YouTubeの動画は、視聴者にいかに興味を持って見続けてもらうかがとても重要です。
そこで今回は、飽きさせないための工夫としての「絵の切り替え」について解説します。
絵の切り替えって何?
サムネイルとタイトルを工夫して、動画を再生してもらえたとしても、途中で飽きられてしまうと、残念な結果に終わってしまいます。
そのためには、動画の内容を面白くすることはもちろん必要ですが、飽きさせない工夫を施すこともまた重要です。
そして、同じ映像が続くと、どうしても視聴者は飽きを感じてしまいます。
そこで、違うアングルからの映像や、全く違った映像を差し込むことで、視覚的な変化を生じさせ、視聴者が飽きを感じにくくなる工夫を施す事が重要となり、これを「絵の切り替え」と呼んでいます。
YouTube動画を編集するうえで、「絵を切り替える」という視点が重要になってくるわけです。
絵を切り替える5つの方法
絵を切り替える方法には様々なものがありますが、よく使われる方法としては、
①映像の一部をズームする
②別アングルからの映像を入れる
③関連する画像や映像を挿入する
④場面切り替え動画、切り替えエフェクトを挿入する
⑤テロップ画面を挿入する
などがあります。
①映像の一部をズームする
編集時に、編集ソフト上で映像の一部を拡大する方法です。
撮影済みの映像の一部を拡大するだけなので、最も簡単で、また、この方法を使っているYouTuberは結構多いと思います。
単に顔のズームを入れてみたり、映り込んだペットにズームしてみたり、注目してほしいところにズームしてみたり、様々な例があります。
空いていた社会の窓をズームしてみたり、とぼけた表情をズームしてみたり、ちょっとした「ボケ」として、使っているYouTuberの方もいらっしゃいます。
動画の一部をズームするため、画質は落ちてしまいますが、基本的には、テンポを良くするために、短時間で挿入するものなので、問題はありません。
②別アングルからの映像を入れる
これは古典的で最も一般的な方法かと思います。
映画やドラマなどでも、古くから使われています。
一連の動作について、さまざまなアングルからの映像をつなぎ合わせて表現する方法です。
例えば、道を歩いているシーンで、最初は正面からの構図で始まり、上半身のアップに切り替わり、後ろからの構図に切り替わる、といったものです。
コント動画などでも、この手法は用いられており、例えば、東京03さんのこちらの動画は、別アングルからの映像をつなぎ合わせて構成されています。
別のアングルの映像の準備には、
(1)複数台のカメラで撮影する方法
(2)同一の動作を繰り返し行い、別の角度から撮影しなおす方法
の二つの方法があります。
ドラマや映画の撮影などでも、両方の方法が使われています。東京03さんの先ほどの動画は、ライブの映像なので、(1)の方法です。
もっとも、この方法は、手間がかかるため、多用しているYouTuberは必ずしも多くないように思います。
もしトライする場合は、より手軽な「別の角度から撮影しなおす方法」にチャレンジしてみましょう。
なお、別アングルからの映像をつなぎ合わせ、一連の動作に見せるためには、つなぎ合わせる複数の映像で、動作が飛んでいないこと、逆に動作が重複していないことが大切です。
ただ、実際に動作が飛んでいない、動作が重複していないことは必要ではなく、あくまでも、「動作が飛んでいないように見えること」「動作が重複していないように見えること」が大切です。
そして、動作が飛んでいないように見せ、また、動作が重複していないように見せるためのコツは、動きのある部分で映像を切り替えることに尽きます。
例えば、「教室で自席に座り、黒板を見ながらノートをとっている主人公が真後ろを振り返るシーン」を編集する場合、前を向いている部分や、真後ろに振り返り終わってから、映像を切り替えるのではなく、後ろを振り返っている途中で映像を切り替える、といった具合です。
(1)の場合だと、実際に全く同じ動作を別アングルから撮っているので、タイミングさえあわせれば、うまくいく場合が多いと思います。
ただ、(2)の場合だと、特に静止している場面だと、微妙に表情や顔の角度が違ったりして、うまくつながらない場合があります。そんな時は、動きのある部分で切り替えることで、違いが目立たなくなるのです。
③関連する画像や映像を挿入する
これもよく使われる手法です。
動画の話題に関連する画像や映像は、視聴者の興味関心の対象そのものです。この画像や映像自体が、視聴者にとっての新情報となります。
そのため、視聴者を飽きさせないための方法として、非常に有効な方法と言えるでしょう。
また、関連する画像や映像を見ながら話を聞くことで、話の具体的なイメージがわきやすくなり、より聞きやすい・見やすい動画になるという効果も期待できます。
④場面切り替え動画や、切り替えエフェクトを挿入する
これも、多くのYouTuberが使っています。
特に、専用の場面切り替え動画を準備している方は多いです(例えば、はじめしゃちょー(hajime)さんのこちらの動画を見てみてください)。
場面切り替え動画を挟み込んだり、切り替えエフェクトを使ったりすると、動画のテンポを調整でき、また、自然な場面切り替えが可能なうえ、視覚的に飽きさせない効果も期待できます。
なお、切り替えエフェクトは、編集ソフトに装備されていることが多いと思います。
切り替えエフェクトは、飛びついてしまいがちですが、これは使い方によっては「素人感」が出てしまうことがあります。まずは、ディゾルブやフェードなど、基本的なエフェクトを使ってみましょう。
基本的なエフェクトについては別の記事にまとめる予定です。
⑤テロップ画面を挿入する
これも比較的簡単な方法として使っているYouTuberは多いと思います。
基本的には④と同様ですが、テロップ画像の場合には、今起こったことの要約や、動画への突っ込み、これからの動画内容の説明(見出し)として機能させることもできるというメリットもあります。
YouTuberの動画を検討しよう
この点についても、YouTuberの動画を研究すると大変参考になります。
例えば、瀬戸弘司 / Koji Setoさんのこちらの動画などは、上記の工夫を含め、さまざまな工夫がなされています。是非分析してみて下さい。
以上、「絵の切り替え」に関する解説でした。
もちろん、動画の性質や内容によっても異なるので、上記のテクニックを参考に、飽きないための工夫をしてみてください。
また、編集のコツについて、まとめた記事(これさえ守れば大丈夫!基本の編集テクニック10選)もありますので、参考にしてみてください。