1. はじめに
近年のキャンプブームで、焚き火をしたいと考える方も増えているのではないでしょうか。
しかし、焚き火は、その熱によって土壌の生物・微生物等に悪影響を与えたり、焚き火後に放置されて景観を乱したりするものであり、最近ではマナー違反キャンパーの存在も問題視されつつあります。また、多くのキャンプ場で、土壌やキャンプ場の保護のため、直火を禁止しています。
そのため、焚き火は、きちんとルールを守って行う必要があります。
そこで必須のアイテムとなるのが、焚き火台です。焚き火台は、大小さまざまなものがありますが、今回は、ソロキャンプ~数人のキャンプでのメインの焚き火台や、大人数のキャンプでのサブの焚き火台として使える比較的軽量でコンパクトなモデルである、TokyoCampの焚き火台をご紹介します。
ご存じの方も多いかと思いますが、軽量かつコンパクトなモデルの代名詞として「ピコグリル398」があります。長らくピコグリル398一択といえる時代が続いてきましたが、最近ではTokyoCamp 焚き火台がキャンパーに人気を博しており、今では、ピコグリル398かTokyoCampかの2強といっていいと思います。
そこで、以下では、ピコグリルとの比較も交えつつ、キャンプの新定番と言えるTokyoCampの焚き火台をご紹介します。
2. TokyoCamp 焚き火台のおすすめポイント
⑴ 1台4役のマルチな活躍
TokyoCampの焚き火台は、両サイドにフレームが付いているため、①焚き火台はもちろん、②焼き網を置いてBBQコンロとして使用したり、③鉄板を置いて鉄板焼きを楽しんだり、④付属のスピットを利用して、鍋等の熱源として使うことができます。
✔ 焚き火台
✔ BBQコンロ
✔ 鉄板焼き
✔ 調理用熱源
荷物のかさばりがちなキャンプにおいては、焚き火台だけでなく、様々な用途に使えることは大きなメリットといえます。
⑵ 堅牢なつくり
TokyoCampの焚き火台は天板が厚くできており、また、フレームも太いため、非常に安定した自立が可能です。軽量さを重視してやや華奢な作りとなっているピコグリルとの大きな違いの一つといえます。
薪は意外と重く、また、調理用の熱源として使う場合には、鍋や食材の重量も支える必要があります。火を扱うものであることも考えれば、焚き火台の安定感は重要なポイントといえるでしょう。
TokyoCampの焚き火台は、耐荷重10㎏までのテストもされており、薪や鍋の重さを十分支えることができ、ダッチオーブンのような少し重めの器具を使った料理も問題なく楽しむことができます。
また、120時間の燃焼テストもクリアしており、長時間の焚き火も安心して行うことができます。
⑶ コンパクトかつ軽量な作り
TokyoCampの焚き火台は、天板(写真左下)と土台フレーム(写真左上)、上部フレーム(写真右上)、スピット(写真右中央)で構成されており、ほぼA4サイズの専用ケース(写真右下)に収納することができます。
天板は、2枚の板を組み立てることで、1つの天板になります。
収納した状態は完全に平面とまではいきませんが、ある程度平らで、サイズもA4なので、スタッキングの際にスペースを確保しやすく、邪魔になりにくいのもポイントです。
⑷ わずか「15秒」でできる組み立て
キャンプでは、テントの組み立てや、火起こし、食材の準備など、思った以上にやることがあります。そのため、キャンプ道具の一つ一つの組み立ての時間もばかになりません。
TokyoCampの焚火台は、フレームを組み合わせて、支柱に天板を置くだけなので、設置もわずか15秒と、すばやく簡単にできます。
⑸ スタイリッシュなデザイン
おしゃれなキャンプグッズがあるとキャンプの気分も盛り上がります。また、写真を撮る機会も多いでしょうから、やはりキャンプグッズはデザインも重要です。
TokyoCampの焚き火台は、実用性も兼ね備えつつ、かなりスタイリッシュなデザインとなっています。
専用のケースも、TokyoCampのおしゃれなロゴがあしらわれており、持っていてかっこいいキャンプアイテムといえるでしょう。
⑹ 価格が安い
Tokyo Campの大きな魅力の一つは、価格が安いことです。
ピコグリル398の値段が約14000円と高額であるのに対し、TokyoCampの焚き火台は4980円と、ピコグリルの半分以下の値段で購入することができます。
⑺ 薪を置きやすい
堅牢な作りであることや、天板の傾斜が小さく、比較的平面に近いので、大きな薪でもそのまま置きやすい構造になっています。
また、天板からスピットや網を置く場所まで距離があるため、大きな薪を置いても問題なく調理をすることができます。
比較的大きな薪でも、写真のようにすっぽり収まるうえ、写真の左右には仕切りがないため、両サイドにはみ出す形で置くことができ、長い薪でも切ったりすることなく使用することができます。
キャンプ場で販売している薪が長いものであったり、拾ってきた木が長いものであったりすることはよくあることである一方、薪を切るのは大変な労力を要するので、この点はとても重要な点といえます。
⑻ 燃焼効率がいい
遮るものがなく、天板に空気を通すための穴が大きめにあいているので、空気の通りがいいため、燃焼効率が高い設計になっています。
そのため、大きな薪でも問題なく燃やすことができます。
⑼ 火の燃え具合を視認しやすい
周りを遮る囲いのようなものはないので、火の燃え具合を目で確認しやすいです。
そのため、焚き火の鑑賞を十分に楽しむことができます。
⑽ 火力調整が可能
TokyoCamp焚き火台はオプションパーツを購入することで、熱源からの高さを調節することができます。
オプションパーツは、もともと付属しているパーツより短いので、炭や、小さめの薪を使う場合などに、より熱源に近い状態で料理することができます。
炭や、小さな薪での料理をメインに考えている方は、オプションパーツの購入も検討するといいでしょう。
⑾ 安心の日本メーカー
TokyoCamp焚き火台は、大阪に拠点を置く合同会社DRiveが販売しており、公式サイトから、日本語での問い合わせが可能です。
メーカー保証の適用などについても直接問い合わせることができるので、安心といえるでしょう。
⑿ メーカー保証
キャンプ製品にはめずらしく、購入後90日もの長期間、メーカー保証があります。初期不良はもちろん、何度か使用して製品の欠陥が生じたり、気が付いた場合には、対応してもらえるため、安心の製品といえます。
⒀ 天板交換が可能
天板は、直接薪をくべるため、負荷がかかりやすく、また汚れ安いパーツです。特に、バーベキューコンロとして使用する場合には、油による汚れ等も気になります。
もちろん、洗ってきれいにすることはできますが、それなりに使い込むと、新しくしたい場合もあるかと思います。
TokyoCampの焚き火台は、天板のみ購入できるため、天板を新しくしたくなった場合は、交換用の天板を購入することで、天板だけ新しくすることができます。
本体丸ごと購入する必要がないため、コストを抑えることができます。
3. TokyoCamp 焚き火台の気になったポイント
⑴ 収納袋のサイズが小さい
収納袋のサイズが本体がギリギリ入る程度のサイズになっており、上手く収納しないと蓋が閉まらないことがしばしばあったため、もう少し余裕のあるサイズだとよかったなと感じます。
もっとも、慣れてしまえば問題なく収納できるため、大きな問題とまでは言えないと思います。
⑵ 灰が下に落ちやすい
燃焼性アップのため、天板に穴が大きめにあいています。
そのため、灰や燃えカスなどが焚き火台の下に落ちやすいです。熱や燃えている炭の破片から地面を守るために、焚火台専用プレートや、焚き火シートは必須です。
⑶ ピコグリルの2倍以上の重量
ピコグリル398の本体重量は365gなのに対して、TokyoCamp 焚き火台の本体重量は965gとなっています。比較すると、TokyoCamp 焚き火台のほうが600g重いのがわかります。
ただ、1㎏を切っており、焚火台としては十分軽いものと言えます。また、ある程度の重さは、堅牢性の裏返しでもあるといえるので、ピコグリルを選ぶか、Tokyo Campの焚火台を選ぶかは好みや、キャンプの目的によって選ぶべきものといえるでしょう。
4. 合わせてチェックしたい関連商品
⑴ オプションパーツ
天板からスピットや網を置く場所まで距離があるので、小さい薪や炭で調理をする場合は熱源が遠くなってしまい、調理しずらさを感じる場合があります。
調理をする際は小さい薪や炭をメインに使うことが多い方は、通常よりも3㎝ほど低くなるオプションパーツの購入を検討するのがおすすめです。
通常よりも低くなるので、熱源に近くなり、小さい薪や炭での調理がしやすくなります。
⑵ 焚き火台用 プレート
TokyoCamp 焚き火台は燃焼効率向上のため、天板に大き目の穴があります。
そのため、灰や燃えカスなどが穴から下に落ちやすい設計となっているので、地面へのダメージを防ぐために焚き火シートや焚き火プレートが必須です。
TokyoCampの焚き火台用プレートはTokyoCamp 焚き火台のために作られており、焚き火台がピッタリはまるようになっています。
また、プレートはA4サイズに折りたたむことができるので、コンパクトに収納して持ち運ぶことが可能です。
⑶ 焚き火台用 プレート専用スタンド
焚き火台は長時間の焚火をするため、地面に熱が伝わり、ダメージを与えてしまうということが生じます。焚き火プレートや焚き火シートを敷いても限界があり、やむを得ず芝生上で焚き火をする場合など、特に気を使いたい場合には、地面からの距離をとることが有用です。
TokyoCampのプレート専用スタンドは、上記⑵の焚き火台プレートと組み合わせて使う専用スタンドで、地面から約6.5cmの高さを出すことができ、3面の放熱口から熱を外に逃します。地面へ熱が伝わりにくくなり、地面へのダメージを軽減できます。
⑷ 焚き火台用 網
網があれば焚き火でBBQを楽しむこともできます。
TokyoCampの網はTokyoCamp 焚き火台のフレームに引っかかるように設計されているので、簡単に設置することができ、また、ずれ落ちる心配もありません。
網を設置しても、スペースにはまだ余裕があるので、横にスピットを設置して他の料理をすることもあります。
⑸ ウィンドウスクリーン
TokyoCamp 焚き火台はフレームと天板のシンプルな作りになっており、風の通りがいいです。
しかし、風を遮るものがないので、強風に吹かれると、灰や燃えカスなどが飛び散ってしまいます。また、風が吹くと、鍋などの過熱をしている場合には、効率が悪くなります。
風を防ぎたい場合には、専用のウィンドスクリーンを活用するといいでしょう。
⑹ 焚き火台天板 交換用
TokyoCamp 焚き火台は頑丈なつくりではありますが、間違えてツメの部分を追ってしまったり、何度も繰り返し使っていると汚れ具合が気になってくることもあるでしょう。
その場合は、交換用の天板も販売されているので、そちらを購入することで、天板だけを新しいものに換えることができます。
⑺ TokyoCamp焚き火台専用の極厚鉄板
鉄板があれば焚き火で鉄板焼きを楽しむこともできます。
TokyoCampが出している鉄板ではありませんが、ZEOORの鉄板は、TokyoCamp 焚き火台のフレームの四隅に引っかけられるように設計されたTokyoCamp焚き火台専用鉄板です。そのため、簡単に設置することができ、また、ずれ落ちる心配もありません。
鉄板には、①一般的な鉄板である一枚板の穴のないタイプと、②余分な脂を落とすことができ、また、炭火の香りも楽しむことができる穴のあるタイプがあります。また、焚き火台全面分のサイズと、ハーフサイズがそれぞれあるため、豪快に調理したい、映える写真を撮りたい方は全面サイズ、荷物を減らしてコンパクトに楽しみたい方はハーフサイズなど、用途に合わせて選ぶことができます。ハーフサイズを使用すれば、鉄板を設置しても、スペースにまだ余裕があるので、横にスピットを設置して他の料理をすることもできます。
また、鉄板の厚みは、4.5mmのタイプと、6mmのタイプがあります。鉄板は、厚ければ厚いほど良いとされていますが、家庭で鉄板を楽しむ場合には、鉄板の良さを生かしつつ、取り扱いやすいサイズである4mm~6mmが適切と考えられており、いずれもちょうどよいサイズといえるでしょう。これ以上薄いと、保温性が低く、耐久性も下がるため、鉄板焼きとして適切ではなくなり、他方でこれ以上厚いと、余熱に時間がかかり、また重すぎるため扱いにくいとされています。よりコンパクトに4.5mmを選ぶことも、少しこだわって6mmを選びことも可能です。
以下の記事にてレビューしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
5. この記事の結び
焚き火台は長時間火に直接触れる道具なので、熱による変形などの懸念があるため、焚き火台の耐久性は非常に重要なポイントになってきます。
TokyoCamp焚き火台は堅牢なつくりかつコンパクトでありながら、5000円程度で購入できる非常にコストパフォーマンスの良い商品だと思います。
ソロや少人数で使う焚き火台を探している方、TokyoCamp 焚き火台おすすめです!
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