリー残量もランプで表示されているため、充電中に使用できなくて困ることはないかと思います。
5. opove APEXに関する総評
opove APEXはプロ向けの本格タイプのマッサージガン(筋膜リリースガン)であり、他のMYTREX REBIVE PRO、HEYPER VOLT 2 Pro、Theragun Elite、Theragun PROなどと比較しても、高水準なスペックの製品であることがわかります。
加えて、MYTREX REBIVE PRO(85,800円)、HEYPER VOLT 2 Pro(56,000円)、Theragun Elite(49,500円)、Theragun PRO(69,300円)、opove APEX(26,900円)という価格を考えると、本格タイプのマッサージガンを検討している方におすすめの商品であるといえます。
発売したばかりの商品であるため、耐久性についてはまだわからない部分が多いですが、筆者が実際に実機を使用した感じでは、しっかりとした作りであると感じました。耐久性の点も、opoveは、opove M3 Proでの実績があり、opove APEXはopove M3 Proの改良版でもあることから、十分な水準と考えられる、また、少なくとも一年の保証が付いているので、この点で安心できます。
筆者は2ヶ月半程度の期間の間、週に2~3回、1回あたり数分程度使用していますが、今のところ特に破損や故障はありません。
6. この記事の結び
opove APEXは高水準な本格タイプのマッサージガン(筋膜リリースガン)でありながら、リーズナブルな価格の製品です。
本格的なマッサージガンが欲しいという方には筆頭候補に挙げるべき機種と言えるでしょう。
また、以下の記事では、opoveから発売されているミドルレンジ(通常タイプ)のマッサージガン(筋膜リリースガン)であるopove M3 Goの実機レビューをしているので、そちらも参考にしてみてください。
マッサージガン(筋膜リリースガン)には、様々なタイプがあり、その中から自分に合ったマッサージガン(筋膜リリースガン)を選択するのが重要です。
以下の記事ではおすすめのマッサージガン(筋膜リリースガン)をまとめているため、そちらもぜひ参考にしてみてください。
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